JapanラグビーリーグONEはDIVISION2も見逃せない | 週刊テヅカジン

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手束仁が語る、週刊webエッセイ

 JapanラグビーリーグONEは正式にはNTTのスポンサー企業名が冠されている。そのNTT傘下の系列会社のチームは2チームある。ただ現在は、いずれもがDIVISION2に属している。

 この日の駒沢陸上競技場でのカードは、そのNTT系列チーム同士の対戦となった。

浦安D-Rocks(紺)とレッドハリケーン大阪(赤)のラインアウト

 この日の試合を観たいなと思ったのは、先日、J―Sportsで中継されていたDIVISION2の試合を観ていたら浦安D-RocksはFW戦が強いなぁと感じたからだ。これは一度は生で観ておかないといけないただろうなぁと思っていた。丁度、いいタイミングで、この日に試合が組まれていたので迷わず向かった。

 

浦安D-Rocks 45(17-15/28-0)15 レッドハリケーンズ大阪

試合前の浦安D-Rocksとレッドハリケーンズ大阪

 浦安D-RocksはNTT SportsXが母体となっている。対するレッドハリケーンズ大阪(RH大阪)はNTTdocomoが母体となっている。創部は1993年で、トップリーグ時代には、リーグの暴れん坊的存在でもあった。NTTグルーブのチーム再編成もあって、昨季は不本意ながらDIVISION3まで落ちてしまっていたが、すぐに今季はDIVISION2に復帰している。

 そんな両チームのNTTダービーと言ってもいい試合である。

 ここまで、浦安は3勝1敗勝点15、大阪は2勝2敗の勝点8で4位となっている。

前半は、よく持ちこたえていたRH大阪だったが

 先制点は大阪がSO⑩プライス・ヘガディ(豪)の個人技で挙げた。5分に22mライン内に攻め込んだ大阪はヘガディがショートパントを上げる。これがインゴールから手前に跳ねて、走り込んだ自身の手元に来てキャッチしてそのまま抑える。ゴールも自分で決めた。

 しかしその5分後、浦安もCTB⑬ゲイツ(南ア)が左タッチ沿いを走り切って一本返す。18分には大阪はPGで10対5とリードを広げる。さらに28分には右ラインアウト、ロングスローをFL⑦花田(東福岡→福岡大)がキャッチしてそのまま右中間に飛び込んだ。

 36分には浦安がWTB⑭安田安田(同志社→同志社大)が右隅に決めて追い上げる。それでも、前半は1トライ差で大阪が逃げ切るのかなと思っていた。ところが、ホーンが鳴った後のロスタイム。浦安は、ゴール正面のPKをショットではなくてスクラム選択。ここでFW力を出して最後はLO⑤ヴィンビーが押さえる。ゴールは難しい角度のゴールを⑮田村(國學院栃木→明大)が決めて、浦安逆転で前半終了となった。

浦安D-RocksのFB田村煕(國學院栃木→明治大)

 後半に入ると、一気に差が開いた。早々から浦安が攻め入っていたが、15分頃までは一進一退の攻防で、大阪もよく堪えていた。 しかし、ここでLO⑥杉下(立命館→立命館大)がシンビン退場となったのが痛かった。

 17分にFW戦からPR⑱竹内(宮崎工→九州共立大)が押さえると、ここから、22分、26分と、いずれも自陣のカウンターからWTB⑪石井(保善→東海大)、FB㉓リサラシオシファ(トンガ)が40~50ⅿを独走して追加トライ&ゴール。

 さらに38分にも22m内正面にポイントを作って左展開。WTB⑭安田がこの日2本目のトライを奪った。こうして、前半は苦戦した浦安だったが、終わってみたら、6トライで45点。勝ち点5を奪い首位争いに並んだ。

 後半の浦安D-Rocksは、期待通りの力強さだったといっていいであろう。


浦安D-RocksのSO⑩クリップスヘイデンのクリアパント

 なお、DIVISION1はカテゴリーを越えた交流戦に入った。ただ、試合そのものは今週と来週は、ニュージーランドの強豪を招いたクロスボーダーラグビーが組まれているため、2週間空くことになっている。