10.エピソードⅤ 帝国の逆襲 特別篇 Disc.1 前半
前回のスターウォーズの音楽論から5ヶ月も開いてしまいました。
無理せずマイペースでいきますね。
帝国の逆襲ではかの有名な帝国のマーチ、
それとヨーダのテーマが初登場します。
1.20世紀フォックス・ファンファーレ
新録音!
前作でこの曲をリバイバルしたジョン・ウィリアムズは
今作で新録音に踏み切りました。
前作でモノラルだったこの曲も晴れてステレオデビュー。
最近ではボヘミアン・ラプソディではクイーンが演奏してたり
色々と趣向が凝らされてたりしますが、
そのルーツと言えるでしょう。
2.メインタイトル/氷の惑星ホス
まずはいつものスター・ウォーズ・メイン・テーマ。
初作から2回同じ流れで始めたので固定化されました。
テレビ番組のオープニングみたいなもんですね。
問題はその後ですよ。
オープニングクロールが終わると上下左右のいずれかにパンしますよ。
今作は・・・下だ。
初作に続いて下だ。
下にパンすると帝国の巡洋船が画面に現れます。
ここで初登場するメロディは・・・
帝国のマーチだ!
帝国のマーチのメロディがピッコロで静かに初登場します。
ただし、サントラのこの部分は本編では使われず、
4トラック目の帝国の探査ドロイドに置き換えられています。
かように本作の2~4トラック目の曲は置き換えが激しいので
なんとも解説しにくいところです。
めげずになんとか解説を進めます。
曲は金管群をフィーチャーして勇壮に進みます。
使われてませんが。
場面はホスの雪原に移り、トーントーンに乗ったルークの顔がアップになると
トランペットでルークのテーマが演奏されます。
その後ルークがハン・ソロと交信し、
ハン・ソロとレイアのメロディが初登場します。
その時ワンパがルークに襲いかかり、激しいフレーズが突然現れます。
シーンが反乱軍のエコー基地に移ると、ハンとレイアの舌戦が繰り広げられ、
ハン・ソロとレイアがロマンチックに演奏されます。
場面は同じくエコー基地内を移動する2体のドロイドに移ります。
ここでドロイドのモチーフが紹介されます。
そこでルークが行方不明だとの報が届き、ルークのテーマが演奏され、
ルークを探しに行くハンのシーンで曲は終わります。
3.ワンパのねぐら/オビワンの幻影/氷の惑星ホス
ルークは洞窟の中に逆さ吊りにされていました。
ライトセイバーはその横の洞窟の壁に凍りついて埋まっています。
そこでルークはライトセイバーをフォースで引き寄せようとします。
このシーンはルークのフォースの鍛錬が進んでいることを示すと共に、
そもそもフォースに物体を引き寄せる力があることを紹介しています。
今やスターウォーズを観ていない人にすら常識とも言える力ですが、
これが初登場。
流れるのは当然ながらフォースのテーマです。
そしてルークはワンパから逃げ、ルークのテーマが流れます。
場面はルークの帰りを待つレイアとドロイドのシーンとなり、
C-3POがお得意の生存確率を論じ、ドロイドのモチーフが流れます。
その先の部分はしばらく本編で流れません。
弦楽器の不協和音で始まるオビ=ワンの幻影では吹雪の中に
ベンの幻影が現れ、フォースのテーマが奏でられます。
そこにハンが現れて一夜を過ごすシェルターを築き、次の曲へと移ります。
ホルンのリズミカルな演奏とともにスノースピーダーという曲に移り、
ホスの朝のシーンに移ります。
登場したのはローグ中隊。
かの勇壮なローグ・ワン部隊にあやかったネーミングですね。
後付けですが胸熱です。
ルークとハンがエコー基地に戻り、曲は終わります。
4.帝国の探査ドロイド/エグゼクター内部で
メイン・タイトルの直後に本編で流れるのはこっちの曲です。
帝国のマーチのメロディが本編で初登場するのはこっちの音源。
帝国の探査ドロイドの部分はごく短く終わり、次の曲に移ります。
が、この曲は本編で使わず、帝国のマーチ(コンサート・バージョン)に
置き換えられました。
エグゼクター内部でも帝国のマーチがかっこよく画面に合わせて
編曲された曲ですが、ここで完全版の帝国のマーチが聴けたのは嬉しいので、
インパクト的にも正解なような気がします。
エグゼクター内部での締めの部分は本編でも使われました。
5.ホスの戦い(イオン砲/帝国のウォーカー/AT-ATの下で/ミレニアム・ファルコンの脱出)
なんかCDの翻訳がおかしかったのでちょっと直しました。
この曲はホスの戦いの全容を描く
約15分に及ぶジョン・ウィリアムズによる一大絵巻です。
曲は静かなクラリネットのルークのテーマから始まります。
ルークがハンとチューイに別れを告げるシーンです。
シーンはヴェイダーの旗艦エグゼクターに移り、
ヴェイダーのテーマ(帝国のマーチ)が猛々しく演奏されます。
反乱軍のシーンに映っても軍楽調の曲は続き、ホスの戦いの開戦が示されます。
ホスからの脱出部隊が発進し、イオン砲と共に帝国の封鎖線を突破します。
ローグ中隊が出陣すると、荒々しいピアノの演奏とともに
雪原の向こうに帝国のウォーカーが現れます。
インディ・ジョーンズでも聴かれる荒々しいサウンドです。
ジェリー・ゴールドスミスっぽくもあります。
場面がエコー基地内のレイアたちに移ると曲は静かになり、
AT-ATの下でに移ります。
場面は再び戦場へと移り、ルークのスノースピーダーが墜落します。
ルークはスノースピーダーから脱出すると、AT-ATの下から爆弾を放り込み、
AT-ATが爆発するとともに反乱軍のファンファーレが輝かしく演奏されます。
帝国軍がエコー基地のシールドを破壊すると、
帝国のマーチが猛々しく演奏されます。
場面はエコー基地を脱出しようとするレイアとハン達のシーンに移り、
曲もミレニアム・ファルコンの脱出に移ります。
ここでレイアのテーマが少し流れます。
その後ヴェイダー率いる帝国軍がエコー基地内に踏み込み、
ヴェイダーのテーマが力強く奏されます。
一方レイアとハンはミレニアム・ファルコンへと急ぎ、
ハン・ソロとレイアが演奏されます。
脱出を阻もうとする帝国軍のテーマと、
脱出しようとするハン・ソロとレイアが交互に演奏され、
脱出成功に合わせてハン・ソロとレイアが優美に演奏され、曲は終わります。
ここまで5曲。
Disc1はあと7曲ありますが、ここまでの5曲が異常に濃い内容だったので、
残りはDisc1後半に回します。
次回も是非お読みください!
良かったらコメントも是非!