では、楽曲解説に入ります。

 

概説はこちら

 

 

 

↑今作は残念ながらクリックしても購入ページに飛びません

 

 

なお、曲は概ね時系列順に並んでいますが、

曲を飛ばして繋いだりで聴きやすく編集はされています。

 

原題で行こうと思ったんですが、直訳で和訳しておきます。

それと、全曲公式Youtubeに上がってるので貼っておきます。

サントラ盤買えないので、これで聴いても良いですね。

 

 

1.インディ・ジョーンズと運命のダイヤルへのプロローグ

これはサントラ用に編集された導入曲で、本編ではこのままは流れません。

 

曲は今回のテーマ曲とも言えるヘレナのテーマから始まります。

 

後半は未収録のエンド・クレジットの後半の簡略版になっています。

まずフォラーのテーマ

 

連続してネオナチのテーマ

 

その2つが展開していって、

次に出てくるのがグラフィコスのテーマ

 

最後にアルキメデスのテーマ

 

というわけで、アンティキティラのテーマ以外は全部導入曲に入っています。

お得といえばお得か。

 

 

2.ヘレナのテーマ

今作の目玉、ヘレナのテーマです。

これについては中途半端な耳コピ動画貼る意味もないので原曲お聴き下さい。

まったくもって名曲ですね。

御大の最晩年の代表曲であることは間違いないでしょう。

未来へ受け継がれ、演奏され続けられる曲であって欲しいと願います。

 

 

3.1944年、ドイツ 

ここからが映画本編。

インディの過去編の映像から始まりますが、

このドイツのシーンにて本編で流れている曲は合計19分あります。

しかしこの曲は4分43秒しかないのでほんの一部を抜粋して

切り貼りして収録されています。

 

 

曲はインディが車を奪ってドイツ軍から逃走しようとするシーンの

直前から始まります。

したがって御大お得意のカーチェイスシーン、バイクチェイスシーンが

含まれています。

そして差し込まれるレイダース・マーチ

 

 

しかしこのレイダース・マーチ、

本編ではここで流れないしドイツ編を通しで聴いても流れません。

どこから拾ってきて繋げたレイダース・マーチだろう?

カットされたシーンかも知れません。

 

その次にアンティキティラのテーマが登場します。

 

次に流れるのはネオナチのテーマの変形と捕らえていいでしょう。

 

ラストは一旦めでたしめでたしのレイダース・マーチで終わります。

うーん、ダイジェスト。

 

 

4.モロッコへ

ニューヨークのシーンがまるごと収録されてませんが、

モロッコのタンジェ行きの飛行機です。

ちなみにニューヨークのシーンの音楽は本編では16分ありました。

 

この曲は老練された感じのレイダース・マーチのメロディが演奏されます。

インディが自らの老いと歴史を噛み締めている感じです。

 

インディは過去のバジルとの出来事を思い返します。

そこに幼いヘレナもおり、静かなヘレナのテーマが流れます。

 

ラストはヘレナが乗っている飛行機にシーンが移り、

ヘレナのテーマとともにモロッコに到着します。

 

 

5.フォラーの再登場

おっと、これは少し遡ってニューヨークのシーンです。

フォラーが1969年のニューヨークに現れ、何かを企んでCIAと組んでます。

 

インディが保管していたアンティキティラも再登場し、

アンティキティラのテーマも流れます。

 

最後はフォラーがCIAを無視してモロッコ行きを決めるシーンで終わります。

CIAを無視して自分達の利のため、すなわちネオナチとして動き始めたわけで、

ここでネオナチのテーマがはっきりと流れます。

 

この曲はニューヨークのシーンのダイジェストでした。

  

 

6.ホテル・アトランティックでのオークション

モロッコのオークション会場にインディが到着したシーンから始まります。

インディとヘレナとのユーモラスなやり取りが成されます。

会場のギャングたちとのやり取りは小物感があってユーモラスで済んでますが、

そこにフォラーが到着してからはガチで逃げ始めます。

 

御大お得意のスケルツォ楽曲が始まり、

ヘレナのテーマを交えながらの逃走劇が奏でられます。

 

 

7.タンジェのトゥクトゥク

インディとヘレナ、ヘレナの相棒テディがトゥクトゥクで発進する所から

曲が始まります。

このアルバムの聴き所の一つです。

御大のチェイス系音楽は本当に素晴らしいです。

ヘレナのテーマを交えながらのスピーディーなスケルツォが聴けます。

ヘレナのテーマも本当に素晴らしいですね。 

 

 

8.アテネへ

インディ・シリーズお馴染みのマップ上を移動する音楽です。

 

最初はグラフィコスのテーマの断片です。

グラフィコスを探しにアテネに向かいますからね。

 

ヘレナのテーマに乗せてマップ上を移動し、

レイダース・マーチで到着します。

完璧!

これが聴きたかった!

