第95回都市対抗野球東京都二次予選、東京ガスとNTT東日本が第1代表決定戦へ | 週刊テヅカジン

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手束仁が語る、週刊webエッセイ

 これから1カ月半くらいの時期は、アマチュア野球界としては都市対抗野球の予選と大学選手権大会がメインとなってくる。大学野球選手権は、各地のリーグ戦などで優勝校が決まって、代表校も決まりつつある。連盟代表による組み合わせも、既に決まっている。10日からの開幕となるが、愛知大学連盟代表の中京大は、初日に登場のようだ。

 

 都市対抗野球は7月19日に開幕だが、各地で東京ドームを目指す予選が花盛りとなりつつある。都市対抗の場合、企業チームは本大会に出場して当然ということなのだが、それでも、予選で敗退となることもある。そのプレッシャーとの戦いでもあるとも言う。

 東京都二次予選では、企業8チームに一次予選を勝ち上がったクラブチーム2チームが加わって行われているが、23日は第1代表トーナメントの準決勝となる試合が行われた。ベスト4の顔触れは、いずれも社会人野球を引っ張ってきた大手企業の伝統チームだった。4つの代表権を奪い合う戦いでもあり、8分の4を争う戦いは、追い詰められていけば行くほど厳しくなっていくのは当然のことである。

 

東京ガスの高橋佑樹(川越東→慶應義塾大)

明治安田生命の小玉和樹(佼成学園→國學院大)

 

明治安田生命000 000 000=0

 東京ガス 002 000 00X=2

 

 東京ガスは初回、いきなり3連打で無死満塁を作りながらも併殺と三振で得点機を逃す。明治安田の先発小玉(佼成学園→國學院大)が踏ん張った。3回にも同じような形で一死満塁となったが、ここで、前打席では併殺打だった4番加藤雅樹(早稲田実矢→早大)が、しぶとく一二塁間を破って先制。さらに、続く冨岡(下関商→神奈川大)も左犠飛を放って2点目。結局、この2点を高橋佑樹(川越東→慶大)と、8回から救援した伊東佳希(旭川北→星槎道都大)で守り切った。

 昨年の第1代表の明治安田は初回と6回以外で都合9本安打を放ってはいたが、打線としては繋がり切らなかった。1~5番の上位が3安打しか放てなかったというのも、結果としては痛かったのではないだろうか。

 

NTT東日本・JR東日本の試合前、挨拶

 

 JR東日本000 300 010=4

NTT東日本203 000 00X=5 

先制タイムリーを放って、ベンチに応えるNTT東日本野口泰司(栄徳→名城大)

 NTT東日本の先発上出(札幌一→國學院大)は序盤3イニングをいずれも3者凡退で抑える。その間に、NTTは初回に三塁打の道原(駒大苫小牧→立教大)を置いて、4番野口(栄徳→名城大)が左中間二塁打で帰し、さらに中村迅(常総学院→法政大)が一二塁間を破ってこの回2点。3回にも向山(法政二→法政大)のソロホーマーや内山(習志野→中央大)、火ノ浦(れいめい→専修大)の連打などでこの回3点。試合はNTTの主導権で進んでいった。

 4回にJRは5番菅田(京都共栄→奈良学園大)の3ランで追い上げ、8回にもNTTの3人目の寺嶋(愛工大名電)の制球に不安があるところを攻めて1点差としたがそこまで。NTTは最後は、堀(日本航空→立正大)が抑えて逃げ切った。

応援スタンドの盛り上がりも、都市対抗野球の魅力の一つ

 都市対抗野球の予選は、これからから各地でピークを迎えていく。トーナメントだけれども敗者復活制度があるので、負け方も大事になってくる。その日の試合は勝てなかったとしても、いかに「次へつなげていかれる負け」を得られていくのかということも大事な要素となる。とはいえ、面子をかけても本大会出場を果たさなくてはならない企業チームにとっては、胃の痛くなるようなサバイバル戦でもあることだろう。