本日は1978年公開のスーパーマンの通常版サントラの楽曲解説をします。

 

スーパーマン

 

 

前年にスター・ウォーズでアカデミー作曲賞を受賞し、

脂が乗りまくっている時期にジョン・ウィリアムズが作曲したスコアです。

 

演奏はスター・ウォーズと同じくロンドン交響楽団。

超一流のアメコミ劇伴です。

 

 

サントラでよく流通しているのは今回解説する通常盤。

16曲収録されています。

次に2000年にリリースされた完全版は2枚組で35曲。

最後に2019年にリリースされた40周年盤は3枚組で56曲です。

Disc.3は通常版サントラのリマスター盤です。

 

今回は16曲入りの通常版の解説です。

 

なお、概説と各テーマの解説はこちらです。

 

 

 TODAY'S
 
Daily Planet 通常盤サントラ楽曲解説

 

曲はだいたい時系列順に収録されております。

 

 

1.スーパーマンのテーマ

これは言うまでもなくコンサート用に1曲のマーチにまとめたバージョンです。

本編ではオープニングで流れますが、入りと終わりの部分が違います。

この曲は金管4重奏に前編ノーカットでアレンジしてみたので、

良かったら聴いてみて下さい。

曲の区切りの注釈を入れてあります。

この後の解説記事ではファンファーレテーマAテーマBと出てきますので

ご確認ください。

 

 

2.クリプトン星

映画の冒頭、崩壊しつつあるクリプトン星のシーンの曲です。

前半はファンファーレ調の荘厳な曲になっています。

 

後半はゾッド将軍たちを裁くシーンで、

サスペンス調ではあるけれどなんだかSFチック。

そんな曲です。 

  

 

3.壊れゆくクリプトン星

クリプトン星系の太陽が肥大化し、滅びゆくクリプトン星。

しかし何の対策も講じようとしないクリプトン議会。

科学者ジョー・エルは息子カル・エルを地球へと送り出す事を決意しました。

 

ジョー・エルの荘厳な決意を表すような曲調から始まり、

そこにクリプトン議会が乗り込んできて曲も混乱。

最後は星が崩れ行く様子が描写され、アクションスコアの様相となります。

 

 

4.地球への旅

惑星クリプトンからいくつもの銀河系を越えて旅をするカル・エル。

その様子が軽快なホルンの拍子に乗って流れるようなメロディで描写されます。

スーパーマンのファンファーレも少し聴こえます。

 

 

5.成長

成長したクラーク・ケント(=カル・エル)がクラスメイトの乗った汽車を

ゆうゆうと追い抜いて疾走するさまを軽快に描いた曲です。

ここでスーパーマンのテーマAが出てきます。

 

 

6.スーパーマン、愛のテーマ

これはコンサート用の愛のテーマです。

非常にロマンチックなメロディとなっております。

 

劇中ではロイス・レインのテーマとして扱われており、

スーパーマンと夜の飛行に出かけるシーンで印象的に奏されます。

 

 

7.家を出る

前半は育ての父のジョナサン・ケントが突然心臓発作で倒れるシーン。

緊迫感のあるスコアです。

 

後半は葬儀後に育ての母と小麦畑で話すシーン。

アメリカ的な家庭的な温かい曲調です。

アーロン・コープランド風と言えるかもしれません。

 

 

8.孤独の要塞

これは「僻地の要塞」と訳されていますが、「孤独の要塞」が正解じゃないかと思います。

家を出たクラークはクリプトンのクリスタルに導かれ北の果てに来ました。

まずはその寒々しい様子が描写されます。

 

次にオーボエで静かに惑星クリプトンのテーマが奏されます。

 

クリスタルを海に放り込むと荘厳な要塞が出現しました。

急にスペクタクルな曲調となり、堂々と惑星クリプトンのテーマが奏されます。

 

要塞の中に入るとシンセサイザーの加工された音が流れてきます。

みょんみょん言ってますが耳を澄ますとスーパーマンのテーマAになっています。

  

そして最後にその服はどこから出てきたのか、クラーク・ケントが青タイツ赤パンツのスーパーマンになって要塞を飛び立ちます。

ここではっきりとスーパーマンのファンファーレ助走のリズムが奏されます。

  

 

9.飛行 私のスーパーマン (Can you read my mind?)

