きのう9/22(日)に開催いたしました「フランク・ミルトゲン×櫻井郁也:アペイロンのためのパフォーマンス~あるいは知覚の会話」は、おかげさまで無事に上演を完了させることができました。

突然の開催とごく一部でのインフォメーションにもかかわらず、また悪天候のなか、沢山の皆様のご来場をいただき、大変ありがとうございました。また、限られた空間での特殊な上演形式に最期まで集中した眼差しをいただき、アーティスト、関係者一同、心より感謝いたします。

ここから、フランク・ミルトゲンは24と25両日の大使館展示をけじめに日本滞在を終え本拠地ルクセンブルクでの新たな制作活動に、櫻井郁也は11月に上演される最新ソロ公演の本格的なリハーサルに、それぞれ帰っていきますが、今回みなさまのおかげで成立いたしました共同作業は、両者の今後の活動にとって新しい力となったと確信いたします。

今後とも、両者の活動にご注目いただけましたら幸いです。

当ブログでは、ダンサーの櫻井自身の言葉によるコメントなど、ひきつづき掲載していきますので、ぜひご閲覧くださいませ。

まずは関係者一同よりの御礼にて失礼いたします。 (プロジェクト関係者一同)

 

Thank you so much for your coming at the collaborative performance by Franck Miltgen and Sakurai Ikuya on Sunday 22nd.

We are so pleased that we had lots of attendance that day.

We'll have full-scale performance by Sakurai Ikuya soon, so be sure to check it again!

We are looking forward to seeing you soon! 

 

 

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秋の本公演 Next performance

櫻井郁也ダンスソロ最新作《沈黙ヨリ轟ク

11/9〜10:公式webサイト

SAKURAI IKUYA DANCE SOLO 2019 :9th-10th Nov.

東京・中野 plan-B

くわしいご案内・チケット情報など、上記LINKよりご閲覧ください

detail and ticket information is abalable on the LINK

 

 

 

 

lesson 櫻井郁也ダンスクラス 参加要項 

(からだづくり、コンテンポラリー、舞踏、オイリュトミー)

 

 

 

 

 

11月に上演する新作の振付がかなり進んできた。

この稽古をしつつ、いまときどき見つめてしまうのは、フリーダ・カーロの肖像だ。

作品のみならず、伝えられるその生き方に強い畏敬を感じる。

凄惨な列車事故のために身にも心にも深い傷を負い、そこから立ち上がるように絵を描きつづけた。革命家と恋をした。革命家の思想を超えていった。

僕はその絵を目の当たりにしながら社会を革命することとはまた別の新しい革命、個の内部の革命を促されるような、激しさを浴びた。叫びを飲み込んだような気持になった。じっさい、フリーダ・カーロの、悲しみが革命そのものになってゆくようなその存在の仕方は凄い。

彼女の絵は命を削ってかかれた絵だと、思った、思い続けている。抗い闘うことと創作することと生きること愛することが全て結びついて何かを生み出す方へむかっている。美しさの奥の奥には命がけの闘いがあるのだと、そう感じる。みとれる。みとれながらめざめる。

陶酔を生む美もあるが、目覚めを呼ぶ美もあるのだと、気付いた。痛みや悲しさや苦しさが無意味なものでないことを教えてくれた。

絶望さえもが芸術を通過することで希望に新しくつながってゆくのではないかと、彼女の絵からいま思う。

大なり小なり僕らは痛みを抱えて生きている。決して言葉にしない痛みがあると僕はおもう。そんなもの無いという人がいるだろうか。

痛みは生の証拠でもある。苦しみだってそうだ。もとより僕らひとりひとりがひとりの女性の痛みによって生み出された。

私たちは痛みから生まれた。

そのことを認識するとき、僕らには生みの力が宿る。

人は痛みから何かを生み出す。そのような存在が人なるものであることを、彼女の絵は、彼女の存在は、教えてくれているように思う。

 

 
 
▶新作公演=2019年 11/9〜10(土日)に決定
 
 
 
 

 

 

 

 

 

出会うことが出来たのだから、すぐに何か出来ることをやろう、ということで、ルクセンブルクの美術家フランク・ミルトゲン氏とのパフォーマンスを決めた。

 

日曜(9/22)に行なうパフォーマンスに先だって、きのう、フォトセッションをした。

 

作品の一部を見た。なにか自然元素に関わる考えの蓄積が、そこには宿っているように、思えた。

 

氏の展示タイトル「アペイロン」はギリシャ哲学に由来するという。(アナクシマンドロス)それは世界に現れる多数の形態や差異を生じさせる原因力なのだと思う。無限なるもの。

 

