紅い涙 47 (苦悩) | 嵐のS君妄想小説(BL)

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一通り話を聞いて俺は言葉を失った。

母の話が本当ならば

許せる訳がない。

「許したわけじゃない……」

あの松本という人が言った意味もわかる。



遼の死後、二宮さんは遼に殴られもう一度入院。

大野さんは精神的障害を負ってしまったと言う。

一応、両者の間で示談は成立している。


それでも、追わせてしまったものは計り知れない。


親父が遼の死を、深く追求しなかった意味もわかった。


俺の知ってる遼が、意図も簡単に崩れ去った。

と同時に、遼をこれほど狂わせる大野智さんがどんな人なのか知りたくもなった。



遼の部屋に入って、一面に貼られた写真を見渡す。



どれも隠し撮りだけど、大野さんは素敵な笑顔を見せている。

「………綺麗な人なんだな………」

男の人のわりに華奢で、

一見しただけじゃ"女の子?"と見間違うだろうな。


「この笑った顔、いいなあ…………」

「あっ。この顔もめちゃくちゃかわいい…………」


「なんで口尖らすんだろう………かわいい……」





「この人の………笑った顔より……泣いた顔が見たい………」


「この人の声ってどんななんだろう………」







「この人の声が………聞いてみたい。」




と、思ってしまった。



遼の部屋には、大野さんへの執着、執念が残っているみたい。

大野さんの写真を見ていたら、ムクムクと危ない欲望が俺の心を侵食していく。



もしかして遼もこうして欲望を募らせたのかもしれない…………