4.エピソードⅤのライトモチーフ
ちょっと予定を変えて、
前回の続きとして帝国の逆襲のライトモチーフを解説します。
前作の大ヒットでジョン・ウィリアムズも気合が入りまくり、
前作にも勝る超名曲が誕生しております。
帝国のマーチ(ダース・ヴェイダーのテーマ)
はい、出ました。
超名曲。
もはやスターウォーズのテーマよりも有名な感すらある超名曲。
この曲自体は知っていてもこれがスターウォーズの楽曲である事は
知らない人も多いでしょう。
もう20世紀の名曲100選にも入るレベルですね。
前作の帝国軍は帝国のモチーフという、少し間の抜けた曲で闊歩してました。
これで「I am your father.」とか言われても締まらないので、
今作ではビシッとかっこいい曲を新調したわけですね。
EP1~EP3の新三部作ではこの曲はもったいぶってなかなか流れないのですが、
満を持してビシッと流れた時の絶望感よ。
聴きたいけど聴きたくなかった。
これが流れるってことはアナキンがダークサイドへ堕ち、
共和国は帝国へと変貌するという象徴的な曲ですからね。
コンサートでも当然ながら映える曲ですが、
なかなかにトリプル・タンギングの鍛錬になりそうな曲ではあります。
かの有名な「やる気のないダース・ヴェイダー」を演奏している
栗コーダーカルテットも、
生演奏を目の前で鑑賞するとトリプル・タンギングをなまら頑張ってました。
全然やる気に満ちて演奏してましたよ。
ヨーダのテーマ
これも名曲ですね。
これはですね、帝国のマーチと表裏一体となっている曲なのです。
フォースのライトサイドとダークサイドも表裏一体ですから。
帝国のマーチを長調にしてテンポを落とすとだいたいヨーダのテーマなんですね。
この曲は前半の悟りに満ちた悠々とした部分と、
後半の愛嬌に満ちた楽しい部分の2部構成となっております。
この曲はヨーダが居ないシーンでも何故か流れることが多いですね。
ベスピンのシーンとか、スカイウォーカーの夜明けのエンディングシーンとか。
ハン・ソロとレイア
これは前作のレイアのテーマの発展形です。
今作ではハンが活躍するシーンでよく流れてます。
可哀想に、ハンにはテーマ曲が充てがわれていないですからね。
ジョン・ウィリアムズもそこんとこ気にしていたらしく、
後に単独映画として制作されたハン・ソロではテーマ曲だけ書いてました。
この曲は文字通りハン・ソロとレイアの恋愛関係にまつわる曲ですが、
フォースの覚醒で2人が再開した時に流れたときには
グッと来るものがありましたね。
ドロイドのモチーフ
ここからは地味なのが3テーマです。
これは今作でR2-D2とC-3POが出てくるシーンで流れる曲です。
結構全編で流れまくってはいるのですが、何故か今作限りとなってます。
次作では違うモチーフが作曲されており、それも次作限りとなってます。
なんでだろう?
ボバ・フェットのモチーフ
はい、地味すぎます。
これは地味すぎますね。
今作でしか流れないし、1小節をリピートしてるだけです。
しかも今作ですら2回しか流れないですね。
演奏してるのはファゴット。
ダブルリードという発音形式の楽器の特性上、
タンギングはシングルでしか出来ません。
ロンドン交響楽団のファゴット奏者、シングルタンギングが超絶早いですね。
ボバ・フェット単独ドラマでは、
ルドウィグ・ゴランソンがかっこいいテーマを新調してくれました。
ランド・カルリシアンのテーマ
これも今作限り。
ランドのテーマというか、ベスピンのテーマというか、微妙な感じです。
テーマというよりもベスピンの情景音楽かもしれない。
メロディ的には使い勝手は良いようで、
ケヴィン・カイナーが軍楽調にアレンジして
クローン・ウォーズで多用しています。
帝国の逆襲の新規テーマ曲は以上です。
次回の記事ではエピソードⅥ ジェダイの帰還のライトモチーフを紹介しますね。
ここまで読んで頂きありがとうございます!
次回も是非読んでください!