チュクゴンパ前のテント商店で果たした再会。
アリからダルチェンに向う時に、僕が乗っていたバスをヒッチハイクしようとして止めたベラルーシ人。その時は300元を値切れず、彼は乗れなかったのだが、こんな所で再会。ラサからアリまで、そしてカイラスまで、全てヒッチハイクでまわっているという。彼はとにかく荷物が少ない。小さいリュックサックひとつ。それが彼の荷物の全て。カメラもガイドブックも着替えも持たないという。旅行はそれで充分だと。
そんな彼は、そんな彼の旅を「Travel」とは言わなかった。
一言。
「Find Myself」
苦笑してしまう。そんな事当たり前だから。
でなきゃこんな所まで、誰も来ねえ。
自分自身を、見つけること。
自分自身を、見つめること。
自分自身に、引導を渡すこと。
五体投地
チウゴンパの手前で、五体投地(キャンチャ)でカンリンポチェを回っている家族に出会う。
夫婦に6歳くらいの女の子が一人の三人家族。
夫婦は五体投地で。女の子は三人分の荷物を背負い、荷物を半分ひきずりながら先を歩く。50mほど歩いて両親が追いついて来るのをずっと待っている。
両親が追いついて来たら、少し休憩、また少女だけ先を歩き、また待っている。
その繰り返し。
果てしない、そう思う。
カンリンポチェのコルラ、一周約52キロ。歩くと一泊二日くらいだが、全行程を五体投地で行くと40日かかるらしい。その間はゴンパ(寺)がない所は寒い所で野宿。ヤクの糞(燃料になる)を拾い集めながらの旅。

しばらく彼ら家族に付き添う。
五体投地はできないので、彼女の荷物を半分持ってやり、先を歩く。
そして地面を尺取り虫のように進んで来る両親を待つ。
五体投地の話はもちろん知っていたし、写真でも見ていた。
実際に見ると彼らの宗教的情熱に心を打たれるのかなぁと想像していたが、実際にはそんなことはなかった。
幸せそうに満ち足りた表情を浮かべる彼らを見ていると、
なんだかとても当たり前の風景に映った。
カイラスの西面に溶け込んだ、当たり前の風景。
両親を待っている間、少女はカンリンポチェを仰ぐ事はなかった。
ずっと背を向けていた。なんだかそれが印象的だった。
カンリンポチェのコルラ(山の周りを回る事)は、大金(ダルチェン)という町が起点となる。食料、水、数珠を買いそろえて、5月31日午前11時10分、いよいよコルラがスタート。

道自体は決してそんなにきつくない。
日本の北アルプスよりも楽なはず。
しかしとにかく標高が高い。常に4600mから5000mの間。
少し歩くだけで、少し上り坂があるだけで、息がきれる。
タルボチェまで1時間30分ほど。
その先のチウゴンパまでで2時間ほど。
(仏教徒は時計回り、ボン教徒は反時計回り。
仏教用語で言う、「右繞」。
仏堂や尊者、信仰の対象となるものまわりを右回りにまわること。
ヒンズー教徒はパリグラマーと呼ぶ。)
日付は前後するが、札達行きバスに振り回されている時。
招待所に泊まっていると、夜中にドアが「コンコン」と。
ドアを開けてみると二人の男が立っていた。恰幅のいい男性、その後ろに宿のおじさんが。その男性、「アイム ポリスマン」とたどたどしい英語で。
「旅行許可証を見せろ」と。
そう言う事だった。もちろん罰金300元と50元を払って取得しているので問題はない。しかし、やり方に腹が立った。
深夜に、突然。
宿のおじさんも今まで札達行きバス、トラックについて相談に乗ってくれてるのだから、気になっているのなら、その時に旅行許可証を持ってるかどうか聞けばいい。なのに、突然、深夜に、公安と共に。
こんな時、自分はまだ若いのかなぁ、と感じる。
突っぱねた。旅行許可証を見せなきゃいけない義務はないと。
「ここアリの町は外国人開放地域のはず。明日札達に行けるかどうか分からない、行くかどうか分からないのだから、見せなきゃいけない義務はない」と。
この公安、警察官が私服なのも気になった。でイチャモンをつける。
「あんたの身分証を見せろよ。私服だと本当に公安かどうか分からないよ」と。
で、押し問答。深夜に。
