【まとめ】【評価】【感想】#09-12 時光代理人 -LINK CLICK- Ⅱ | じゅんぷーのブログ

じゅんぷーのブログ

ブログの説明を入力します。

 

目次
#09
#10
#11
#12
他シナリオ

 

#09『3つの物語』

  評価:14/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):5/5点

▶ キャラクター:4/5点

▶演出(作画+美術+音響):5/5点

 

  感想

今話の感想は今期アニメの中で一番難しい。トキがヒカルにダイブしてこれまでと違う選択肢を選ぶまでが描かれるものと思っていました。実際にその描写はありましたが、そのほとんどは船着き場まで走る姿だけだった。そしてこのただ走り、これまでとは異なる選択を選んだ裏で、チェン・ジン側の物語が3つの構成で展開された。怒涛の展開でした。

この3つの物語を経て、、、チェン・ジン側の事情がつながったような、つながっていないような。チェン・ジンが何の目的で動いているのかがわからない。トキの能力を使い過去にダイブして妻の不倫を阻止するとかでしょうかね??。ピンク少年は妹を獣として両親を殺したけど、妹を守るために能力を使っていて、その術についてはチェン・ジンから教わっている??。そこに金髪の依頼が入ったことで各々の目的が合致した感じでしょうかね。でそれによって妹は逃走??。黒髪の少年が誰なのかとか謎がまだまだ多すぎる。普段アニメ作品で考え込まないタイプなんですが、本作があまりに面白いので脳汁出しながら考えてます(笑)。

それにしても作画がすごいですね。終末トレインでもいろいろな作画が披露されていましたが、時光代理人のそれはガチでしたね。チェン・ジンの回想描写は基本モノトーンで繰り広げられていたところにピンク兄妹と出会うことで色づく演出も素晴らしい。また、章ごとに作風が変わっているのがいい。恐らくそれぞれ視点が異なることを表現しているんだと思う。とんでもない。すべての章が終わった後に全3章がごちゃ混ぜになる場面がありました。まさに各キャラからの視点が描かれていて脳汁が止まらなかったです。

1点苦言を言うとするとキャラクターの掛け合いが意味深すぎて私にはそのすべてを理解することが出来ませんでした。とはいえとんでもないクオリティであることは間違いない。点数的には14点としましたが、興奮度はそれを凌いでいた。中華アニメの本気を見た。

以上。

 

#10『即興』

  評価:14/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):5/5点

▶ キャラクター:4/5点

▶演出(作画+美術+音響):5/5点

 

