幻のような、現実のような
彼との出会いの瞬間から それまでに至るドラマが再現されていました。
「酷いニキビ面だな、おまえ!」 嘲るように第一声を発した、コンパで目の前に座った彼。
なんだこいつ、遅れてきて、
私と目が合ったら、それまで イイ感じに話が弾んでいた可愛い顔系の大学院生を押し除けるようにして目の前に座り、
生意気な口調で話をするヤツ。
良い第一印象は、何も受けませんでしたが、寮の門限もあるので早く帰らなければ、と話した瞬間、彼も、
「俺も用事あるから、先に失礼するわ。コイツ送ってくわ。」と。
コンパの会場から降りるエレベーターの中でも、会話を交わす事もなく、目を合わせる事もなかったのに、
別れ際に寮の電話番号を聞いてきて、気が向いたらかけるかも、とだけ。
そして、電話は 2か月あまりかかって来ることもなく…
春先のとある土曜日、
寮母さんから、私に男の人から電話がかかって来ている、
と呼び出され…
そこから、彼との付き合いが始まりました。
見た目も、とくに好みでもなく、オラオラ調の話し方も好みではなく、でも、その時に既に付き合っていた超エリート坊々彼氏に嫌気がさして、
次に会ったら別れを切り出そうとしていた矢先だったので、
まぁ、
様子を見ながらデートしてみるのもいいかな、と
数回会っているうちに…
私に いろんな新しい世界を見せてくれて、私に欠けたところをたくさん持っている彼に
ゆっくり ハマっていく自分がいました。
それからの細かい付き合いの記憶、思いもかけない優しさを示してもらった瞬間の映像が全て蘇っていました。
そして、
彼と、ずっと一緒にいる未来の自分しか考えられず、
ここでそのドラマを打ち切りにしてはならない!
と言う思いが湧き上がって来たのです。
この時、
人間は、傍目には昏睡状態、意識がほぼ無い状態に見えたとしても、実はかなりのイマジネーションが なされていて、最期の生命力の中で いろいろ思考しているのだと分かりました。
自分の体験からです。
そして…
奇跡は起きました。
意識が戻り、やがて医師も驚く回復を見せたのです。
そして、
退院後、しばらくして、
私は彼と学生結婚💒をしたのでした。
それが、後々の人生のために
一番重要な選択であったことは
いま、ハッキリ理解できるようになりました。
死にそこなった直後に、
しかも21歳の若さで、
しかも学生結婚…
それが実は私を生かしてくれることになったのです。
続きます。