 

 

9.深海の危険

この曲の頭の方は本編ではカットされてるっぽいです。

後半はヘレナがインディに深海に沈むローマ船について説明するシーンです。

この説明内容の詳細については先日世界ふしぎ発見でも取り上げられていました。

アンティキティラのテーマが流れます。

 

後半、インディが妻と息子についての悲しい出来事を語り、

切ないマリオンのテーマが流れます。 

 

マットのテーマについては断片も流れすらしなかったのが悲しいので、

ここに貼って供養しておきます。

 

  

10.ウォーター・バレエ

今作の意欲的シーン、水中のシーンです。

船長曰く、うなぎが襲ってきます。

しかしながらその風体はどうみてもウツボです。

うなぎが襲ってきても別に怖くないような気がします。

 

水中のアクションシーン。

水上はもはやお家芸とも言える御大ですが、

水中のシーンは多分あんまり無かったと思います。

無いこともないか。

A.I.とかオータ・グンガとか。

 

 

11.ポリュビオスの暗号表

ヘレナがフォラー達にグラフィコスの解読を披露するシーンです。

ヘレナのテーマが流れますが、不穏です。

だってダイナマイト隠し持ってる。

 

グラフィコスのテーマも少し流れます。 

 

終盤はダイナマイトを敵陣に投げ込み、

レイダース・マーチと共にアクションシーン。 

 

逃げられて不本意なフォラーの姿とともにネオナチのテーマが流れますが、

ラストの3音は意外な再登場の、

最後の聖戦版ナチのテーマで締めます。

 

 

12.グラフィコス

グラフィコスに火をつけたら中に隠された図版が出てきました。

  

タイトル通りのグラフィコスのテーマ

 

老練されたレイダース・マーチ

そして珍しく厚いオーケストレーションのグラフィコスのテーマ

一路シラクサへ向かいます。

地図の上を移動するやつです。

 

後半はディオニシオスの洞窟の中で探検するシーン。

ピチカートのコミカルな部分はムカデに集られているシーンです。

最後はアテネの前でスロープを滑り落ちるシーンです。

流体(液体や気体)中の物体は、その物体が押しのけている流体の質量が及ぼす重力と同じ大きさで上向きの浮力を受ける」(wikipedia)

です。

アルキメデスの原理を謎解きに組み込んでる秀逸なシーンですよね。 

  

 

13.アルキメデスの墓

遂にアルキメデスの墓を発見したインディとヘレナ。

 

偉大なアルキメデスのテーマが流れます。

 

グラフィコスの謎解きを達成した2人を祝福するグラフィコスのテーマ

 

そこへアンティキティラのテーマと共に乱入するフォラー。

 

お前、ついてきてやがったか。

 

 

14.空港

フォラー達に連れ去られたインディを負うヘレナとテディのシーン。

ヘレナのテーマが流れます。

 

ここでフォラーの恐るべき計画が明かされ、

フォラーのテーマが堂々と奏されます。

 

そしてナチスの軍服に着替えるフォラー達。

ネオナチのテーマが堂々と演奏されます。

 

曲の終盤は空港でフォラーたちの飛行機を追走するヘレナ。

ヘレナのテーマが勇ましく演奏されます。

 

 

15.シラクサ包囲戦

BC214年のシラクサ上空に迷い込んだフォラーの飛行機。

眼下では歴史に名を残すシラクサ包囲戦が繰り広げられていました。

インディたちはとんでもないものを目の当たりにしてしまった訳ですが、

それは我々観客も同じ。

まさかインディ・ジョーンズを観に行って、

古代ギリシア軍vs古代ローマ軍の水上戦を目の当たりにすることとは

思いもよらなかったわけです。

お口あんぐりしてしまいました。

なんてものをリアルに実写化してくれてんだと。

  

曲はひたすら勇ましいです。

古代ローマ軍ですからね。

 

そしてアンティキティラのテーマ

古代の実物がそこにありますからね。 

  

 

16.世紀の握手

パラシュートで脱出したインディ達。

勇ましく奏されるグラフィコスのテーマはシラクサ軍の様子。 

 

インディ達の元に神々しいアルキメデスのテーマと共に現れたのは、

アルキメデスその人でした。

 

息も絶え絶えで弱気になるインディ。

この時代に残ると言い出します。

弱気なレイダース・マーチ

 

もっとも、インディの気持ちもわかります。

もう老い先も短いわけだし、生涯を通して研究してきた

この時代をこの目で見、答え合わせをしながら生きる残りの人生。

決して悪い決断とは思いません。

 

それを聞き、アルキメデスに助言を求めるヘレナ。

困惑するアルキメデスと、アルキメデスのテーマ

 

再び語りだし、この時代に残る決断をしたと力強く語るインディ。

力強いレイダース・マーチ

 

ところが決断をした人がもう一人。

インディを1発K.O.するヘレナの強烈な右フックで曲は終わります。

 

 

17.1969年、ニューヨーク

インディが気がつくと、ニューヨークの自宅のアパートに横になっていました。 

 

そこに入ってくるマリオン。

シリーズの原点、レイダースの船中の名シーンを再現する2人。

曲もその場面を完全再現。

お聴き下さい、マリオンのテーマ

 

泣く。

これで泣かないジョン・ウィリアムズ・ファンとインディ・ファンは居ない。

 

 

そして陽気にお出かけするヘレナとサラーで終演。

ラストは明るいヘレナのテーマ

そして映し出されるフェドーラ帽。

素晴らしいシリーズのラスト。

完璧。

 

 

曲の後半はエンド・クレジット

もちろんレイダース・マーチです。

今作もお聴き下さい、レイダース・マーチ

 

今回のレイダース・マーチは弦楽器よりも金管楽器押しで、

どちらかというと吹奏楽風味なアレンジですね。

 

本編のエンド・クレジットは、この後ヘレナのテーマが続きます。

 

 

18.ヘレナのテーマ(ヴァイオリンとオーケストラのための)

アンネ=ゾフィー・ムターがソロ・ヴァイオリンを弾く、

特別バージョンのヘレナのテーマです。

 

この曲を全面に押し出すプロモーションですね。

 

だったらちゃんと円盤売って欲しいところですが・・・。

 

 

 

アルバム楽曲解説は以上です!

 

あとは、Blu-rayの音楽トラック解説ですね。