『ではでは………』
と、翔くんがグラスを持ち上げ
皆で
『『ルネッサー……』』
とグラスを合わせた。
一口飲んで4人がグラスをテーブルに置いたと思ったら
一斉に俺の頭を皆がグリグリペシペシしてきて、
髪がもうぐちゃぐちゃ。
『ちょ……なに?
なんだよ!』
皆の手を払い除けて俺が脹れると
『心配かけた罰だわ!!』
と潤君に一喝された。
『あ、はい。…………すみません。』
俺が頭を下げると
『まーさ。そこは俺にも責任があるんだけど。
智くんは神経、思考回路が一般と違うから
許してやったてくれ。』
と、翔くんが頭を下げた。
『………翔くん…………』
俺は翔くんを見つめた。
翔くんが………何て言ったらいいの
穏やかに笑ってる。
『はい。そこ~っ……見つめ合わない』
とメンバーに茶化され。
『『はい。』』
と、前を向いた。
楽しくて食べて飲んで、少し酔っちゃった
体を冷やそうと俺は一人ベランダに出た。
中はメンバーが楽しそうに騒いでいる。
変わらずにいてくれるメンバーに心から感謝。
翔くんだって俺を許せないはずなのに
俺に笑ってくれるんだ。
ベランダから翔くんを見ていたら
翔くんと目が合い、俺の所にやってきた。
『智くん。酔ったの?』
いつもの優しい翔くんの声
『うん。』
翔くんが見れずに俯いた。
『体調は………大丈夫?』
『うん。』
『そう』
翔くんが隣で空を見上げてた。
『…………………翔くん、
ありがとね。
ほんとに色々ありがとう。』
やっと言葉に出せた。
『……………俺……………
智くんを愛することが出来て……………
よかったって思ってる』
『……………』
『………今でも愛してるよ。
でも、愛する人がやっぱり笑ってるのが一番だよ。』
『……………翔くん』
『……………考えてみたんだ。
二宮先生ってどんだけ大きな愛で
智くんを思ってたんだって……………
だってそうだろ
智くんの事を思って身を引いてばかりいて
でも、俺はその間
ずっと智くんを自分のものにして一緒にいた。
二宮先生………辛かったと思うよ。』
『………………』
そんなこと考えたことなかった。
ニノがどんな気持ちかなんて…………
『ねえ。俺達のファンクラブの会員数知ってる?』
徐に変な質問をしてくる。
『え?知らない。』
それこそ考えたこともない。
『俺、気づいた事があって調べたの
そしたらね。
おもしろいこと発見したんだよ。』
って翔くんが笑ってる。
『え?なに?』
『はい、これ。』
と、翔くんが一枚の紙を見せて
『ここ』
と指さした。
それはファンクラブ会員の名簿で
No.1~30まである中に"二宮和也"の名前があった。
『え……?これって』
『凄い前からずーっと
遠くで見守ってたんだよ』
と翔くんが笑う。
『ライブにも来てたよ。
俺、知ってるもん』
と一人のメンバーが口を出した。
『多分………その人。
いつもマスクしてめがねかけて
智くんの内輪持ってるの。
ずーっと来てる。』
『え………?』
『智くんは知らないよ。
だって智くん近づくと座るもん』
『え~っ』
なんだそれ………
「ばかにの…………
ばかにの……………
そのくせ…………また姿隠しやがって………」
『俺の事は大丈夫だから………
まー………近くにいるから………
たまにちょっかいだすかもだけど……
二宮先生……捕まえとけよ。』
と、翔くんが肩を叩いた。
でも………
『………………連絡……………取れない…………』
『え?』
『携帯………解約されてた。』