哀しみは雪のように 12 | 嵐のS君妄想小説(BL)

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嵐の大野君が大好き。
そして、翔くんと智君の絡みが大好き。
BL大好きっ子の私が
嵐をネタにチョコチョコ書いてます。






携帯のGPSが指し示す場所は

俺たちが来たこともない場所だった。

智君が一人では決して来ないであろう場所。

河川敷で草木が鬱蒼と生い茂り

俺達の背丈を悠に越えた葦が行く手を阻む

そんな所を何十人という人が草木を掻き分けて探し回っている。


それを見て怖くなって足がガタガタ震える。


………何を…………探してるの?

……何を……見つけようとしてるの?


目眩がする。


目の前が真っ暗になる。


どんどん景色が歪んでゆき


立っていられない。


「…………た………助けて………


だれか……………


だれか……………たすけて……………………くれ…………



だれか…………智君を…………助けてくれ……

……お願いだから……」


俺は、ただただ呪文のように唱えていた。







『この自転車なんですが…………』

俺達のもとに警察官が自転車を持ってきた。

タイヤが曲がって無惨な姿しているが

それは……

確かに、智君の自転車だった。



その自転車を漕いで、

昨日智君は帰ったんだ。


俺はその後ろ姿を見送って…………

幸せだった事を思い出した。

『なんで……


なんであの時、


送ってあげなかったんだろう………


なんで…………』


ああ…………


心臓が張り裂けそうだ。


苦しい………


苦しいよ………


どんなに悔やんでも………


悔やんでも…………


悔やみきれない



目に浮かぶのは

「また、明日ね。」って智君のはにかんだ笑顔ばかり



智君。



智。



帰ってこいよ。


帰ってこい。



俺の元に帰ってこい。




『グッウェッ』

俺は胃液を吐いてしまった。


俺達は、河川敷に広がる風景を見ながら

絶望していた。