生じるもの。生じさせること。生成、、、。

 

僕の場合は、そこに、より時間的な連鎖や秩序を想像してしまう。存在することそのものが、生成なのではないかと、僕は個人的に強く思いつづけている。

 

哲学的なものごとを、言葉による伝達とちがって、イメージや感覚のコミュニケーションで対話するのは、とても面白いことだと思う。今回のパフォーマンスに、知覚の会話、という副題を思いついた。

 

僕はダンスをしていて、知覚というものに対して疑問をいだくことが多い。それで、何らかの捉え直しができないかと思ってきたが、ミルトゲン氏の考えには、そのような側面も強くあるのではないかと推察できる。

 

写真家と三人で、少しお話をしているときに、フィクションとフェイクについて、ふと出た言葉が印象的だった。

フィクションには心をひろげるハタラキがあるが、フェイクにはそれがない。近松門左衛門のことが、ふと脳裏をかすめた。

 

11月に公演する新作とは、あらゆる側面で対照的な作業になると思う。

同じ肉体だが、それぞれ異なる神経がハタラクと思う。

 

会場は住宅街にあるギャラリーで、30平米ほどのホワイトキューブだ。

都内のギャラリーとしてはごく一般的な面積だが、思い返せば、ここまで観客と接近した距離感で踊るチャンスは少なかった。

 

さて、、、!

 

 

 

 

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ルクセンブルクより来日中の美術家フランク・ミルトゲンと櫻井郁也が、急遽コラボレーション・パフォーマンスを決定しました。よろしければ、ぜひお立ち会いください。Now,we are planning a collaboration performance by Sakurai Ikuya and Luxembourg artist Franck Miltgen  from 19:00 on 22nd September. Detail is follows on the LINK(十字舎房・制作部)

 

フランク・ミルトゲン(美術家:ルクセンブルク)×櫻井郁也(ダンサー:日本)

アペイロンのためのパフォーマンス~あるいは、知覚の会話  

日時:2019年9月22日(日)19:00より

会場:遊工房アートスペース(東京・杉並)

  

Franck Miltgen(Artist)×Sakurai Ikuya (Dancer)

Performance for "Apeiron" or the purceptual conversation

Sunday, 22th September, 2019, 

start on 19:00(open=20minutes before start)

at "Yu-kobo Art space", Tokyo,Suginami

 

くわしいご案内 Details

 

 

 

 

 

 

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秋の本公演

櫻井郁也ダンスソロ最新作《沈黙ヨリ轟ク

11/9〜10:公式webサイト

SAKURAI IKUYA DANCE SOLO 2019 :9th-10th Nov.

東京・中野 plan-B

くわしいご案内・チケット情報など、上記LINKよりご閲覧ください

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lesson 櫻井郁也ダンスクラス 参加要項 

(からだづくり、コンテンポラリー、舞踏、オイリュトミー)

 

 

 

 

 

 

お知らせ

ルクセンブルクより来日中の美術家フランク・ミルトゲンと櫻井郁也が、急遽コラボレーション・パフォーマンスを行なう方向で合意し、ただいま実現に向けて調整しておりますことをご報告いたします。

 

内 容 :ギャラリーパフォーマンス (ダンス×現代アート)

予定日時:2019年9月22日(日)19:00開始

予定会場:遊工房アートスペース(東京・杉並)

 

よりくわしい情報を、決定次第このブログに情報を掲載せていただきます。

まずは、上記の候補日程など、お知り置きいただけましたら幸いです。

なるべく早く確定情報をお知らせできるよう進めますので、

なにとぞ、よろしくお願いいたします。 

十字舎房・制作部 拝

 

Now,we are planning a collaboration performance by Sakurai Ikuya and Luxembourg artist Franck Miltgen  from 19:00 on 22nd September. Details will be announced soon on this page.Thank you. 

 

 

 

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新作公演

櫻井郁也ダンスソロ新作公演 11/9〜10:公式webサイト

東京・中野 plan-B(くわしいご案内・チケット情報など、上記LINKよりご閲覧ください)

 

SAKURAI IKUYA DANCE SOLO 2019 :9th-10th Nov.

