『お待たせ』
相葉ちゃんが走ってきた。
『ごめん。ごめん。
いっぱい待たせちゃった。』
と汗がキラキラ。
それをタオルで何度も拭ってた。
『大丈夫だから。
勝手に待ってたの俺らだからさ。』
と、潤くんが立ち上がってお尻の砂を払った。
『にのちゃんは疲れた?』
相葉ちゃんが優しい顔で俺を覗き込んで
手を差し出してくれた。
「差し出された手を無視は出来ないよな……」
っと、その手を掴んだら
思いの外、軽々と引っ張られて相葉ちゃんに抱きつく形になった。
『にのちゃん軽すぎ。
可愛い。』
って抱き締められた。
『ちょ、ちょっと相葉ちゃん………』
『止めろ!!雅紀。』
俺の言葉を遮って、潤くんが俺の腕を引っ張って
相葉ちゃんから引き離した。
『あっ。ごめん。ごめん。
まだ、潤の番だったね。』
と、両手を上げて笑う。
俺と潤くんは顔を見合わせて
タイミングを見計らっていると
『なあ……
ちょっとなんか食って帰ろうぜ。
俺、腹ペコなんだけど。』
と、歩き出した。
『あっ。雅紀。』
『何?』
振り向いて俺たちを見て答える。
お店なんて入ったら誰かに聞こえるかもしれない
ここなら大きい声を出しても周りに人もいないし
ここしかないよね。
潤くんもそう思ってたんだ。
『あのさ…………
雅紀には申し訳ないけど…………
和は渡せない。』
と、潤くんが相葉ちゃんを見つめて言ってくれた。
『はあ?
なに?
どう言うこと?』
と、相葉ちゃんが俺と潤くんを交互に見て
『なに?
もしかして、本当にできちゃったの?』
と、聞いてきた。
『ごめんなさい。
相葉ちゃん……………ごめんね。』
って、俺が頭を下げて言うと
『なーんだ。
やっぱりそうなっちゃったか………』
と、腕を頭の後ろで組んで相葉ちゃんが言う。
『俺が一歩遅かったからなあ………
俺が先だったら、俺だったかもしれないのになあ……
残念。』
て笑った。
『え?
雅紀。それでいいのか?』
潤くんが驚いて相葉ちゃんに尋ねてた。
『だって仕方ないじゃん。
好きになったら人の事まで考えられないだろ。
それが恋ってもんだからさ。
俺は、新しい恋を探すんだ。』
と、笑って俺を見た。
『雅紀。』
『相葉ちゃん』
『ふふっ。俺ってかっこいい?』
『うん。かっこいい。』
と、俺が言うと
『じゃあさっ。
ハンバーガー奢って
俺、ほんとーに腹ペコなんだから。』
って、かっこいいんだか悪いんだか……
でも、相葉ちゃんのお陰で
俺たちの関係は拗れずにすんだ。