結局、おじさんが身分証を提示、僕も旅行許可証を提示して解決したのだが、3分で終わる事に30分以上ウダウダと、僕のデタラメ中国語とそれよりひどい公安さんの英語で。疲れた、、、また眠れなくなる、、、
反省。
駄目だ、、、もう少し我慢強くなろう、、、ちょっと気分害されたくらいでけんか腰になっていたらこの先持たない、、、警戒するのは分かる、でももう少し素直になりましょう。ねえ。見上げてごらんよ。深呼吸して、そしてら素直に。
このチベットの空みたいに。
最初の目的地は札達(ツァンダ)。
ここはグゲ遺跡、グゲ・プラン王国の首都だった所。西チベットの大きな見所の一つ。しかしここは、本当に交通手段が難しい。
一週間に一度、毎週土曜早朝に、郵便局の車がヒッチハイクできるらしい、との情報を得ていた。乗りたがる旅行者が多いのでチケット制になっていて、150元で金曜朝に発売。しかしアリに到着したのが金曜夕方、翌日はずっと寝ていたので、次の郵車まで一週間ある、先にカイラスに行こうかと思っていたのだが。
カイラス方面にヒッチ待ちしていると、札達までバスが出ていると、町の人がそう教えてくれた。三日に一本。出発は明日の正午だと。
明日か、、、それなら先に札達に行こう。その方がルート的に楽だ。
で、アリにもう一泊。
次の日、バスやトラックが溜まっているターミナルに行ってみる。すると確かに、「獅泉河ー札達」と書かれた紫のバスが止まっていた(獅泉河はアリの別名)。早速ドライバーに話しかけてみる。
この森田健作似のドライバー、後に大もめするのだが、この時は上機嫌で、
「出発は明日の正午12時、チケットはそこの食堂で買いな」と教えてくれた。
で、食堂に行ってみると確かにチケットを売っている様子。
中国人260元、外国人300元、外国人は旅行許可証が必要だよと。
また明日か、、、まあバスは確かにあるのだから、、、
チケットを買おうと思ったが、何か悪い予感がしたのでこの時は買わず、明日の朝に買いますと。明日やっと札達に行けると喜んでいると、この森田健作の紫バスが乗客を乗せている。どうも出発する様子。どこに行くんだと聞いてみると「近場に行って、明日朝帰って来る。明日の昼に札達に行く」との答えだった。
念のため、アリの公式バスターミナルに行ってみる。ここはもうほとんどもう使われていない様子なのだが、念の為。そこで聞いてみると、やはり出発は明日とのことだったので、安心して、アリにもう一泊したのだが、、、
次の日。
10時に、昨日の紫バスがあった場所へ行ってみる。いない。
11時、12時を過ぎて、まだバスは戻って来ない。
昨日のチケットを売ってくれようとした食堂で聞いてみる。
「バスは今日はない。昨日行ったんじゃないか」というふざけた答え。
違う、昨日確かに出発したがあれは札達に行っていない、ドライバーがそう言っていたよと詰め寄る。らちがあかない。昨日の公式バスターミナルに行ってみる。職員が眠そうにしている。ここはもっと埒があかない。出発は明日か明後日だと。ふとターミナル内の掲示板を見てみると運行スケジュールらしきものが「2004年10月」で止まっている。だめだ、、、ここは。やる気がない。
大もめしていると、宿のおばさんが、明日札達に行くというトラックを見つけてきてくれた。早速交渉。「出発は明日の12時、トラックのキャビン乗車。ヒッチハイクの値段は400元」と。400は高過ぎ、、、300元に値切って、もういいかげんにしてくれよ!アリ、、、で、アリにまたもう一泊したのだが、、、
また次の日。
その札達に行くと言うおばさんを信じて。
朝起きて外に出てみると、なんとあの森田健作似ドライバーの紫バスが、停車している。かなりカチンと来て、その森田健作似に詰め寄る。すると「出発は明日だ」と。そしてどこかに逃げて行った。
まあいい。もうこんな森田健作似は相手にしないのだ。僕はちゃんとトラックを確保している。森田健作似なんかに頼らないさ。
そして昨日の「300元」のおばさんの所に確認に行く。「今日12時出発だよね~」と言いかけて、びっくりした。森田健作似がおばさんの所で飯を食っていた。
悪い予感、悪すぎる予感。案の定。
おばさん曰く「出発は明日だって、この人が言ってる」と。
