最初のセクハラ裁判がテーマの『ファーストボイス』は、女性活躍映画 | (株)ジャスト・プランニングも、何だかんだで15年目を突破した

(株)ジャスト・プランニングも、何だかんだで15年目を突破した

ついこの間始めたばかりだと思っていたこの会社も、干支で言うとひと回りを越えて、15年目に突入してしまった。その間には、コロナ禍や事務所の引っ越しも含めていろいろなこともあったかな。そんなことを思うと、まあ、よくここまで持っているかなというところだろうか。

 昭和の終焉から平成の31年を経て令和となって8年目の今。21世紀も4分の1以上を経過したということになる。そんな今の時代は、いろいろな組織や会社でも、ちょっと何かのトラブルがあるとすぐに"ナンタラハラスメント"と言われるようになっている。

 その最たるものがセクシャルハラスメントという言葉なのだろうけれども、その裁判に至るまでの最初の戦いを描いたのが『ファーストボイス』(前田哲・監督/橋本裕志・脚本)である。日本で最初のセクハラ裁判で、それに立ち向かう被害者と女弁護士たちがメインとなっている。

 そもそも「ハラスメント」とは何かというと、「人に対する嫌がらせやいじめ、と言った迷惑行為。その言動によって相手に精神的な苦痛や不快感を与えること」だということである。その言葉が、最初に日本で一般的に使われるようになったのが、昭和から平成に元号が移行していく1980年代末から90年代の始め頃である。時は折しも、バブル最盛期から、それがはじけていく時代でもあった。

 その時代にボク自身は、映像会社にいたのだけれども、そこは、今でいうスーパーブラック会社でもあった。だから、パワハラなんかは当たり前の所でもあり、ボクも殴られたり蹴られたりしながら仕事をしていたのだけれども、上の人たちはセクハラなんかも当たり前のことだった。しかも、業界としても女子に対しては"ちゃん呼び"がフツーのことだった。もっと言えば、ちょっと可愛いかったり、愛想がよかったりすると、積極的に"ちゃん呼び"となるが、なまじ仕事ができたりすると出る杭になって、疎まれる存在にもなっていった。だから、呼び捨てになっていくというもので、今度はパワハラ対象になっていくのだ。女子の服装がいじられれるのも平気であったりして、異性関係なども、あることないと言われたりもすることもあった。

 もっとも、ボクなんかも、そんな会社が当たり前に存在しているのが社会なんだな、などと思っていたのだけれどもね(苦笑)。


 閑話休題、確かにバブル末期の80年代後半や90年代初頭は世の中がいささか浮かれていたのも確かだ。男子社員や上司が、女子社員を誘って会社の金で呑みに行くのも当たり前で、男子もだけれども女子社員は特に、断ることもなかなかできないというのも当たり前だった。そして、そうして連れていかれた女子社員は基本的には接待要因。状況によってはスケベ話はもちろんのこと、何らかの形で触ってくる輩なども多くいたようでもある。

 そういう時代の中で、確かに悔しい思いをしてきた女子もいたであろう。また、そのことで心身が滅入って会社を辞めざるを得なくなったり、仕事を変えたりせざるを得なくなった女性も多くいたであろう。

 ただ、そのことをなかなか社会に訴えられない時代でもあったのだ。

 そこに、セクハラで小さなタウン誌の仕事をしてたけど会社を辞めざるを得なくなった女性が、女弁護士事務所に駆け込んでくる。その女性がファーストサマーウイカで、その弁護士が綾瀬はるかである。貧乏弁護士事務所だけれども、その仕事を受けて戦おうということになっていく。そうして、地道に訴えていきながら、多くの賛同者を集めていき、協力してくれる弁護士も一人二人と増えていく。

 ただ、被害者としては、事実を述べていくことで自分も傷つくし、心身ともに疲弊していくのだ。くじけそうになりながらも、そこから一緒になって戦ていくという作品である。

 最終的なゴールは、何となく見えているということはあったし、この作品上の善と敵という構図もわかりやすく描かれていた。あまりにもわかりやすくて、ちょっと「??」というようなところもあったけれども、映画としては、目指すゴールへきちっと走っていった。ということで落ち着いたことは、やはり観ている側にとっても安堵だったのかなぁとも思った。

 「ファーストボイス」とは、最初の声、つまり第一声を上げるということである。