宋さんが、日本の教育の弱点を具体的な例で示してくれています。
「一人一人が他人と違っていればいるほど人類は豊かなのです」弥勒菩薩ラエル
解決策としては、お金が一番かからない方法がベストです。しかも来年からでも実行できます:
「義務教育を廃止しましょう」
http://ameblo.jp/junzom/entry-10815678547.html
「義務教育を廃止しましょうーーーーー(2)いじめからの解放」
http://ameblo.jp/junzom/entry-10818039237.html
---------------------------------------
教育の多様性は不平等に基づく
宋文洲
2013年07月19日 08:00
数年間北京勤務していた商社マンの友人が今年春に東京に帰任しました。お子さんは北京のインターナショナルスクール(インター校)に通っていたのですが、東京に戻っても東京のインター校を選びました。ある日、区役所の職員がわざわざ電話をかけてきて、次のようなことを言われました。
「インターナショナルスクールに通うことは日本の法律に違反しています。夏休みだけ地元の学校に体験入学するような甘い発想を持たないでくださいね。」
実は友人はお子さんを地元の学校に体験入学させることは考えていませんし、そもそも区役所の教育係に自宅の電話を教えた訳でもなく、何かを頼んだ訳でもないのです。わざわざどこかから電話番号を入手し、勝手な想像に基づいてお説教の電話を入れてきたのです。
空気が悪く、一党独裁が続く中国に子供を教育させるとは、皆さんからみれば不思議だと思うかもしれませんが、北京のインター校の多さと多様性と実力を知れば納得すると思います。
もう一人、放送局の北京駐在員を務めていた友人が居ました。やはり最近東京に帰任しました。中国にいたときに二人のお子さんのうち、一人を英語のインター校に入れ、もう一人は中国語のインター校に入れました。中国語インター校に入ったお子さんと私の娘がクラスメイトだったので親同士も付き合いがありました。
この友人も帰任後に英語系の学校と中国語系の学校にお子さんをそれぞれ入れました。先日、英語系のお子さんが英語でプロジェクトを作る学生コンテストで選ばれました。そのため、ほかの50名の日本人選抜選手(高校生)と一緒にドバイに行って世界予選に参加しました。そこで選出された学生らが米国エール大学で行われる決戦に参加することができます。
その友人から聞いたのですが、予選を突破した日本の学生は一人も居なくて、選出されたのは殆ど我々のなじみの北京のインター校の生徒達でした。
このことは北京のインター校の実力を知る一つのポイントに過ぎません。北京には実に様々なインター校があります。英語校だけでも、米国系、中国系、イギリス系、カナダ系、香港系などがあります。教育方針と方法と重点が異なるので価値観とニーズの違う親達に選択肢を提供してくれます。
それよりも、何も英語を公用語とする学校だけがインター校ではありません。北京には中国語、フランス語、ドイツ語などを公用語とするインター校もあるのです。私の子供達はこれまで4年間中国語のインター校に通ったのですが、この秋から香港系の英語インター校に転学します。
インター校から中国地元の学校に転学する生徒も居ますが、それが法律違反とか、受け入れないとか想像もできないのです。要は試験でテストしてみればいいだろうというシンプルな発想です。英語や数学の科目のレベルがバラバラであれば、科目毎に異なる学級のクラスの授業を受ければいいのです。それが面倒だと思う学校はありません。その分の費用も学費として請求すればよいだけです。
これに対して、北京の日本人学校は外国人を受け入れません。たまに日本国籍のハーフの子が入学を申請すると、正式の試験のほか、「カレーの具に何が入っているか」とかの日本人らしさがチェックされるそうです。
物事は言い方次第です。北京の教育状況は悪く言えば秩序と平等がない、よく言えば多様性と柔軟性があることになります。教育を市場原理に委ねることである種の公正さを実現しているのです。
アベノミクスの案においては東京に10のインター校を作ると聞いておりますが、果たしてそれだけの外国人生徒と日本人生徒が共に集まるでしょうか。不平等にもみえる教育の多様性は果たして村社会に受け入れられるでしょうか。
http://blogos.com/article/66722/?axis=g:0