  感想

前々回からの続きに当たる回でした。
全体構成は、”現状説明→兄妹の能力→チェン・ジンの動き→交換”といった感じ。きれいな起承転結の構成。前回の内容がとんでもない不意打ちだっただけに現状説明を思いのほかわかりやすく入れてくれたのはありがたく、そしてそこから兄と妹の能力が判明する流れが美しかった。兄と妹の能力も魅力的ですし、トキとヒカルとは差別化されていることで似ているようで異なる能力を楽しむことが出来ますね。ただし兄妹の能力に関して疑問もあります。兄は対象に触れることで対象者を操ることが出来る。妹は写真に写った人物が経験したことしていることを見ることが出来る。そして兄の能力で妹を操り、その妹の能力で写真に写った人物の今を見ることで対象者を操ることが出来ると理解しました。トキの写真を撮って、トキを操るじゃダメなんでしょうか?。まだ今話になって分かった能力なので深堀されていませんが、この辺りについては後々語ってくれないと今のやり取りに意義を感じなくなってしまう。それにしても妹の能力が強すぎて、ヒカルの能力が矮小に感じてしまう。また、彼らの能力がわかったことで、これまでの警察官が操られたことに合点が付きましたね。と同時に胸糞シーンを改めて見ることになったのは非常に残念でならない(笑)。
そして人質となっているヒカルとトキの交換へと移る。前回、チェン・ジンの回想の中で登場した劇場が舞台となります。わかりやすく作画のクオリティがあがる。もともと作画のクオリティはいいのに。盗聴機器への対策がなされている描写の後、壇上のヒカルと客席のトキがお互い向かい合うように歩き入れ替わりました。この辺りの作り込みが非常にできていた。劇場のスピーカーから出てくる兄の声の質がよくて臨場感が半端ない。また村瀬の演技がうまい。プリキュアやってたとは思えない。そしてトキと兄の対面。触るか触られないかの不利な戦いかと思われたが、どういう仕組みか気づけば車の中に戻っていた。自身の写真にダイブした状態で劇場に向かったものと考えられる。その状態でトキの体を操ろうとしたことで、中にいた本体のトキが押し戻され車の中に戻ったんじゃないでしょうか。て思ったけど、あの時クラップする描写があったので違う気もしますね。わからん。一方で劇場の中にいるリンとヒカルの元に爆発が起きてしまいました。そして、トキの元にはあの坊主頭が拳銃を構えて登場しました。終了。すべてのキャラにピンチが訪れる形で幕引きになる得意な形。この状態で1週間待ては辛いんですよね。
前回、前々回を経ていろいろ分かったことを整理し、そしてストーリーもしっかり進めた、そういう回でしたね。視聴者はしっかりと満足感を得られるし、次回に向けての期待感も持つことが出来ました。ただし、先ほど書いたように兄妹の能力に違和感を感じる点や、妹が逃亡できた場面があまりに雑味を感じました。チェン・ジンがあんな簡単に逃がすとは思えない。その後の”裏切り者が一番嫌いだ”みたいなセリフをすごく薄く感じた。ただし、兄が妹を逃がすことが目的であれば話は変わってきますね。何もわからないですが(笑)。
残り3話もあって、この作品のクオリティであれば、安心して結末まで視聴できそうですね。
以上。

 

#11『対峙』

  評価:11/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):3/5点

▶ キャラクター:3/5点

▶演出(作画+美術+音響):5/5点

 

  感想

最終回を前にしてまさかの泥沼展開。敵キャラが一同沼る展開は前々回の回想からは全く想像できなかったので残念。
全体構成については、”前回の振り返り→地下道での取引→真実の回想→衝突”といった感じ。頭がおかしな話だが前回の振り返りが一番面白かった。この作品は毎回そうなんですが、謎が謎のまま一話が終わり、次の回のアバンとかで話を進めながら解説をしてくれるんですよね。で、それがことごとく面白い。だけど、毎回それが一番面白くなることはないんですよ。あくまで前回の内容ですし、毎回それを上書きするだけの謎が追加されますからね。そんな中で今話は、新たな謎が出てこなかったり、各キャラの過去の回収の仕方が雑だったりとこれと言って盛り上がる場面がなかった。それゆえ、アバンでの振り返りが一番面白くなってしまった。情けない。続く地下道でのやり取りは、裏切る裏切らないという話から、チャン・ジンの妻の真実について。ここに来て段取りの悪さが露呈したことで、視聴者の感情はあまり向かなくなってましたね。これは意図せずついてきた妹が原因なんでしょうけど。この泥沼を煽るように、チャン・ジンの妻が実は不倫などしていなかったという兄からの暴露が飛ぶ。早く伝えとけよと思いつつ、チェン・ジンが利用していたように、兄もまたチェン・ジンを利用していたんだと思う。敵のボスが目的を失くしたことで、視聴者は何を見ているのか分からなくなっていました。この時、かなり泥沼になっていましたね。ここからの展開はまさに兄次第というところ。で、兄は力づくで操ることにしましたね。泥沼に次ぐ泥沼。ただし、彼にはトキの能力で過去を買えるという明確な目的があった。見応えのないストリートファイトだが、ハラハラな展開ではあった。結局妹からの家に帰りたいという願いで決着がついたのだが・・・と思っていたが、何者かに妹が撃ち抜かれてしまう。ここで終了。泥沼に次ぐ泥沼の展開だったが、ひきの描写だけは相変わらずしっかりしている。チェン・ジン?坊主?それとも?。次回が最終回という中で結構重めなひきの作り方をしたけど回収可能なのだろうか。この1話によって大きな不安を感じたことは間違いないですね。
ここまで結構マイナスなことを書きましたが、しっかりプラスに感じる場面もいくつかありました。特に演出面ではいつも通りクオリティの高いものを提供していたのでストレスフリーで視聴することが出来ました。加えて理路整然とはしているので、前回からのお話と矛盾することもないです。それだけに視聴者の感情が沈んだままになってしまう構成作りが残念だった。
以上。

