ダン!!
壁に押し付けられ俺は背中を打った。
『痛ってー………何すん………』
「だよ」と言う俺の言葉は
ニノの唇によって消滅する。
身動きがとれない。
懸命に顔を左右に反らして
ニノの唇から逃れようとするのに
角度を変えられて深まるばかり
そのうちに俺の鼻孔から吐息が漏れ
ニノの唇がようやく離れた。
その瞬間にニノを突き飛ばして
急いでドアを開け部屋を出た。
ドアが閉まる寸前に
『行くな!
行くな……智…………』
と、ニノの切なそうな声…………
その声を振り切って走ろうとするのに
足がもつれて倒れ込んでしまった。
ニノが追ってくるかもと……振り返って見たけど
ドアがひらく気配はない
「そうやって、また諦めるんだ…………
ニノのバカ………」
俺は結局、自分の意思
ニノのいる部屋に戻ってしまった。