【保護情報】5匹の兄弟タヌキ | JWC NEWS

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JWC(NPO法人ジャパンワイルドライフセンター)は、
野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

皆さんこんにちは

室中です花


ついに、本日からJWCのクラウドファンディングがスタートしました!✨✨

大変有り難いことに、既に20名もの方からご支援をいただいております笑い泣きクラッカー

正直、550万円という大きな目標を前にして、不安な気持ちでいっぱいですが、応援してくださる皆さんのため、動物達のために最後まで頑張りたいと思います!


さて、今回は、保護情報をお届けします。

5月30日(火)の朝、タヌキの赤ちゃんの保護依頼を受けました。

保護した方は、ネコの保護活動をしているそうで、公園の木の下に子猫が捨てられているとの連絡を受けて現場に向かったそうです。

すると、そこにいたのは5匹の赤ちゃんタヌキで、周りにはハエがたかっていたとのことでした。

何かしらの原因でお母さんがいなくなってしまい、この子達はここに残されてしまったのでしょう。


衰弱している様子もあった為、近隣の動物病院さんと共にタヌキ達を保護し、診察をしてもらったところ、1匹がひどく弱っていたので点滴もしたようです。

その後、病院さんからの紹介でこちらにご連絡いただいたという経緯でした。


早速、JWCの提携動物病院(のづた動物病院)に連れて来ていただき、細かい身体検査を行ったところ、歯の生え方の割に5匹ともかなり痩せていました。


すぐセンターに移動し、保温したケースに移して順番にミルクをあげると、すぐに吸い付き、ごくごくと飲んでくれました。


また、排便を促すと全員黒く硬い糞が出てきたことから、少なくとも一日以上は親からミルクを与えられず、排便も満足にできていなかったものと考えられます。


ミルクを飲んで眠る5匹


さらに、5匹の中で1番体の小さい子は吸い付きが弱く、頭部の腫れと鼻から微量のピンク色の体液が出ていることもあり、不安な容体でした。


○部分鼻からピンク色の液体が出ています


どうにか、せめてミルクを飲んでもらおうと、スポイトや小さな注射器で少しずつ口に流し込み、付きっきりで授乳を行いました。

当初、首をもたげる力もなく、ぐったりしていましたが、一晩中スタッフが側で見守り、一時も気が抜けない状況の中、なんとか朝を迎えました。


現在は、少し状態が回復したようで度々ミルクをよく飲んでくれるようになりましたが、未だ尚、一定時間痙攣をしたり、右への極端な旋回行動を見せたりと、心配な状態が続いています。


恐らくこの子は生まれた時から他の兄弟よりも虚弱で、本来なら淘汰される運命だったかもしれません。


明日、関東は大雨とのこともあり、気圧が不安定になります。衰弱しているこの子等にとってかなり厳しくなると思われますが、今できる最善の治療・世話をしていきたいと思います。





最後までお読みいただき、ありがとうございました💐



【JWCからのお願い】

この時期は、タヌキの出産シーズンです。タヌキ達は、このようなマンホールや側溝の中に夜間、ひっそりと子供を産みます。











生まれたばかりのタヌキの赤ちゃんは猫のような鳴き声を出します。

もし、上記の写真のような場所から鳴き声が聞こえても、そのまま、そっとしておいてあげてください。

↑タヌキの赤ちゃんの鳴き声


生まれたばかりの赤ちゃんの近くには必ずお母さんがいるはずです。

野生動物のお母さん達は毎年命懸けで子供を産みます。どうか、お母さんから子供を奪わないでください。

どんなに私達が必死にタヌキの赤ちゃんを育てても到底お母さんには敵いません。やはり、本当のお母さんのもとで育つのが子供にとっては1番なのです。

声が聞こえても、すぐに手を出さないで温かく見守っていただければと思います。

どうぞ、よろしくお願い致します。



【クラウドファンディング挑戦中!!】

ご支援・拡散のご協力のほど宜しくお願い致します🙇‍♀️

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