このおばさん、、、自前のトラックではなく、紫バスの事を言っていたのが、、、だったら昨日最初に「400元!!」って言ってたのは何だ、、、公共のバスなのに、ぼったくろうとしていたということか、、、信じられん。
森田健作似と揉める。
「いったいお前は札達にいつ行ってるんだ。最近で、一番直近でいつ行ったよ?」と。「いつも明日、明日、で、その明日には昨日行きました」になってるじゃねえか」とべらんめえ口調で。
森田健作似曰く「札達は明日行く。明日正午出発。今日は近郊へ行って明日朝戻って来て、明日正午、確かに出発」と。
どこかで聞いた台詞。
当然信じられない、、、もう札達行きの「バス」は諦めた。
先にカイラスに行って、郵車ヒッチのチケット発売に合わせてまたアリに帰って来よう、、、振り回されて、ずるずるこの町に何日もいるのも嫌だ、、、
で、カイラスへ、、、
(後記)
後、ヒッチで札達に行った時、なんとこの紫バスを札達の町で目撃。
札達とアリを結んでいるのは確かなよう。
(推測)
しかしおそらく、三日に一本というのは嘘だろう。この紫バスをマネージしている森田健作似ドライバーの腹ひとつで、乗客が多ければ札達へ、少なければ儲からなければ、他に需要のある近郊の町へ行っているというのが真相だと思う。
かなりあてにならない。
~for tourist~
札達行き
1、郵車ヒッチ。
実際乗ってないので分かりませんが、土曜日朝6時に出発?とのこと。チケットは150元、金曜日朝10時に格桑路の郵便局営業所で購入可能、らしい。外国人旅行許可証の提示が必要かどうかは不明。
2、トラックヒッチ。
1~2時間待ってみたが、難しかった。
藍天招待所がたまり場との情報も。でもそこでも札達行きのトラックは見つからなかった。許可証の提示はドライバー次第でしょう、、、
3、バス
右に詳しく書いてますが、かなり主観が入りすぎてますね。気長に待つ、運を祈るしかない様子。
三日に一本、正午12時発とのこと。
外国人300元、チケットを買う時に「外国人旅行許可証(彼らはアリ的フージャオ(アリのパスポートと言う))」の提示を求められます。
北京路と獅泉河路の交差点から北に10m、迎君招待所の隣の「ウルムチ斉老回民餐庁(緑色の店)」で、チケット購入可能な、様子。
アリからのバス。
アリープラン。三日に一本か。もっと出ているような気がする。外国人300元と言われるが250元まで値切れたこともあった。
アリー大金(ダルチェン)
プラン行きを途中下車。これも値段プラン行きと同じくらいと思った方がいい。
アリーラサ
三日に一本と言っていたが真相不明。800元で、2泊三日と旅行人の掲示板にあったような。
アリーイエチョン
カシュガル方面へ。三日に一本。300元とのこと。
外国人許可証の提示が必要かどうかは不明。本来は西蔵自治区の外国人非開放地域の許可証と(これはアリでで取得可能)、新橿自治区の外国人非開放地域の許可証か何かしろが必要なはずだが、、、
いよいよ西チベットへ。
この先はキャンプも増えるし、さらに何があるか分からないので一応食料を多めに持ち歩く事にする。
アリの町はずれで、テントとコンロの実験をする。
いざキャンプ生活が始まって、テントに穴があったり、コンロに火がつかなくては困るので。テントはタイでも一度チェックしていたので問題なし。穴もないし、ペグも全て揃っている。完璧。懐かしい匂いに気持ちが高まる。

そしてコンロ。
ガソリンを購入、1リットル6元、やっぱり値段が上がってる。
で、組み立てて、試しにヌードルを作ってみようと思ったのだが、、、
テストしておいてよかった。
予想外の出来事が発生。
ライター。火が点かない。
日本から持って来た2本のライター、両方ともダメ。もちろんガスは満タンだし、水に濡れたわけでもない。
酸素が、薄いからだ。アリの標高4300m、日本の平地に比べれば酸素は6~7割ほどか。酸素不足、点火不能。
アリでライターを2つ購入。
さらに荷物を預ける時の為に肥料袋と南京錠を購入。
そして巡礼用の杖も。
いよいよ西チベットの地を歩きだす。
想像通り?想像以上?
