中央アジア(1) - ビシュケク | Art of the World - カメラを持って、旅に出よう

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10年以上定期的に世界を旅しています。それらの旅の記録を写真と共に残しています。2024年3月現在渡航国と地域は65。

留学後の2017年から2年半働いた会社の退職を決めたのは、2019年の初夏の頃でした。

 

2018年の終わりごろから転職エージェントに足を運び始めていた一方、職場の事情で中々活動を進められずにいたのですが、それでもなんとか、2019年のGW明け頃に、転職エージェント経由でいくつか応募に至ることができました。

結果、これまでの自分の経験をすべてぶつけられそうな「空港向けの自動運転モビリティサービスの事業開発」プロジェクトの人員を募集していた、パーソナルモビリティ(電動車いす)のスタートアップ、WHILLという会社にお世話になることにしたのでした。

 

8月のお盆明けから9月一杯までは丸々有給消化に充てることにしました。

次の会社からは早く来てほしそうな雰囲気でしたが、忙しいスタートアップ、次はいつゆっくり海外を旅できるかわからない。

 

それに、この2年半のことを一人で振り返る時間が欲しい。

前職と留学での充実感に溢れた日々とは一転し、活力に欠け、新しいものを得たという実感を持てなかった、日々をただただ「消費」しただけの日々。

この2年半は、一体人生にとってどんな意味のある期間だったのだろうか。

ここに整理をつけないと、刺激溢れるであろう新たなチャプターも、きっとしばらくはそんな日々の余韻を残しながらのものになってしまう。

 

「区切り」をつけるためにも、3週間ほど旅をすることにしたのでした。

 

行先は…中央アジア、キルギス、そしてウズベキスタン。

 

 

 

中央アジアを憧れの場所に挙げるバックパッカーも多いと思いますが、アジアを縦断するメジャールートから外れることもあり、その知名度・話題性の割には、実際に訪れる旅人も多くはありません。

かねてから行きたいと思っていた中央アジア。

標高3,000mのソンクル湖のほとりや、国を横断する「深夜特急」で、考え事をしながら気持ちを整えたい。そう思ったのでした。

 

 

 

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成田空港からエミレーツ航空に乗って目指すはドバイ。

ここからLCCのフライドバイに乗ってキルギスの首都ビシュケクを目指します。

 

UAEの湾岸を超えて…

 

 

 

LCCですがホットミールも一応

 

 

 

中央アジアの荒れた大地が見えてきました。

 

 

 

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マナス国際空港に降り立ちます。国際空港ですがあまり大きくはありません。

高地だからか、外に出ると少し空気がひんやりしています。

 

空港からはタクシーで「さくらゲストハウス」を目指します。今回の旅はあんまり調べごとをする時間がなかったので、ビシュケクの定番日本人宿を選びました。

 

 

 

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宿についてチェックイン。ツインベッドの個室に荷物を入れます。

ビシュケクは見どころが多いわけではないので、一泊して翌日にはソンクル湖に抜けるつもりでした。

まだ昼過ぎでだったので少し市街まで足を運ぼうと外に出たところ…

 

若い日本人の男性が。

「こんにちは」

数週間休暇をとって中央アジアを周るとのこと。法曹関係の仕事をしているとのこと。知的な雰囲気の優しそうな人でした。

 

「宿で仲良くなった日本人が居るんですよ。彼戻ってきたら飯食べがてら一緒に街行きません?」

願ってもない。いきなり良い出会い。

 

その男性が戻ってきました。

 

「どうも。今日来られたんですか?」

「初めまして。よろしくです。」

 

話を聞くと写真家で、アサインメント(仕事)でキルギスに来ているとのことでした。

 

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阿部裕介さんです。

インタビュー: https://blog.magazineworld.jp/popeyeblog/28591/

インスタ: https://www.instagram.com/abe_yusuke/

ウェブサイト: https://l.instagram.com/?u=https%3A%2F%2Fwww.yusukeabephoto.com%2F&e=ATP_cqgrYMesp1ivcxZNeV_Ge-T9Uc1BbJvUKTDtl-EMJq0oZbY7yZ4aZLDJTvTkuIZkJBDtodKDJkBhaYpsNA&s=1

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三人で街に出ます。

 

殺風景。

 

 

 

ショッピングモール。

 

 

 

無機質な街並み。

 

 

 

おしゃ街が。

 

 

 

日本の小学校と言われても通じる一枚…

 

 

 

ロシア料理屋に入りましたが、結局中華も頼んだ。

 

 

 

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ビシュケクの、旧ソ連特有の無機質な景観の街並みを歩いていると、

人生2回目の旅、モンゴルで訪れたウランバートルを思い出しました。研究室で仲の良かった後輩3人と、4人で行った旅。

 

ウランバートルも殺風景で、人が居なくて。

でもそんな何もない街すら、歩くのが楽しすぎた。気の置けない仲間、見たことの無い景色を歩く高揚感。夕暮れのウランバートル - 瞬間瞬間が最高だった。

 

転職という人生の節目に、感傷的な気分だったのでしょうか。

 

 

 

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宿に戻ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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暗い宿の中庭で三人でビールを飲みながらそれぞれの話をして、解散。

短い間でしたが、良い出会いでした。

ここでお別れを言って、部屋に戻ります。

 

明日はソンクル湖へ。3週間の旅が始まる。

 

 

 

続きます。