(detail and ticket information)

 

 

 

 

きょう9月11日のことを、きゅういちいち、と呼ぶようになって長い。2001年のこの日を境目に世界が変化したと言われるけれど、それは世界という何かだけではなく、もっと大切な、人と人の関係の仕方だとか、人という存在の立ち方の核のようなものが、変化を始めたのではないかと、僕は思うことがある。同時に、あの日を日々の一つとして居たことによって、僕自身の個の内部も、どこか、それ以前には思いがけもしなかったように変わってしまったのではないかと、なんだか思ってしまうことがある。よのなか、なるものの変化に圧倒され、いつしか馴らされてしまいそうになるうちに、あまりにも色々なことが起き、言葉を失いそうになり続け、言葉というものそれ自体に対する確かささえも、危うく、ぐらついてしまった、そんな気になることもある。2001年のこの日、自分の心の中にいったい何があったのか、理解しようと思い続け、まだ思っている。 

 

 

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Stage information

DISTANT CRY

SAKURAI IKUYA DANCE SOLO2019 Nov.

櫻井郁也ダンスソロ「沈黙ヨリ轟ク」

2019.11/9-10・公式webサイト

・くわしい公演ご案内
・作品の紹介
・アーティスト自身のメッセージ
・チケット申込フォーム





新作はつねに過去作と関連している。明日が昨日と深い関わりをもつように、、、。

踊りは現在そのものに関わるが、同時に、過去の累積が眼に見えるのも踊りと思う。いつもアタラシクありたいと思うがしかし、かつてをなくすることは、僕の場合は決してできない。肉体と関わることは、その肉体に刻み込まれた過去と深く関わり、骨の奥の闇を外光にさらけてゆくことにも思える。

いま稽古中の新作『沈黙ヨリ轟ク』には、関連深い過去作が二つある。一つは、こないだ写真(リンク)を掲載した『方舟』であり、震災直後で放射能のことを意識せざるを得ない状況から出た踊りだった。もう一つは『弔いの火』という、原爆70年忌の長崎に捧げた踊り。いづれも、この場所と命の重量に関わるから完結はしない。その力の波の新たな姿が、今回の新作『沈黙ヨリ轟ク』に出ればと模索している。

今作は、特定の出来事から想を得たのではなく、2001年以後の社会状況や様々な事件や日常のなかで感じてきた痛みや抗いの気持ちの累積蓄積堆積が、舞踊衝動に結びついている。

一点が破裂するのではなく、点と点が線につながり、その線から何かが滲み出て空間に広がってゆくような、劇的なわめき声でなく、ささやきのような、さらに語り得ないものを語ろうとする沈黙のような、振れ揺れ響き静寂に、なればいいのにと思って稽古をかさねている。

 

くわしい文章をHPに掲載(リンク)しているが、それはクリティカルなものではないし、だれかへのなにかへの意見でもない。言葉には結晶しないものが踊りだとすれば、その文章は踊りの出発点を書いたのだと言える。

感情の積み重なり、現在進行形で積み重なり続けている感情の層、曖昧な、数量化できない、言説化できないもの。それらを原因力とする身の震えや揺れ。声のない叫びのような、身体の奥底から湧き出てくるものに、今回の作品が成れば、と、いま思っている。

どうか、さて。

 

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OPEN !!

櫻井郁也ダンスソロ2019秋・公演webサイト

11/9〜10 plan-B(くわしいご案内・チケット情報など、上記LINKよりご閲覧ください)

 

SAKURAI IKUYA DANCE SOLO 2019 :9th-10th Nov.

(detail and ticket information)

 

 

 

 

 

 

踊るということが、何かを受け止めるということに、深い関係があるように思えてならない。

もちろん積極的にはたらきかけ、何かを興してゆくのだが、それと同時に、踊る身体は感動している身体でもあるし、同時に、あらゆるところに神経のアンテナをはりめぐらせてさまざまなものの感情を汲み上げ続けている身体でもある。だからこそ何かに動かされるのだと思う。

られる身体。という言い方はへんかもしれないが、そうとしか形容できないような身体の感覚が、ダンスの渦中で生まれているのを感じることが、僕の場合は、年々多くなっている。

揺さぶられる身体、振られる身体、そうとしか形容できないような存在の仕方が、踊る身体には内包されてあるのではないかと、思えてならない。

昨年の京都公演をきっかけに、そのようなことが、気になってしかたがない。いま稽古中の秋公演にも、ひびく感がつよい。

能動的な身体と受動的な身体では、やはりそのまとう雰囲気もちがう、その発する色彩感もちがう。そこを往復しながら何か出来ないかと、おもっている。

られる身体とは受動体である。客体である。意思よりも感受のからだである。感応である。作用である。

からだが極度に踊りに近づこうとする時、肉体から私個人は振るい飛ばされ、肉体は形そのものになろうとしたり、速度そのものになろうとする、そうなのではないかと思う。

 

  

stage info. 櫻井郁也ダンスソロ公演情報(公式webサイト)

11/9(土)〜10(日)新作公演決定

▶9月1日より詳細のご案内とチケット予約の受付を開始いたします。