飲み屋のママが、
『あおや、あげるわ!』
と言ったので、、、
ジャーン♫
何かな?
開けてみよ!
ライターやん♫
50個も!
てことで、しばらくライターには困らないあおやでしたー♫
さて、本題に移ろう。
僕がアホでアホで仕方ない中学3年の話だ。
古びた体育館があって、その北角が女子のクラブの更衣室になっていた。
南角にはマットとかが置いてある倉庫。
クラブ前になると、思春期の僕ら男子5人は、その倉庫に集まった。
倉庫と更衣室の間は木で出来た壁1枚。しかも木が古くなって、穴が三つほど開いていた。
たぶん、その穴は、僕らのために開いていた。
あ、先に言っておくが、前回も今回も穴物語だが、僕は決して穴マニアでもアナリストでもない。
アナリストて何?
そな穴の前で、僕らは女子が更衣室に入って来るのを待った。
息を潜めて待ったが、逆に息を潜めるのに意識しすぎて、過呼吸みたいになった奴もいた。
息を潜めてるのに過呼吸とは、どういう肺をしているのだろう。
更衣室を見たいがために、息を静かにしていたのに、一人だけ妙に息の荒い奴もいた。
僕『ちょっと息荒いぞ!』
ヤス『ほ、ほんまー?なんか緊張して来たわ!』
僕『静かにしな、見つかるぞ!』
ヤス『それよりお前、息くさいぞ!』
息のくささは今、関係ないと思った。そう言えば、僕は中学2年の時に前歯が三本ほど折れているので、
それ以来、差し歯にしていて、その間から、たまにドブネズミのようなニオイがする時があった。
たまに硫黄のニオイするぞ、と言われた事もある。草津温泉のように。
そんな話はいい。
元に戻そう。
とうとう、お女子が入って来た!お男子たちの緊張はピークだ。
最初、女子は着替えずにトークをしていた。僕らは目で合図をした。
『はよ、着替えろよーぉ!』て。
果たして女子は着替え出した。男子は5人、穴は三つ。二人は見られない。
僕とヒトシが見られないでいた。見ていた男子のノドがなった。
『ゴクリ、、、』
そして、小声で一言。
『ぬ、ぬ、脱ぎ出したわぁ!』
緊張と興奮で、女言葉になっていた。
僕とヒトシは、想像を膨らませ、見られないので、見てる奴らの頭をライターで燃やしてやろうと思った。
ライターは50個もある!
さっきのね。
女子が脱いでも代わらない奴らに、我慢出来なくなったヒトシが、
『俺、もう上から見るわ!』
と、壁をスパイダーマンのように登り出した。
こういう時のパワーはスゴイ!手から糸も出ないのに、ヒトシは登り切った。
上には2メートルくらいの三角の空間がある。そこに登れば丸見えだが、向こうからも丸見えだ。
丸見え同士ってのも、なかなかオツなものだ。意味が分からん。
ヒトシは特等席をキープして、大きな目を、これでもかというほど見開き、凝視していた。
すると、女子たちから、
『上に誰かいる!』
『きゃー!』
『のぞきや!』
『痴漢やー!』
『変態やー!』
という声が上がった。僕たちは下にいたので、すぐ様逃げたが、ヒトシは上から落ちた。
変態が落ちた。
ちょうどマットがあったので、変態は足をグネっただけで済んだ。
僕らは校舎裏に集まり、その様子を楽しく話して、そのあと帰って行った。
ヒトシだけ、足を引きずりながら変態みたいに帰って行った。スパイダーマンには、なれなかった。
次の日の朝礼。
教頭『昨日、女子更衣室をのぞいていた奴らがおる!だいたい誰か分かってる!次したら親に言うからな!』
僕らは1週間、またマットの部屋に集まった。思春期だから仕方ない。
すると、穴は全部塞がれ、上にも登れないようになっていた。
僕らのノゾキは、その日以来、封鎖されたのだった、、、
この物語はフィクションであり、登場した人物や名称は、実在しません。
でも、ヒトシは今でもすけべである。
嵐山あおや