【保護情報と訃報】脳震盪を起こしたメジロ | JWC NEWS

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JWC(NPO法人ジャパンワイルドライフセンター)は、
野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

皆さんこんにちは。

佐草です。

 

今日は、先日保護されてきたメジロの保護情報と訃報をお伝えしたいと思います。

 

先月25日、のづた動物病院に一羽のメジロが運ばれてきました。

保護した方のお話では、ご自宅の庭を掃除していたところ、メジロがポールにぶつかり、地面に落ちて動かなくなってしまった為に保護したそうです。

病院に到着した時点では既に目も閉じ、開口呼吸をしている状態で、『ポールにぶつかった』ということから、脳震盪を起こしているのではないかと考えられました。

 

 

応急処置として暫く病院で酸素吸入を行った後、さとやま保護センターへ移動しました。移動後も、保温を行ったり、ブドウ糖やネクトンを与えてみたりと様子を見ていましたが、翌日の朝、残念ながら亡くなりました。

ここからは推測になりますが、鳥が『ポールにぶつかってしまう』というのは、全くありえない話ではありませんが、比較的視野の広い鳥類ではかなり低い確率だと思います。なので、もしかすると、ポールにぶつかる以前にどこかで頭をぶつけ、既に脳震盪を起こした状態で無理矢理飛び立ち、ポールにぶつかってしまったのではないか、と私は考えています。

 

軽度の脳震盪であれば、少し時間を置けば回復することもあります。しかし、打ち所が悪かったり、相当な勢いで衝突した場合には、今回の子の様に亡くなってしまうことも少なくはありません。

脳震盪で保護されてくる子の中で、特に多い要因が『窓への衝突』です。そして、大概が晴れの日に衝突事故は発生します。というのも、晴れている日は窓ガラスに空や周りの樹々が反射しやすく、窓に映った空を見て「まだ先がある」と錯覚した鳥が誤って衝突してしまうんです。

その事故の対策として、私達の方では『晴れた日は窓にカーテンやすだれを掛けてください』と皆さんにお願いしています。「せっかく晴れた日にカーテンを掛けるなんてもったいない」というお気持ちは分かりますが、命を守る為と、ご一考いただければ幸いです。

 

 

メジロちゃん、ご遺体はこちらで埋葬しました。

保護されたその日で正直厳しいかな、と思っていましたが、翌日まで何とか耐えて、最期を看取らせてくれました。

よく頑張ったね。

 

今回は、脳震盪を起こしたメジロの保護情報と訃報でした。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

 

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