前回の続きです。
3週間に渡った中央アジアの鉄道旅。
1つ目の国・キルギスを後にする日が来ました。
この日はキルギスの首都ビシュケクから国境を越え、
カザフスタンのアルマトイを目指します。
乗り合いタクシーで国境を目指します。
ビシュケクもアルマトイも国境付近に位置しており、その日のうちに陸路で移動が可能です。
国境のお手洗いで小銭が無く困っていたところ、親切な女性にお手洗いの入場料を頂戴しました。
また、若いカザフスタンの男性にも宿へのバスを教わります。
親切なカザフスタンの方々に助けられながら、宿を目指しました。
ローカルバスに揺られながら、窓の外を見つめていました。
旧ソ連系特有と思しき、無機質で整然とした街並み。
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カザフスタンの滞在はわずか24時間。
宿はコスパ重視で、ベッドが16台並ぶドミトリー部屋にしました。
鉄道駅に歩ける距離のところから選びました。
荷物を預けて早速散策に出かけます。
まずは腹ごしらえから。
このあたりの郷土料理・ブロフをかきこみます。
ダシのしみこんだピラフというか炊き込みご飯というか。
めちゃめちゃ進みます。
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アルマトイの楽器博物館で民族楽器を勉強。
元バンドマン的には楽器ってすっごく惹かれるんです。
世界のどんな地域に行っても、伝統的な楽器や民謡が存在します。
人の歴史には、常に音楽が存在しました。
初めて訪れる中央アジアの音楽の一端に触れました。
ロープウェイで、アルマトイを一望できる高台を目指します。
到着。
お目当てのレストラン。
景色が最高。
やっぱり飲むっていうね。
一人夕暮れの風を感じながら。
そうこうしているうちに暮れていきました。
素敵な夜景。
アルマトイは地下鉄が有名です。
めっちゃ綺麗。
地下鉄網はしっかり整備されています。
宿の近所で飲んで一日の締めを。
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この旅の一年前 - 2018年の夏に、台湾の台北で、カザフスタン人の若い夫婦に出会ったことを思い出していた。
カザフスタン時代は知り合いでなかった二人だったが、日本の同志社大学のMBAで出会い、結婚に至った。
そして、日本で職を得て働いていた。
二人は夏季休暇で台湾を訪れていた。
この二人は「千と千尋」の舞台のモデルとなったことで知られる九份でスリにあってしまった。
現金が無く、九份から台北に戻るお金が無かった。
九份で一緒に交番に行って被害届を出して、返ってこなくてもいいや位の気持ちで3万円相当のお金を渡した。
律儀に帰国後に連絡をくれて、お金を返したい、そして利子代わりに御馳走するよ、と武蔵小杉のタイ料理屋で飲んだ。
「僕はロシア語と英語しか話せなくてさ、
カザフ語を話せないことをお義父さんとお義母さんは良く思ってないんだ。
僕は血筋的には純粋なカザフ人なんだけどね。」
当時は、この旅の時以上に中央アジアの歴史に関する知識が乏しかった自分にはびっくりするような話だった。
しかし、彼らの故郷であるカザフスタンを訪れた今、その複雑な歴史の一端を垣間見た気がした。
帰国したら旅の報告をしよう。
二人の故郷を訪れたよ。
カザフスタン滞在は1日でウズベキスタンに抜けたんだけど、
次は長い時間をとって、二人が帰国している時に行くよって。
旅の素敵な一合一会を思い出し、眠りにつきました。
続きます。