石橋式実話怪談 -27ページ目

思い出。

爺さんが魚の餌のエラコを捕まえに行く時、いつも一緒について行った。

 

爺さんは僕に「暇だったら遊んでろ。」と釣り竿を貸してくれた。

 

何も分からないまま、釣り糸を垂らしていると、見回りの漁協のおじさんが僕に話しかけてくる。

 

今思うと、子供が一人で危険じゃないかどうか、気にしてくれていたんだろうな。

 

おじさんは釣りのコツや今釣れる物の事を話してくれたり、

 

その辺にくっついていた貝をつぶしてエサを作ってくれた。

 

深く切れ込んだ眉間のシワをすっかりのばして、優しい顔で子供だった僕を見てニコニコとしていた。

 

 

あれから何年も時は経ったけど、

 

今でもふわりと、あの時の暖かい日差しとおじさんのタバコの匂いを思い出す事がある。

猫の見る方。

さっきから、コメが何かを目で追っている。

 

 

見ている方向には何もない。

 

時期も時期なので、羽虫なんか居ないし。

 

 

あれですか。

 

僕の漫画のネタを作ってくれようとしてるんですか?

 

それとも、漫画のネタになるような現象を見つけてしまったんですか?

 

今は、僕の方をガン見してる。

 

うーん。未だに何を考えているのか、読めない子供猫です。

メイン州のアライグマ。

ウチのソマリ×メインクーン(ソマリクーン)のマツリは、とても器用。

 

前足で何でもつかみ、前足で引き寄せ、前足で掴んで口に運ぶ。

 

マツリがカリカリを食べる時は、一度手で掻き出し、床に落としてから口に運ぶ。

 

当然、床はカリカリだらけ。

 

 

元々、メインクーンはメイン州のアライグマという意味でつけられた名前らしく、

 

本能で前足が上手に使える猫の種類らしい。

 

本能なら仕方がない・・・・・・のかな。

 

昨日も今日も、床にはカリカリ。

 

高貴な身なりなのに、部屋が片付けられない残念な女優のような立ち位置。