三本脚のタヌキ、ゼフ…実は… | JWC NEWS

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JWC(NPO法人ジャパンワイルドライフセンター)は、
野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

皆さんこんにちは晴れ

管理人の佐草です照れ

 

今年はうるう年なので2月は明日までですね!!いつもより一日だけ長いのでちょっと得した気分になりますねぇ~チュー

 

 

さてさて、今日は以前に何度かご紹介させて頂いた三本脚のタヌキ、ゼフ君についてお話しさせて頂こうと思う、のですが…ごめんなさい…実はまだブログではご紹介していなかったのですが12月末にリリースが完了していまして…いえ、本当のことを言いますとケージから脱走されてしまったのですが…。

 

詳しくお話しさせて頂きますね…。

 

 

外ケージへ移ったゼフ君、急な斜面でも全く問題なく動き回っていて、「あ、これはリリースできるな!!」とスタッフ一同ほっと胸を撫で下ろしていましたにやり

 

 

しかし数日後、いつものようにお昼餌をあげに行くと、

ケージの外にタヌキが…!!

「え、ゼフ逃げた滝汗!?」と一瞬焦りましたが、ゼフはお気に入りのトンネルの中から顔だけを出してこちらを見ています。そして、よくよく外にいる子を見てみると脚は4本生えていて、顔つきも明らかに違いました。

 

ではそのタヌキは一体誰なのか。

 

皆さん、覚えていらっしゃいますでしょうか。

 

 

 

その子、以前リリースしたポンちゃんに激似でした…というよりも、こんな真昼間から出てくるタヌキなんて他に思いつきません。確信はありましたが、一応名前を呼んでみました。

 

「ポンちゃん…?」

「クゥ~ン♪」

 

…あ、はい。わかってたけど、うん、やっぱりね。

こんな呼ばれて返事するタヌキなんて他にいないわ…真顔

 

リリースしてから暫く姿を見てないな~と思っていましたが、どうやら自分の縄張りに別のタヌキの匂いが漂ってきたので様子を見に来たようでした。取り敢えず、まだ作業が残っていたのでその場を離れましたが、数分ほどしてものすごい唸り声がゼフのいるケージから聞こえてきました。ひょい、と様子を見てみると、トンネルから出てきたゼフとポンが顔を突き合わせているのが見えました。

 

唸っているのはポンで、ゼフはというとめちゃめちゃビビってました(笑)

 

※ゼフ←                                →ポン

 

因みにゼフは男の子でポンが女の子なんですが、「ゼフ男だろ!!もうちょい頑張れよ!!」と一緒に作業していた他のスタッフと大爆笑でした笑い泣き笑い泣き

 

とまぁ、最初はこんな風に唸りあって…という感じだったのですが、それから毎日ポンがゼフのケージに姿を現すようになり、そのうちあまり威嚇もしなくなっていきました。

これはもしかしたらリリース後この二匹でペアになってくれるのでは…?という淡い期待がスタッフの間でもあがり、一度試しにポンには少し可哀そうでしたが、ポンをケージの中に入れてみることにしました。下手したら殺し合いの喧嘩をする可能性もあったので暫く近くで様子を見ていましたがそういった素振りも見せず、おや、と数日そのままにしていたら朝の見回りでは二匹が寄り添うようにして寝ている姿も見ることができました!!

それを見た私は「これはいい感じだ!!このまま春先二匹一緒にリリースできれば一番いいな!!」と楽観的に考えていました。

 

後に、その甘い考えは甘かったのだと痛感するわけなのですが…。

 

数日後、いつものように朝の見回りを行おうと、庭先を抜け下の駐車場へ降りていくと…

 

「クゥ~ン」

 

…え?

 

足元から聞こえるはずのない声が聞こえます。嫌な予感を感じながら下に視線を持っていくと

 

…そこにはポンちゃんがいました。

 

「ま、まさか…!!」と、屋外哺乳類ケージを見に行くと

 

 

やられました…。

 

恐らく、ポンちゃんだとは思いますが、ケージの網を食い破って脱走したようです…チーンそして、ちゃっかりゼフも脱走していて、草むらから私とポンの様子をじっと見ていました汗外に出てからも二匹一緒に行動しているのには安心しましたが、こうなるとまた捕獲しても食い破って脱走するだけ…。

ということで、もうフリーリリースにすることにしました!!ウインク流れ星

 

…え?諦めてるんじゃないよって…?

 

無理、です!!

というか、実は何度か捕獲してみたです!!しかし、その度に色んなところを破壊されまくっては修繕し、捕獲してまた別の所を破壊されて脱走されて…と、もう鼬ごっこで…すみません!!無理でした!!許して下さい!!

一応言い訳をさせて頂くと、今までこんな風に破壊する子いなかったんです…。ケージだって結構ちゃんとした網を使って作っていたのに…。

タヌキの本気、見誤っていました…笑い泣き

 

それから数週間、リリースした後も二匹で連れ立ってさとやま保護センター付近に姿を現していました!!

最近は見かけなくなりましたが、一匹でいるより、ペアでいる方が確実に生存率はあがる為、きっとどこかで元気にしているのではないかと思いますニコニコ

 

 

初夏になって、二匹がきちんと育てた子ダヌキを見せに来てくれたらいいな…と思っていますラブ

 

ケージについては、この一件でまだまだ改善の余地があることがわかったので、近々改修工事をしていきたいと思います!!メラメラメラメラメラメラ

 

ということで、今回はゼフ君についてのお話でした!!

ちょっと流れがややこしかったのでどうご報告しようかと迷っていたら遅くなってしまって…申し訳ありません!!!

しかも長い!!もう、ほんと、ごめんなさい!!!

 

また是非次回もお楽しみにコスモス

 

閲覧頂きありがとうございました赤薔薇