球春を感じながら、センバツ出場校と各地強豪校との練習試合チェック | 週刊テヅカジン

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手束仁が語る、週刊webエッセイ

 まだ、首都圏では新型コロナウイルスの感染拡大防止のための、緊急事態宣言が発せられている。そのため、3月になって、今年は6日の土曜日から対外試合が解禁された高校野球だったが、首都圏などでは、予定していた試合が行えなかったということが相次いだ。また、東海地方も、公立校などで、県の要請に従うという形で組んでいた試合を見送ったというところも少なくなかったようだ。

 愛知県などは、20日からは春季県大会地区一次予選が始まるので、2週目にはギリギリ何とか練習試合を組んで、何とか準備に取り掛かったというところも少なくないようだ。

 

 そんな中で、19日開幕に備えてのセンバツ出場校は、晴れの甲子園へ向けてしっかりと準備をしておきたいということもあり、さまざまな対策を講じながらも、試合をこなせている。

 静岡から初めての21世紀枠代表として選出された三島南は、6日に山を挟んで隣県の富士学苑を愛鷹球場に招いて最初の対外試合を行った。

 シーズン初戦だったが、三島南はいい感じの仕上がりぶりを示していた内容だった。

三島南・富士学苑

https://www.hb-nippon.com/report/2191-hb-nippon-game2021/21282-20210306001

 

 2年連続、関東大会を制して関東1位で選出された高崎健康福祉大高崎(健大高崎)は、13日から西へ向かう道すがら、静岡県の加藤学園、愛知県の至学館という近年躍進している気鋭の地元校と対戦した。

 ことに、至学館との試合は似た者同士というか、ともに女子校から共学化と同時に野球部が創部。当初は、学校としてもそれほど強化を進めていくというワケではないという中で、当初からの指導者が情熱を示し、チームも徐々に力を示していくようになった。そして、2011年夏にともに悲願の初出場を果たしている。校歌も、J-POP調で従来のような七五調や五七調の多い校歌とはちょっとイメージが違っている。

 さらには、青にストライプで青い帽子というユニフォームや、機動力を使ったり、いろいろ仕掛けてくる戦い方も含めて似通っている。おまけに、健大高崎・青栁博文監督、至学館・麻王義之監督は共に180cm代の長身で大柄。そんなところまで酷似していた(笑)。

 試合は、至学館が、より「らしさ」を示して、ツーシームが冴えた石川大翔君の8イニング15奪三振の好投などもあって、1勝1分けとした。

健大高崎・至学館

https://www.hb-nippon.com/report/2191-hb-nippon-game2021/21286-20210314001

 

 そして、15日は享栄のグラウンドに春夏通じて初めての甲子園出場を果たした京都国際が訪れていた。京都国際は愛知県出身の選手も何人かおり、享栄の選手と中学時代には同じチームでプレーしていたという選手たちもいて、プチ同窓会みたいなところもあった。

 そんな中で、今年のチームは秋の新チームから前評判の高かった享栄が、サヨナラ3ランや終盤の逆転などで、甲子園出場校の京都国際に対して、ちょっと刺激を与える形となった。

京都国際・享栄

https://www.hb-nippon.com/report/2191-hb-nippon-game2021/21287-20210315001

 

 いずれにしても、センバツ開幕までは、あと3日。そして、20日からは一次予選の始まるところもある。間違いなく球春は訪れている。コロナは怖いけれども、十分に警戒しつつ、やれることをやりながら前へ進んでいきたい。

 そんな思いである。