 

#12『いいお兄ちゃんがいないと生きられない』

  評価:12/15点

▶ 脚本(シナリオ+構成):4/5点

▶ キャラクター:3/5点

▶演出(作画+美術+音響):5/5点

 

  感想

拍子抜けすぎるぐらいに期待を下回る回だった。私のスタンスとして”終わり良ければ総て良し”というのがあります。序盤中盤で酷くても最後の最後に巻き返す何かがあれば結果良しと思っています。それは逆に言うと、終わり悪ければ総て悪しともいえるんですよね。この作品はそれでした。第1話~第10話までの積み重ねを最後の2話でぶち壊した感はあります。喧嘩なら喧嘩独学を見るんですよ(笑)。

今話は、前回の泥沼の続きからチェン・ジンが捕まり、ピンク妹の記憶を通じてリンと視聴者が第2シーズンの謎が明かされ、そしてピンク兄とトキとヒカルのその後を描いた感じ。今シーズンの決着自体は序盤に片付いたが、視聴者の求めていないストリートファイト。作画がよくて安定しているので見応えはあるが、不要なのである。なんとなく相手に有無を言わせない展開によって決着がつく形を期待していたので、こうして殴り合いで勝った方に軍配が上がるのは何とも言えないですね。また、妹の記憶から謎が明かされる展開については、ここまで貯める必要があったのかがわからない。これまでの物語の中で明らかにしてシナリオに厚みを持たせる方が面白かったように感じた。なんていうか謎が明かされたとしてシナリオ的に何の意味もないのだ。もう最終回だから。まあ、続編に向けてヒカルの記憶をリンと視聴者に見せることが目的なんでしょうが。そして最後にそれぞれのその後が描かれました。花江cvのキャラが登場しました。兄が少年時代に話していた人ですね。彼とのやり取りは謎です。チェン・ジンとやり取りしていた裏で、今回登場した黒髪少年ともやり取りをしていてたようですが。時光については、トキはこれまで通りって感じ、ヒカルは何か過去を改変した?する?ような描写がありましたね。リンが見た妹の記憶と何らか関係してそうですが、この時点では何もわからない。警察にも動きがあって特殊能力者を取り締まる組織が出来たようですね。つまるところ続編でも彼の出番はありそう。

なんとなく回りの反応を見る限りだと、1期と比べてシーズンを通した物語になったことや暴力シーンが多くなったことによってつまらないと感じている人が多そうです。その反応は理解できるところではありますね。1期のようにショートストーリーの中でトキとヒカルが試行錯誤しながら、最終的にハッピーエンドになる展開が好きだったところはあります。ただ一つ言えることは1期のようなショートストーリーを2期もやっていたとして、それはそれで視聴者は離れますよね。恐らく同じようなことの繰り返しになって飽きますよ。それに多すぎた感はありますが、暴力シーンはクオリティが高く見応えはありました。本作の推している部分ではないのにここまでのクオリティを提供していたのは素直にすごいと思います。

あ、書き忘れてたんですが。妹の記憶の中でいくつかこれまでのつじつまが合わなかったところが解消されたのは良かったです。これがなかったらショックで寝込んでました(笑)。

ちなみにいつの間にかオープニングにハマってました。良い曲ですね。まあ1期のそれには劣るんですが。

2期が始まるとなったときは大いに盛り上がりましたが、3期が仮に決まったとしてもあまり盛り上がらないかもしれないですね。ただ楽しく見るとは思います。今シーズンの評価はそんな感じです。

以上。

 

その他のシナリオ