マサイマラ調査報告~その3:衰弱したオスライオン | JWC NEWS

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JWC(NPO法人ジャパンワイルドライフセンター)は、
野生動物の保護を目的として
1990年に設立した野生動物保護団体です。

早朝サファリに出発し、2時間ほど移動した場所にそのライオンはいました。その場所は「ライオンマタニティー」と名付けられた場所で、茂みの中で横たわり、じっとしていました。「ライオンマタニティー」とは、その場所に茂みが多く、ライオンが昔からよくそこで子どもを産むため、付けられた名前です。

 
ライオンは推定16歳で、怪我を負い衰弱していました。その一週間ほど前に自分の縄張りを守るため、2頭のオスライオンと戦い「ライオンマタニティー」を自分の縄張りとして堅持しましたが、その際に左足と目の下に傷を負いました。JWCスタッフは彼にパンジャという名を付け、調査を開始しました。
 

 足を痛めてからは、自分で狩りをすることができなくなり、衰弱していたということです。治療をするため、KWS(Kenya Wildlife Service)に対し獣医師の派遣要請を検討していましたが、傷口の悪化が見られず、怪我をした脚をかばう仕草もなくなってきたため、コイヤキスタッフと共に我々も様子を見ることにしました。