断脚手術…そして | JWC NEWS

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JWC(NPO法人ジャパンワイルドライフセンター)は、
野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

皆さんこんにちは晴れ

管理人の佐草です照れ

 

毎日暑いですねぇ~滝汗もう口癖が最近「暑い」になってきました…汗この気温の中で外の作業を行っていると、汗は止まらないし、立ち眩みはするしで、本当に気を付けなければなと思いますショック近くでは救急車の音も度々聞くようになったので、皆さんも本当に熱中症にはお気を付け下さい注意

 

 

さて、今日は先日保護されてきた疥癬症と右後ろ脚が切断されているタヌキのその後の様子をご報告したいと思います!!

 

実は、ご報告が遅くなってしまったのですが、7月28日(日)に断脚の手術を行いました。疥癬症も併発していた為、オペ室は完全隔離状態、手術室の出入り口にもヒビテン消毒液を浸したものを置き、徹底的に他への感染を防いだ状態での手術でした。

今回の手術では獣医師の判断で大腿骨から切除することとなりました。疥癬症と後ろ脚の怪我でかなり衰弱していたので、全身麻酔に耐えられるか、という懸念はありましたが、約2時間のオペを何とか無事に終え、麻酔からもしっかりと覚醒してくれました。

数時間後には動き回るようになり、切除した脚の縫い口を気にする様子も見せませんでした。その日は流石にご飯は食べさせませんでしたが、獣医師の許可が出て、次の日にご飯をあげると、いつもよりペロリと平らげてくれました。

 

病院の通常業務終了後、疲れているにもかかわらず、手術に取り組み、術後の掃除も隅々まで行う病院スタッフには本当に頭が上がりません。ありがとうございました。


今回の件で、「この子をどうするか」というのはかなり私達の中で意見が分かれました。「手術するべきだ」という人、「このままの状態で様子を見よう」という人、「安楽死させてあげては」という人。それぞれでした。私は、このどの意見も決して間違ったものではないと思います。本来であればそのまま消えてしまう命です。このままにしておくというのは、一番自然な形と言えます。痛い思いをして死んでいってしまうくらいなら、いっそ安楽死させてあげた方がこの子の為かもしれない、という意見もわかります。手術をするには、それだけの費用が掛かります。リスクも伴います。当然です。命を救うということは、そういうことです。

このことについて、獣医師とスタッフ、別の立場での意見も交え、数日の議論の末、今回は手術をするということになりました。

何が“正しい”とははっきり言えません。片足のなくなったこの子が、果たして本当に幸せなのか、それもわかりません。結局は、ただの私たちの自己満足じゃないかと言われてしまえば、そこまでなんだと思います。しかし、今日もあの子が元気にご飯を食べて、遊んで、気持ち良さそうに寝て、そんな姿をみていると、例え自己満足であったとしても、“一つの可能性は与えてあげられたんじゃないか”と、少しだけ思わせてくれます。

今回の手術費用につきましては、JWCの会員様からお預かりしております会費からお支払いさせて頂きました。日頃ご支援頂いております皆様には、改めてお礼申し上げます。今後とも、JWCの活動を温かく見守って下されば、と思います。

 

基本的にJWCではリリースを目的として野生動物たちの保護を行っています。自然の中では生まれつき片足がない子、何らかの形で足を失ってしまった子も逞しく生きています。今回の子も、リリースの可能性はゼロではありません。リハビリを重ね、いつかまた野生へ復帰させてあげられるよう、我々も全力でサポートしていきたいと思います。

 

 

 

ということで、今回は手術成功のご報告でした!!

またさとやま保護センターの子達についてご紹介させて頂きたいと思いますので、是非次回もお楽しみに爆  笑

 

閲覧頂き、ありがとうございました馬