ただ一つ言える事は、腹の立つ事は色々あっても、最高に幸せだということ。
この青空の下。
この風の中。
この自分が歩いているんだもの。
準備完了。
何度口にしたかな。
「いよいよ」
~for Tourist~
アリで食料を買いだめするなら、
獅泉河路を交差点から3分ほど行った「住恵商店」がお奨め。
ここはお湯を注ぐだけでできるカップライスが売ってます。中身だけ取り出して携帯食、非常食にどうぞ。7から8元ほどだったように記憶。
さらにこの店で売っている「醤伴麺」。これは韓国で「チャパゲッティ」として売られているとのおそらく同じ物。日清UFOに似ていますが、美味です。4元。
ライター。
日本で売っているものでも、「歯車を回して点火するライタ-」なら使用可能だと思う。僕は2本とも、「ボタンを押して点火するライター」だったので使用不能だった。ジッポは使えるのかどうか分かりません。アリの町でたくさんライターを売っていますが、不良品もたくさんあるので、必ずテストしてから購入した方がよい。
新蔵行路出発前からほとんど眠れていない。興奮していてなかなか寝付けなかったのだ。当然新蔵行路を走っていた3泊は、、、ほとんど眠れていなかった。やっと今日はゆっくり眠れるかと思ったが、、、また眠れなかった。
ドミトリー、多人房に宿泊している。
一部屋にベッドが3つあったのだが、客は僕一人だけでドミ占有状態、快適だった訳で、久しぶりにパソコンを開いたりとのんびり過ごす。ドミで他に客がいる時は荷物などもある程度まとめて、貴重品もしっかり鍵をかけて寝るのだが、もう今日は誰も来ないだろうと、荷物を開けたまま1時頃就寝。
柔らかいベッド、振動もない、何よりも体を思いっきり伸ばせるという幸せをかみしめて眠りに落ちて行ったのだが、、、
夜中の3時半過ぎ、突然ドアがガチャリと開く。
びっくりして飛び起きる。泥棒かと思ったが、部屋の電気をつけられる。見ると、宿のおばちゃん、制服を着た警察官、シャツの襟口にべっとりと血のついた男、の三人組だった。宿のおばちゃんがこのベッドだと、血まみれ男はバッグをベッドに放り投げて寝転がり、布団をかぶる。起こされてしまった僕に一言の挨拶もなし。うんうんと頷いて帰って行く公安。
ドミだから、新しい客が入って来るのは仕方ない。それが嫌だったらシングルの部屋をとればいいのだ。3倍くらい値段はするが。しかし、夜中の3時には、、、普通入って来ない。ノックも何もせずいきなりドアをガチャリ、というのも普通しない。さらに血まみれの男が公安同伴で、というのはまずない。
男は大いびきで、僕は目がさえてしまって、全く眠れない。
不当だ、、、こんなの不当だ。
やっとまどろみかけた明け方5時頃、また。突然ガチャリ。無神経に電気がつけられる。また男と宿のおばちゃんが入って来て、残った一つのベッドを示しこのベッドでどうだ?と。男は気に入らなかったのか、部屋を出て行った。宿のおばちゃんも出て行く。あまりに腹が立って。一言も無しかよと。
また興奮して眠れなくなる。
トイレに行きたくなる。トイレは宿にはない。外の公衆便所。
この宿は鍵をくれない、つまり、部屋に入る時は必ずスタッフを呼ばなくてはならないので、深夜にトイレに行くのは我慢していたのだ。そっちがその気ならと、部屋を出て公衆便所へ。戻って来て、おばちゃんを起こす。しかし起きない。いや、起きているのだが、僕を見てまた布団に戻りやがった。
この野郎、、、新しい客なら夜中でも起き上がるくせに、、、強引に起こして部屋の鍵を開けてもらった。
人間を、「金になる奴」「そうでない奴」、その2種類でしか見ない。
顔を見たら、こいつはその「どっち」か、それだけ。
こんなやり方って、長続きしなくないですか?
