僕が中学1年か2年の夏のことだ。いや、秋か冬もしれない。
忘れてるやん!
その頃、『何事にも自信を持ってやれば成功する!』みたいな事をテレビで聞いて、
僕はめくり終えたカレンダーの裏に、大きく『自信』と書いて部屋のタンスに貼っていた。
そのおかげで、タンスが開けにくかった。
ある日、友達が遊びに来て、その貼り紙について僕に質問した。
同級生の谷口が来て、
『あおや、なんでこんなん貼ってるの?』
僕『何事にも自信を持とうと思って♪』
谷口『ふーん。』
そしてまた、同級生の辻橋が来て、
『なんやこれ、あおや!?』
僕『何事にも自信を持って行動しよ思って♪』
辻橋『あほ!字が違うやろ!これやったら自分が好き、みたいになるぞ!』
僕がタンスに貼っていた紙には、『自身』と書いてあったのだ。
そんな奴います?
自身、私、己大事、みたいな。
しかもタンスの開けにくい所に。
毎日、開けるから、違う所には貼ればタンスは開けやすいのに。
僕は、顔や尻から火が出るくらい恥ずかしくなり、すぐに紙を外した。
けど、それに気付いてすぐ、紙を外した。
今、言うたやん!
紙を外す前日、飯川君もうちに遊びに来ていて、同じことを聞いた。
飯川『どうしてこれを貼ってるの?』
僕『自信を持って生きたくて♪』
飯川『おおやは、やっぱりすごいね!』
僕と飯川君は、よく会話が合った。波長が合った。脳が合っていた。
僕が飯川君とだけ友達でいたら、いまだに自身と貼ってるだろうし、
座右の銘をいまだに、
『めんしきいっしん』にしていたかもしれない。
以下同文。
みなさん、良い週末を♪
嵐山あおや
