花が咲き始めましたが、冬の余韻も捨てがたい。

まだ寒かった日に撮った写真ですが、

冬の樹には独特の雰囲気があります。

凛としていて、

空間を突き抜けるような感じがあって、

冬の樹には、立つ、ということについて考えさせられます。

季節と季節が何かを受け渡してゆくなかで、

私たちの体もまた、何かから何かへ、

うつりうつされ、ゆずりゆずられ、

かわってゆくのでしょう。

メタモルフォーゼというのでしょうか。

 

 

 

 

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ポツリポツリと花が開き、もうすぐあたり一面が柔らかな桜色に染まるのだろうと思います。

桜の色は何かが始まる予感を誘う色だなあ、と思うことが、ときどきあります。

あの3月11日に始まった日々に見た桜は放射能の不安のさなかにもかかわらず何か新しい生命の始まりを感じさせ克服への不思議な力を与えてくれた、コロナ禍が始まった春には満開の桜に雪が積もったがそれは長い冬の果てを照らす光源のようにも見えた、、、、。

限りなく白に近いピンクから薄紅まで、あの絶妙な色には、かたく緊張した何かを緩めて新たなものの誕生を呼び込むような、独特の力があるように思えてなりません。

そういえば、、、

胎内にいたころの私たちはいつも母体の血液によって薄紅に染まった光に囲まれて、これから地上に生まれ出ようとする心身を育てていたのではないかしら、、、あの、誕生以前の遠い淡い記憶を、もしかすると桜の色は思い出させてくれているのかもしれないなあ、、、、

とも、ときどき思うのです。

 

 

 

 

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風に身を縮めながら新しい踊りを探るうち、季節が緩み始めた。

新たな公演が決まり具体的な準備に移っている。ドキドキしている。

いまという一瞬間に髪の一本でもいいから結びつきたくもがくうち、皮膚や血管に痛覚のようなものが走り、ふと気付くのが、いつからか、これが最後でなければいいのに、と思いつつ作品を制作するようになっていること。

当たり前だが、全ての瞬間は一度しか無く、それゆえにこそ、そこに関わる熱は一瞬を一生に変容させて忘れ難く人を支える何かを孕んでいる。

何かスルのは、いつも初めてで最後であるのだけれど、やはり最後ではありたくない。しかし、ぼんやりしていると将来未来に備えての何かに気を取られ、今一瞬のことを逃してしまう。初めても最後もなにもなくなって、身が淀む。

命と時間の問題に踊りというのは関わっているように、このごろ実感してならない。いつか、とか、これから、とかいう言葉に対する思いよりも、いまただいまだけのなかに身を置き息を尽くそうとすることに妙に切迫してしまう。なぜかはわからない。

 

 

 

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もう、こんなに咲いてる、、、。

 

天は時として暴力的に僕らの暮らしに裂け目を与えるが、それは何かの教えかもしれない、と思うことがある、いや、ことあるたび、思えてならない。

 

 

 

 

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かなしいです。

きのう稽古から帰ってすぐ、小澤征爾さんの訃報を知って強いショックを受けました。日本がまた少し暗くなっちゃった気さえしました。

芸術の力を信じることは人間の力を信じることと同じと思うのですが、それを最初に感じさせてくれたのが、小澤征爾さんが振ったボストンシンフォニーの演奏会でした。高校生のときでした。音楽修行の本も好きでよく読んでいたので無理して聴きに行ったのですが、全身が爆発しそうな指揮者の姿とともに溢れてくる無限の音響に金縛りみたくなったのをよく覚えています。あの体験は絶対に舞踊にも繋がっていて、ということは、人生を揺さぶる事件だったのだと思うのです。

ブラームスもマーラーもベルリオーズも、そしてストラヴィンスキーも武満徹も、「オザワがやる」というところから入ったのですから、小澤征爾さんの演奏に出会わなかったら出会えたかどうかわからないような、そういう曲は数えきれません。それから、もう知っている曲でも、この人の演奏会を境に忘れ得ぬ名曲になり、やがて様々なことを乗り越えてゆくためのエネルギーになり、ということも随分と重なっていきました。

この人の奏でる音楽はとても確かに生きることを助けてくれて、この人の存在は僕に「きちんと前を見る」ということを教えてくれたと、深く思います。

このブログにかなり前に書いた演奏会の感想(コチラ)がありますが、この時の音楽はさっき聴いたばかりみたく今まだ響いていて色々なことを語りかけ続けてくれます。

亡くなられたことを知って、悲しくて寂しくてなりません。本当に残念です。

 

 

 

 

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フリークラスについては、毎週ブログ記事にて最新の開講日程と予約情報を掲載します。

毎週の通常のお稽古については、特に掲示が無い場合は、稽古時の配布予定表の通り行います。

急な事情による臨時休講と悪天候時の対応は、当日のお昼ごろを目安に、このブログの最初のページに掲示します。

予定時間の直前に急な悪天候や事故などあったときも、対応の直前掲示をします。

ご参加前のご確認など、どうぞよろしくお願いします。

 

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