●●招待所の、おばさん。
気持ちは分かるけど。
本当、気持ちは分かるよ。
そういう一面は誰にだってあるし、その方が楽だってことの方が多い。
それでも例え建前でもなんでも、もう少し美しく、ありたいと思う。
チベット自治区に限らず、中国の田舎の安宿、招待所にはシャワーなんてない。トイレがない所も多い。(その場合は近所の公衆便所を利用)
その為、シャワーを浴びに淋浴屋に通う事になるのだが。
新蔵行路の前あたりから、5日ほどシャワーを浴びていない。少し風邪気味だったが、10元もしたが、シャワー屋へ。
出会いというのは、本当に不意に訪れるものだと思う。
今日の出会いというのは、少し新鮮な自分自身。
シャワーを浴びながらヒゲを剃っていた。その時不意に停電。
5分ほどで電気がつき、体をしっかり洗って洗濯までしてシャワー屋を出たのだが、部屋に帰ってびっくりした。口ひげを剃り忘れていたのだ。
停電に気を取られて、顎ヒゲと頬だけ剃って口ひげを忘れたのだろう。
顔全体が無精髭というのは旅行期間中はよくあるが、他はさっぱりしているのに口にチョビヒゲが生えている自分というのは初めて見た。ちょっと回族、ムスリムみたいだなと。なんだか笑える。きっと彼女に見られたらまた「おじさん」と言われてしまうのだろうけど。
~for tourist~
西チベットの外国人開放状況(2006/05/26現在)
開放済み:大金(ダルチェン)、神山(カイラス)、聖湖(マパムユムツォ)、ティルタブリ、門士(メンシ)
許可証取得可能:札達(トリン)、ツァパラン(グゲ遺跡)、日土(ルトク)、ドマル、など新蔵行路上の町。
個人には旅行許可与えず(ツアー客のみ?):ピャン、ドゥンカル、シャン、シャンツェ、キュンロン
※新蔵行路でカシュガル方面に行くのなら、その旨伝えておくと、新蔵行路上のチベット自治区内の町(松西まで)の旅行許可をもらえる。だが、ウイグル自治区内の非開放地域はどうなるのか、、、やはり違法旅行になると思われる。
アリに着いて、とりあえず招待所にチェックイン。
そしてまず最初にした事は、公安の外事課に出頭すること。
僕は中国の出入境管理法に違反してここまで来たという事実がある。新蔵行路でイエチョンを出た瞬間から外国人非開放地域。そこからアリに到着するまで、ずっと法に抵触していた。アリという町自体は開放地域なので、現行犯ではない、といことになるのかどうなのか。出頭する目的は一つ、罰金を払って、この西チベット地域の旅行許可証を取得すること。そうすればコソコソせずにゆっくり旅行ができる。
公安の外事課まで歩くと20分ほどだというがどこにあるのか不明なので、とりあえずタクシー。5元、60円くらい。小さい町に不釣り合いなほどの大きな建物。入るともぬけの空。大声でニーハオを。誰も出て来ない。うろうろ歩き回って開いているドアを覗き込む。いた、パソコンでフリーセルしてるおじさんが。また違う一角に案内されて、警察官3人による尋問が始まる。
一応犯罪者なので。
頭をたれて申し訳そうに事情を話す。許可証を持たずにこの町まで来た事、非開放地域である事を知らなかった事(大嘘)、この町に着いてすぐ駆けつけた事(一服した後にね)。中国語で喋りながら、これオーディションみたいだなと、そんなバカな事を。
深く反省しているシーン。でも違う目的があって。台詞は全て中国語。
調書が作成され、申し立ての事実に差異がない事を確認。指紋をしつこく取られる。公安行政処罰決定書、罰金300元。値切ってみた。駄目だった。

で、メインの旅行許可証。
この公安の管轄は西チベットだけなので西チベット地域内で回りたい所を申請する。ほとんどはもうすでに開放されている様子だったが、グゲ遺跡のある札達(ツァンダ)だけはまだ非開放。旅行許可証に札達がまず書き込まれる。
他にいろいろと回りたい遺跡があるのだが、ほとんどが拒否される。一番行きたかったピャン、ドゥンカル遺跡、曲龍も個人旅行者には旅行許可を与えないと。
残念。
50元払って、旅行許可証取得。
~For Tourist~
アリの公安外事課。
獅泉河路を東へ2キロほど。象雄路で南へ曲がって50mほど。タクシーで5分、歩いて20分。旅行人にある通り、英語が通用する。
罰金300元、許可証50元。お茶無料。
お釣りもくれます。
アリに到着しました。
70時間、うん、人生二度とできない、やらない経験でした。
アリで公安に出頭。
罰金300元を支払い旅行許可証を取得。
不思議な気持ち。
あのアリに今いるのか、、、
風邪をぶり返して。
なんか知らないけれど鼻血も。
明日準備して、明後日。
カイラスに向かいます。
〜For tourist〜
新蔵行路行程
0km地点 イエチョン(アーバン)
160km クティ
220km セラク峠
250km マザル
370km 三十里営房
485km 大紅柳灘
530km? 奇台大坂
670km? スムシ
715km 界山大坂
915km? ルトク
1067km アリ






