更地ができて、それを放置すると、やがて雑草が生えてきます。
はじめはタンポポとかミチタネツケバナとかシロツメクサとか
背の低いものが生えてきます。その後、オヒシバやハルジオン、
ヒメジョオンなどの立ち上がるものが生えてきて、それから
ヒメムカシヨモギやオオアレチノギクといった背の高い雑草が
生えてきます。ここまでになるとさすがに「荒れた」印象が
出てきます。そこが管理された土地だったら、そうなる前に
草刈りが入ります。公共の場所だったら自治体が造園業者
などに頼んでやってもらったり、その他の場所だったら地域の
共同体でやったりします。うちの近くの公園は町内会が
やっているみたいです。草刈りは人手がかかるので、
手っ取り早く、除草剤を使う場合もあります。
しかし除草剤はこどもやペットが集まる公園などでは
嫌がられることが多いのも現状です。私は植物側の人間
ですが、除草剤を効果的に使うのは賛成です。人間と植物
が共生するには、棲み分けも必要だと思うからです。
それに除草剤くらいでは植物はいなくなりません。
むしろベトナムで使った枯葉剤は、結局人間側にすごい害を
もたらしました。自然への安易な介入が、失敗をうんだ
例といえます。
雑草除去に働いてくれるのは、他にもあって、それは
草食動物を使うことです。最近、ヤギをつかって敷地内の
草を食べてもらうという行為がニュースになりました。
良い例として奈良公園などがあります。行ってみると
わかるのですが、草が一本も見当たりません。そのかわり
食べられるぎりぎりの背丈になって、緑の芝生のような
土地が広がっています。動物による除草の例です。
奈良公園のシカは神聖なものとして保護されていますが、
先ほどのヤギはある日何者かにさらわれてしまいました。
どうやら外国の人の仕業だったみたいで、ヤギは
食べられてしまったそうです。そういう習慣があった
ところの人たちだったみたいです。
日本でも沖縄ではヤギを食べます。これはそういう習慣を
知らなかった側が悪いといえます。このように余計な
草をヤギに食べさせるには役に立ちますが、これが
今までヤギのいなかった離島などに入れてしまうと、
その島にしか生育していないような希少植物を食べて
しまい問題になっています。マングースやオオヒキガエル
など人間側だけの都合で導入してしまい、とりかえしの
つかない自然破壊に繋がるケースも多いです。
くれぐれも考えナシの行動はやめましょうね。