大分シーンが飛びますがスーパーマンとロイス・レインがテラスから飛び立って

夜空を飛行するシーンです。

ここは先述の通り愛のテーマ

 

もうずっと魅せてくれただけでていたい、聴いていたいくらいの名シーン。

そして名曲。

制作陣もその事はわかっていて、スーパーマンⅣで完全再現してくれました。

Ⅳのはストーリー的にあんまり意味がないシーンでしたが、

あれを観せてくれただけで満足。

意味とか無くてもかまわない。

 

この曲の後半にはロイス・レイン役のマーゴット・キダーによる詩の朗読が入っています。

作詞はホーム・アローンフックでも組んでいるレスリー・ブリッカスです。

 

 

10.救助

救助というとロイス・レインをヘリコプターから救助するシーンを

思い浮かべるかと思いますが、そこではないです。

残念ながらその部分の曲はこのアルバムには収録されていません。

この曲が流れるのは、その後にネコチャンを木の上から降ろしてあげるシーンです。

ネコと和解せよ。

 

この曲はスーパーマンのテーマBから始まります。

次にネコチャンを降ろしてあげるシーンではファンファーレによるテーマ

 

シーンは少し飛んでエンジントラブルを起こした飛行機を助けるシーン。

ファンファーレと共にスーパーマン登場。

そしてチラッとテーマAが流れます。

 

 

11.レックス・ルーサーの隠れ家

これは「レックス・ルーサーの小屋」と訳されてますが、どう考えても「小屋」ではないだろう?

もっとも、サントラの曲名を翻訳するタイミングって本編を観る前だろうから仕方がないか。

オーティスが歩いてレックス・ルーサーの隠れ家に向かうシーンで流れます。

コミカルなマーチになっています。

 

 

12.離れわざ

またシーンが飛びます。

スーパーマンが地中深くから断層のずれを修復するシーンです。

離れ業っていうか、断層ってそういう問題じゃないのでは?

まぁ、スーパーマンに対してそんな突っ込みをするのも野暮です。

地球を逆回転して時を戻す人に何を言っても無駄です。 

いや、でもジョン・ウィリアムズもさすがにこれは無茶であると感じたのか不協和音が奏でられていますね。

なんだか前衛的なスコアです。

使われてるモチーフはファンファーレです。

   

  

13.ヴィランのマーチ

これは「悪漢のマーチ」と訳されておりますが、訳が古いと思ったので「ヴィランのマーチ」としました。

原題The march of the villains だし。

レックス・ルーサーのテーマのコンサートバージョンですね。
コミカルで良いマーチですね。

ヴィランと言ってもダース・ヴェイダーとは大違いです。
やってることは結構ろくでもないんですけどね。
  

  

14.ロケット追跡

クリプトナイトを首に掛けられたスーパーマンが、

プールでもがくシーンから曲が始まります。

苦しい感じのスーパーマン・ファンファーレです。

 

テシュマッカーに助けられると景気の良いファンファーレと共に

スーパーマンが大空に飛び出します。

レックス・ルーサーのテーマも聞こえてきます。

 

次の愛のテーマはもちろんロイス・レインが映るシーンです。

そしてテーマBと共にロケットを追いかけます。

 

曲の後半に行く前に12トラック目が挟まります。

 

曲の後半はロイス・レインが地割れに吞み込まれるあたりのシーンです。

曲の終盤は悲しみの愛のテーマですね。

 

  

15.帰郷

これは明らかに誤訳ですね。

原題はTurning back the worldなので、地球反転

いい邦題が思い付かないので保留にしておきましょう。

 

ロイスを亡くしてカッとなったスーパーマンが地球軌道を東から西に超速飛行して地球の自転を逆回転させ、時を戻します。

なんでやねん!

 

父ジョー・エルが天の声で息子を落ち着かせようとするシーンで惑星クリプトンのテーマ

しかしその声を振り切り、愛の力で地球を逆回転。

なんでやねん。

ここで愛のテーマ

 

もういっそのことスーパーマンなら何でも出来るし何でもいいやと思わせてくれた名シーンです。

もうツッコむだけ野暮。

 

  

16.スーパーマンのテーマ(エンド・タイトル)

地球の回転を元に戻したスーパーマンがロイス・レインの所に降り立つシーンから始まります。

まず愛のテーマ

そして慌ただしく飛び立ちファンファーレ

レックス・ルーサーたちを刑務所に降ろすと、助走のリズムと共に地球軌道へと飛び立つとカメラ目線でにっこり笑い、エンド・クレジットマーチへと入ります。

 

 

 

わりとざっくり解説ですが以上です。

すみません、スターウォーズ程の熱量では書けませんでした。

身が持たないです。