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6.エピソードⅣ 新たなる希望 特別篇 Disc.1 前半

 

さて、いよいよ本編に入りますか。

 

スターウォーズのサントラの解説を開始します。

 

今回解説するのはこちら。

 

スター・ウォーズ エピソードIV 新たなる希望

 

こちら2枚組のサウンドトラック盤となっておりますので、

今回はDisc.1の前半を解説します。

 

ジョン・ウィリアムズはこれでアカデミー作曲賞獲ってます。

 

全曲解説いきます。

 

大ボリューム過ぎるのでDisc1枚毎に前半と後半に分けます。

 

 

1.20世紀フォックス・ファンファーレ

 

これはアルフレッド・ニューマン作曲。

 

ファンファーレというのは金管主体で奏されますが、

スコーン!と響くのは何のピストンも押し込んでいない

開放状態の管なんですね。

 

トランペットやトロンボーンはB♭(ベー)管と言って、

何も押さないとピアノのシ♭の音が出ます。

 

だからファンファーレというのはシ♭から始まる音階、

変ロ長調で作曲されています。

 

G1のファンファーレなんかも変ロ長調です。

 

 

 

2.メイン・タイトル/ブロッケードランナー

 

20世紀フォックス・ファンファーレからの、メインタイトルです。

 

これ、連続で流れますから、

20世紀・フォックスファンファーレと同じ調で作曲されてます。

 

スターウォーズのメインタイトルが変ロ長調なのは必然という事です。

 

 

メインテーマは「ルークのテーマ」です。

 

メインテーマが高らかに奏されて、

オープニングクロールの文字が虚空に消え去った後に

カメラがパンして本編映像が始まります。

 

この辺りの曲の流れはスターウォーズの様式として定着してますね。

 

時々意表を突いてファンファーレが轟いたりしますが。

 

初回はブロッケードランナーがスターデストロイヤーに襲撃されてますが、

流れるのは緊迫感に満ちた反乱軍のファンファーレです。

 

 

 

3.帝国の襲撃

これはブロッケードランナーの続きですね。

 

この曲、ローグ・ワンの終盤で画面ごと完コピされてました。

 

あれはこの映画の10分前の出来事なので、それが正解。

 

完コピに拍手。

 

帝国のモチーフも流れていますね。

 

 

 

 

レイア姫が画面に初登場するシーンで流れるのは

レイアのテーマではなくフォースのテーマです。

 

 

あれはオビ=ワン・ケノービを観たら意味がわかりますね。

 

レイアはオビワンに守られているんですよ。

 

レイアの運命はイコールオビワンの運命。

 

そしてレイアがデス・スターの設計図データをR2にコピーする。

 

そしてR2がこの後向かうのはルークの元だ。

 

ルークもオビワンに守られている。

 

ルークの運命もイコールオビワンの運命。

 

そしてそれらを司っているのは、そう。フォースですね。

 

フォースのテーマベン・ケノービのテーマでもある。

 

だからあそこで最初に流れるのはフォースのテーマで圧倒的正解なんです。

 

間髪入れずレイアのテーマも流れますが、そこはだって、

画面に写ってるのレイアだもの。

 

 

 

4.砂漠の惑星タトゥイーン/ジャワのサンドクローラー

 

これは情景音楽ですね。

 

荒涼とした砂漠の情景を表してます。

 

本編では一旦曲が途切れた後、ジャワ族のテーマが流れてきます。

 

 

これもまぁ、情景音楽です。

 

 

5.オーウェンの農場

 

ジャワ族のテーマで始まりますが、途中で真打ち登場。

 

ルークのテーマが流れてきます。

 

ここで流れるのはスターウォーズのテーマではなく、

紛うことなきルークのテーマですね。

 

爽やかな地元の青年としてのテーマが爽やかに奏されています。

 

 

6.レイアのホログラム/二つの夕日

 

スターウォーズ史上最重要かもしれないシーン、

銀河の運命を握る双子初めての邂逅。

 

そんな運命などつゆ程も知らず、

爽やかにレイアのテーマが演奏されます。

 

 

そして後半はスターウォーズ史上最重要曲。

 

二つの夕日です。

 

これはフォースのテーマの解説記事でも書きましたが、

天丼に天丼を重ねまくられていて、その全てがとても良い。

 

そんなスターウォーズ史上ど名曲ですね。

 

 

しかしながらジョン巨匠はここでフォースのテーマを

使うつもりはなかったらしく、

没バージョンが13曲目に収録されています。

 

 

7.ランドスピーダー/サンド・ピープルの襲撃

 

軽快なホルン。

 

ジョン御大の一流のホルン芸。

 

ホルンと言ったら御大、御大と言ったらホルンですね。

 

サンド・ピープルは荒々しく描写されますが、

ボバ・フェットですっかりイメージが変わりましたね。

 

 

最後にベン・ケノービが登場してフォースのテーマが流れます。

 

今作で出てくるジェダイは彼だけですから、

フォース=ジェダイ=ベン・ケノービなんですね。

 

だから今作でベンのテーマは作曲されず、

フォースのテーマをベンのテーマとしています。

 

 

はい、ボリューム配分的に今回はここまでですね。

 

次回はDisc.1の後半をお送りします。

 

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