今必要な力って、結局いつでも必要な力なんだと思う。

世の中の先が全く見えなくなっている今。わたしの仕事だってもちろん同じ。たくさんの人たちから発信される試行錯誤の動きが山ほど目に入ってきて、情報の海に溺れそうになりながら、でも、こういうとき溺れる人と溺れない人っているよね、それはどこが違うんだろうな、と考えた。

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数年前に、ある起業家がこんなことを言っていた。その人は私からは、いつも大胆なことを考え、どんどん自分のやりたいことに突っ込んでいく人だなあと見えていたが、こう言っていた。
「わたしはめちゃくちゃ心配性」
「だからこそ、先の先まで考えて、次の次の手を打つ」
「いろいろ試して動いてみて、勝負するんだ」、と。

その方のやってることはめちゃくちゃ大胆で挑戦的だった（から失敗も多かった）けれども、本人は「今が大丈夫と思っているときから終わりが始まる。大丈夫って思っているときこそ、このままのはずはないって不安になって、新しい切り口を少しでもやり始めておかないと、いざって時に間に合わない」と言っていた。

ああ、こういう人はきっと、いつだって自分の中で「緊急ではないが重要なこと」に着手しているんだなあ。だから、先が見えないなんて「いつものこと」として、常に試行錯誤し続けていくんだなあとつくづく感じた。

それを時に他人は「ネガティブだなあ、もっとポジティブに考えたら」と言うそうだけれど、そういう他人の「ポジティブ」と、いろんな可能性を模索してチャレンジしているその起業家のポジティブは意味が違うなと思った。前者はただの「前向き病」なんだなって。それは課題から目をそらして、気分だけを盛り上げているにすぎない。

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今こんなに混沌として、果たしていつまでこの事態が続くのかはどこにも答えがなくて、もちろん正解もない。その正解の見えなさは「決められた道を着実に歩んできた」人にとっては苦痛であろうと思う。誰を責めてもどこを叩いても、答えがやってこない中で、とにかく日々、自分なりに考えてみるしか、道はないのだから。

やってみる前から結論を急がないで、試行錯誤していくこと、明確にならない（あいまいなままの）状況を、あきらめないで耐えぬくこと、で、そのプロセスからも何かをちゃんとつかみ取れるんだって、信じてチャレンジしていくこと…

それってつまりは、コロナが起きてなくてもずっと必要な力なんだってことだよね（それを全世界的に鬼トレさせられている状況ってことよｗ）

いやあ、いい機会だわ。

いや、いい機会にしなくては、だね。

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