【観光スポット】七福神めぐり【猿ヶ京エリア】 | 「泉極志」舞台探訪

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漫画「泉極志」の各温泉地と周辺の観光スポットなどを個人で訪ね歩き、写真を載せて紹介するブログです。
泉極志とは、群馬県みなかみ町の温泉地(みなかみ18湯)を舞台に展開する漫画。
チャンピオンクロスにてWEB漫画連載中。コミックも発売されており、現在人気上昇中。

猿ヶ京には、地蔵や神社に願掛けをして回る「おがんしょめぐり」の風習があります。

まんてん星の湯を基点とする12箇所のスタンプラリーコースもありますが、今回は全国的にも唯一と言っていい七福神のみの神社を巡る、赤谷七福神めぐりをしてきました。

スタンプラリーコースも面白そうなので、後日やってみたい。都合に合わせて、1時間~3時間くらいのコースまで選べるそう。

 

【七福神めぐり】

七福神めぐりは、七難即滅・七福即生(七つの災難が消滅すれば、七つの福を生じる)のご利益があります。

江戸時代に、徳川家康の政治参謀だった天海僧正が七福神信仰を勧めたという逸話が残っています。

恵比寿は正直、大黒天は有徳、毘沙門天は威光、弁財天は愛敬、布袋は大量、福禄寿は人望、寿老人は寿命を表し敬愛すれば7徳が身に備わるということで、七福神巡りが全国に普及したそうです。

 

七福神のみを祀った「七福神神社」は、全国的にも猿ヶ京のみだそうです。

猿ヶ京温泉と水上温泉をつなぐ県道270号線(相俣-水上泉)上にあり、沼田市の材木屋さんが自費開設したもので、神社も神像もすべて総ヒノキ造りです。

何か参加料的なものがあるのかと思いきや、ただ純粋に参拝して欲しいという思いで作られていて、気軽に回ることができます。

時間にすると、1時間30分~2時間くらいのコースでしょうか。

 

【伊太祁曽神社】

伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ)は、緑化の神である五十猛命(イソタケルノミコト)を祭った神社です。

本宮は和歌山県和歌山市常磐山にあるそうですが、縁があってこの地に鎮座することになったようです。

由来を読むと、分霊の前例が無く、かなり縁起の良い神様であると書かれています。

 

七福神めぐりは、伊太祁曽神社から始まります。

現在は閉鎖されているものの、休憩所があるので目印になります。

 

【伊太祁曽神社社殿】

最初に、ここへ参拝します。

社殿の中に入れるので、参拝したあと右側においてある「おなで石」をなでて身を清めてから巡ると、より効果があるそうです。

同敷地内に、1番めと2番めの恵比寿神社、大黒天神社があります。

 

【恵比寿神社】

右隣にあるのが、1番目の参拝先の恵比寿神社です。

 

恵比寿様は、実は七福神の中で唯一日本出身の神様です。

ほかは、海外から招来した神様だそう。海の向こうから来たものに憧れるのは、今も昔も変わらないみたいですね。

イザナギ・イザナミの第3子、蛭子命(ヒルコノミコト)が恵比寿様になったわけですが、蛭子と書いてエビスって読むのは、これが由来なんですね。

右肩に釣竿、左小脇に鯛を抱えて座した姿で、商売繁盛、交易、漁業の神様として知られています。海の神様なんですね。

商売繁盛、除災招福、五穀豊穣、大魚守護のご利益。

 

【大黒天神社】

もともとは、インドの「マハーカーラ(偉大な黒)」という神が日本に伝わり、当初は豊穣と破壊の神だったそう。破壊とか、シヴァみたいだな。

大黒=大国のつながりで日本の大国主神と合体したらしい。

現在のように米俵に乗り福袋と小槌を持った姿になったのは、江戸時代くらいだそうです。ご利益は五穀豊穣、家産増進、子孫繁栄。

よく大黒様と恵比寿様がペアで祀られますが、大黒様が槌(土)、恵比寿様が海。土の恵みと海の恵みでペアになっているということです。

夫婦みたいな関係ですね。他にも、大国主神と蛭子命が親戚だからとか、いろんな説があるみたい。

どちらか一方を家に祀るのであれば、この大黒天がいいそうです。

五穀豊穣、子孫愛育、出世開運、商売繁盛のご利益。

 

【寿老人神社】

 

長頭で白髪、団扇と巻物を付けた杖を持つ姿をして鹿を連れています。

樹老人とも書かれ、樹木の生命力から長寿が連想され、連れている鹿も玄鹿(げんろく)という名前からロク=禄が連想され、健康、長寿と福禄の神として知られています。

幸福長寿、家庭円満、延命長寿、福徳智慧のご利益。

一説によると、7にするための数合わせ的な存在という噂も。

 

【毘沙門天神社】

 

別名「多聞天」。

七福神の中で唯一の武将の姿をしていて、右手に宝棒、左手に宝塔、足の下に邪鬼天の邪鬼を踏みつけています。・・・踏みつけてない。

踏みつけといて欲しかった。

武道成就、降魔厄除、家内安全、夫婦和合のご利益。

 

【布袋尊神社】

 

七福神の中で、唯―の実在人物です。

中国の唐時代の禅僧で、契此(かいし)という名前。

優れた予知能力から弥勒菩薩の化身とされた。

福々しい笑顔と太鼓腹、肩に下げた大きな袋が特徴。

この袋は喜捨物(進んで金品を寄付・施しするもの)を入れる袋だが、堪忍袋ともいわれています。堪忍袋の緒が切れるの、アレですね。

千客万来、家運隆盛、家庭円満、商売繁盛のご利益。

 

【福禄寿神社】

 

中国人が人生の三大目的とする福(幸福)・禄(身分・財産)・寿(寿命)の全てを兼ね備えたのが福禄寿です。

背が低く、長い頭に長い髭、巻物を結んだ杖を持ち、鶴を伴っています。寿老人と設定ダダかぶりなので、同一視されることも多いみたい。 

・福は、血の繋がった子供に恵まれること

・禄は、封禄(財産を持つこと)

・寿は、単なる長生きではなく健康に生きること

財運招福、延命長寿、立身出世、招徳人望のご利益。

 

【弁財天神社】

 

唯一の女神、弁財天もインドの神様。ヒンズー教で水と豊穣(ほうじょう)の神「サラスバティー」が起源です。

最初は弁才天と呼ばれていて、財宝・芸術に関係深い吉祥天の性格が吸収されて弁財天といわれるようになり、財宝を授けてくださる神へとなった。

恋愛成就、学徳成就、諸芸上達、福徳施与のご利益。

 

【七福神めぐり後の温泉】

近くには川古温泉と猿ヶ京温泉があるので、汗をかいた後は温泉に浸かって疲れを癒やすのもいいですね。

 

【外部リンク】

まんてん星の湯の七福神めぐりマップ(現在、休憩所閉鎖中)

 http://www.mantenboshinoyu.com/pdf/shichifukujin.pd