旅先でものすごい雨に濡れたが、なぜか身が軽くなった。

近年かならず夏に降る警告のような雨を「ゲリラ」豪雨とか呼ぶのは色気がなく好かないが、あの降り方は僕らのせいで地球がおかしくなっているからだとは、さすがに勘でわかる。

だけど、それ以上に、あの異常な雨と風は、降り注ぐたび何か奥深い激怒を皮膚と神経に話しかけてくる。あの感じと関わるイメージのチカラを皮膚や神経に、なんとかできないかと、思うようになっている。

原爆忌の頃は毎年やはり長めに稽古をする。いま取り組んでいる稽古のほかに原爆にまつわる何かを踊る時間を加える。習慣というわけではないのだが、そうしないと何か、ぞっとするのだ。なぜそうなるのかわからないが、そうならなくなったら、僕の魂とか心は何か大変なことになっているのだろう。

このあたりの日にあるレッスンでも関連は自然にでる。こないだ大田洋子さんの言葉から踊ってもらった時は、とても印象的な空間がかいまみえた。

思い出すことと踊りは深く関わる、記憶の底を探るようなこともあるしDNAにもかかわっている、さらに予感にも。

 

 

 

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Stage. 櫻井郁也/十字舎房:公式Webサイト

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作品制作中に記されたテキストや写真なども掲載しておりますので、ぜひ、ご覧ください。

▶︎近日中に次回公演の開催日程をお知らせします。

 

 

 

体が音楽である瞬間、体が言語である瞬間、

というものがあるか、ないか、あるはず、

そう思いつつ動き蠢く。

ひびきわたるもの、しみゆくもの、

たとえばそのようなものの向こうに、

関係し、

未明の踊り、

との、、、

(from notes :Sakurai Ikuya 2023)

 

 

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photo=private rehearsal (Sakurai Ikuya)

 

体の動きから何かもう一つ別のものが感触されることがある。

舞踊体の動きがある種の気配を振りまいているのは当たり前だが、たまに、空中に放たれたものが何か変容して再び落下してくる。

そのとき体がうまくほどけていると、それが皮膚に触れて再び注入されてくるように感じる。

常態ではない。(from notes)

 

 

 

 

 

 

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photo=Sakurai Ikuyta dance solo ©️CROSS-SECTION

 

集中すればするほど、踊りは、ただただひたすら裸である時空に私を突き放してゆくのかもしれない。踊りのなかで、主体を消されて客体に成ってゆくとでも言うか、物質の方向に少しずつズレてゆくというか、なかなか上手く言いようのない経験を何度かした憶えがあるのだけれど、最近このことに興味を持っている。あれは何の現象だったのか、何が原因であんな風に感じたのか、、、。(notes 2023)

 

 

 

 

 

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photo=private rehearsal (Sakurai Ikuya)

 

体と関わる踊りから、体と測り合う踊りに、

あるいは、体を探る踊りに、という、、、

さて、どういうふうに

 

 

 

 

 

 

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体の形というのは、その人の情の形なのかな、と思うことが、よくある。そんなことを初めて思ったのは文楽を見ているときだった気がする。先日ダンスクラスの稽古で文楽の話題が出て、そのことをふと思い出した。

この春は久々に大阪で文楽を見た。祖父母が暮らしていたところから20分ほどぶらぶら歩いた辺りに文楽劇場があって、道頓堀にせよ法善寺にせよもう一つの故郷のように親しみを感じる。僕の故郷は奈良だが、それは祖父母が大阪大空襲から逃がれたせいだったから、あの戦争がなければこの辺で生まれていたかもしれないとも思う。

春は『曽根崎心中』がかかっていたが、あの演目はもともと僕がパフォーミングアートに接近する原因になったものの一つだったし近松には今も惚れ続けているから、やっぱり萌えた。

文楽の面白さはなんといってもあの仕組みの総体にあると思うが、なかでも僕は近松のものにその極を感じ、惹かれる。あの驚異的な言葉の嵐のなかで人と人が息や力を合わせて一つの人形を動かしてゆく、その、火のような瞬間瞬間の見事さとともに、実に生々しい血を感じる、血の物語を伝えてゆこうとする生命の必然と哀しさをさえ感じさせられる。

近松に接するとき、その言葉の根底に轟き燃焼している火が僕の魂に引火するようにも感じる。あれは、消えぬように守られてきた火というより、消そうにも消すことができない血の炎なのではないかと、思ってしまう。ささやかな恋の炎が愛憎の火になり生死の出来事を突発して世界を焼き尽くす地獄の火に変容する。

情である。地獄である。その果ての、澄みわたりであり、浄まりである。

近松を知ったのは高校に入った頃で、子供の頃からやっていた体操をやめてしまい腐っていたのだが、トモダチ・音楽・芝居・自主映画、などなど明け暮れ、休みのたび大阪京都名古屋に出て芝居やライブや展覧会や上映会に行きまくっていたそのなかで、たまたま何となく見にいっただけのつもりだった人形浄瑠璃文楽との出会いはかなりのカルチャーショックで、近松世界との出会いが当然連なり、それがなぜか現在の踊りにつながっているのが、最近、感じられてならず、未だ上手く言葉にできないが、とにかく脈々と何かが繋がり続けているのは確かである。そのことについて、そろそろ、しっかり考えてゆくタイミングが来そうな感じも、ある。

 

 

 

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