27年前の今日 大ちゃん・・・ | エホバの証人研究(ブログ)

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今から27年前の1985年の今日 6月6日 川崎で痛ましい事故がありました。

(ご存じない方は下の新聞記事をお読みください)

当時10歳だった小学校5年の大君は、もし生きていたら今は37歳。
結婚して子供がいて働き盛りの男性になっていたのかなと思いめぐらします。

大君が生きていたら両親と同じようにエホバの証人として生活していたかはわかりません。カナダの歴史家の人は「エホバの証人の親に育てられた子供の半数は組織を離れています」とコメントしているのを見たことがありますが、日本ではもっと多くの比率で子どもたちが大人になって親の宗教を捨てる確率が高いように思います。

とても重い話にはなりますが、エホバの証人と輸血の問題は、誰もが考えなくてはいけない部分だと思います。

近いうちに 最新の情報も集めて記事を連載していこうと思います。
書くときは強い思いがこみ上げてきそうです。


冒頭で述べた大ちゃんの話については当時の新聞記事を引用します。

----- 以下引用 -----
輸血拒否、事故の愛児失う 川崎 信仰上の理由から病院に決意書 85.06.07 朝日新聞朝刊 23頁 1社 写図有 (全1678字)

 6日午後、川崎市で自転車の小学生がダンプカーと接触、両足骨折などで約5時間後に死んだ。高津署の調べだと、両親がキリスト教に属する一宗派の熱心な信者だったため、救急病院の医師に「決意書」を出して輸血を拒否。小学生は苦しい息の下で「生きたい」と訴えたが、出血多量で死んだことがわかった。

 6日午後4時半過ぎ、川崎市高津区久地の県道交差点で、同市高津区二子、書店経営鈴木誠さん(42)の長男、高津小学校5年大君(10)の自転車が、川崎市多摩区登戸、運転手(38)のダンプカーに接触した。大君は転倒し、両足を骨折して同市宮前区の聖マリアンナ医科大学病院に運ばれた。病院にかけつけた両親が宗教上の理由から輸血を拒否。大君は出血性ショックにより、同日午後9時過ぎ、死んだ。

 高津署で調べたところ、大君は、両足の骨が露出する大けがを負い、救急車で病院に運ばれた。医師の指示で手術を受けることになったが、キリスト教の一宗派である「エホバの証人」の信者である父親の誠さんと母親のよしえさんが決意書を病院に提出して輸血を拒否した。病院の話では、このため、医師2、3人が誠さんに輸血を説得したが、両親は拒否し続けた。最後の手段として医師がまだ意識のあった大ちゃんに「大ちゃん、生きたいだろう。輸血してもらうようお父さんに言いなさい」と呼びかけた。これにこたえた大ちゃんは「死にたくない、生きたい」と誠さんに訴えたが、誠さんは「聖書にある復活を信じているので輸血には応じられない」と拒み通した。このため、輸血せずに処置、大君は大量の出血のため死んだ。両親の連名で病院に提出した決意書は「今回、私達の息子(大10歳)がたとえ、死に至ることがあっても輸血無しで万全の治療をして下さるよう切にお願いします。輸血を受けることは、聖書にのっとって受けることは出来ません」(原文のまま)という内容で6日の日付入り。誠さんが書いたものに両親の母印が押されていた。一方、病院側は「輸血すれば助かったかどうかは微妙な問題なので、コメントできない」としている。高津署は、医師らから詳しい事情を聴いている。

 「エホバの証人」は、新教、旧教のどちらにも属さないキリスト教の一宗派で、本部はニューヨーク。信者は世界に約280万人。日本にも約10万人いるという。「教会」にあたる「王国会館」が約1000カ所つくられ、布教にあたっている。信者の子弟が学校での格闘技の授業を拒否し、話題になったこともある。

 本人の意思を尊重

 「エホバの証人」の宣教団体である「ものみの塔聖書冊子協会日本支部」の話

聖書は、「創世記」「レビ記」(以上旧約)、「使徒行伝」(新約)の中で動物などの血を食べることを禁じている。肉を食べるのはかまわないが、血は「命」を表しており、地面に注いで神に返す、という考え方からだ。輸血も「血を食べる」と同じに解釈している。戒律として課しているのではなく、あくまで本人の意思を尊重している。今度の場合、世間では理解されないかもしれないが、恐らく父親は、子供を愛し、苦しんだ末に信仰に忠実に従ったのだろう。