どう勉強していいか分からなくなったら | 受験コーチ池田潤が教える参考書学習法

受験コーチ池田潤が教える参考書学習法

‐志望校に合格する勉強法と思考法‐

コメント欄にありましたが、「勉強法が分からない」という悩みが出てくることがあると思います。


そのときに大事なのは、受験の基本を忘れないことです。


受験の基本というのは、過去問で最低点以上を取ることであり、自分の志望校で必要な点数を取ればそれでいいということ。


一般論というよりも、「あなたの志望校」に必要な力を見極めることが必要になります。


適切な勉強法とは、ある意味一般化されたものの中から、自分に必要なものを抽出し、応用することで生まれます。


だからこそ、過去問を知ることはものすごく大事ですし、そのときに必ず自分の実力を明確化しておくことも大事になります。


受験勉強とは、要はそのギャップをいかに埋めるか、に尽きるわけですね。


であるならば、ゴールと現状を明確にしておくことは最低限必要なことです。


それすらやらずに受験勉強をしている人もいますが、それをやらないと効率的な勉強なんてできるわけがないのです。


この話は、ずーとずーとしてきていますが、実際にやる人は少ない。で、そういうことをやれている人が合格していくわけですね。やる人少ないから。


知識レベルで知っているだけじゃだめ。知識レベルで知っているけどやってない。結果が出ない。で、その知識が悪いと知識のせいにする。


これは不合格者の典型的な思考であり、もっと言えばどの分野でも結果を出すことができない人の思考パターンです。


上手くいかない人には共通の思考パターンというのがありますが、大抵は自分の問題ではなく自分の外側に問題の原因をすりかえていくことで自分の自尊心を守ろうとします。


ある意味、自分の弱さを認められない人とも言えますね。


話を戻して、まずはゴールと現状のギャップの明確化。


それが終われば、どういう手段で勉強していけば最短で受験をクリアできるかということを考えます。


もうこの時期に来て授業に頼るという人はいないと思います。授業を聞くだけでは時間がかかりすぎますし、すでにこの時期にそんなことをする必要はない。


ただ、授業を受ける=勉強している、という感覚が欲しくて、分けも分からずとりあえず授業を受けている人が多いですが、


今は演習の時期であり、どれだけ自力で問題が解けるか。そのための力をつける。そういうことを可能な限りたくさんやっていく。


本当に、可能な限りです。受験生は毎日勉強するのが当たり前で、それが仕事みたいなものです。


無駄な時間を過ごさず、生きている時間の可能な時間は全部勉強に捧げる。


それは特別なことではなく、普通のこと。


この時期大事なのは、反復と演習のバランスをどうしていくかということ。


コアとなる参考書の反復は最後の最後まで続けていくべきです。人間、絶対忘れます。忘れるという前提の元で記憶のメンテナンスを徹底的に行っていく。


しかし、それだけだと自力で問題を解く力がつきませんから、自力で時間内に問題を解く力をつけるために演習する。


「自分に適切なバランス」でこれをやっていく。


いつだって、自分にとって何が必要なのかを頭に置きながら勉強するし計画を立てる。


何となくで立てない。どこかの本に「こうすべし!」と書いたあったことをそのまま真似して勉強ノルマにするとかありえない。


自分にとって必要なことじゃないから、それは。参考にするのは良いけど。


受験コーチングプログラムでは、徹底的に自分で考えることをさせてきたので、いつでも「自分には何が必要か」と自分に問う習慣を身につけてもらうことができました。


質問とか、もう質問じゃなくなってる。だって自分で答えを出せているから。


「○○だと思うのですが、どうでしょうか?」


「うん、そだね。それでいこう」


終わり。


最終的に、こうなる。池田潤はいらなくなる。


それが本当でしょう。


「いくらでも質問聞きます!」と言って考えさせる力奪って、依存者を作ってるとこ多すぎです。依存者作った方が儲かるからそうするんです、そういうところは。


そういう子は大学入っても外側に答えを求めて自分で動けなくなります。


そういう大学生多いじゃないですか。一般的に「これやるとよい」ということしかみんなしない。


大学生がこれが読んでたら、共感する部分があるかと思います。


それは結局、塾とか予備校でも自分で考える力奪われちゃってるんですよね。「これをやりなさい!」とロボット化させられて、自分がこれからどうすべきってことを考える力がなくなる。


もちろん全部で自分でやれなんて言ってない。私のプログラムでもアドバイスはしますが、絶対に自分で考えさせる。


その重要性を認識させる。


で、自分の考えだけで間違った方向にいかないように個別にアドバイスする機会も作る。当たり前ですが、考えるために必要な情報は予め与えてある。そういう形になっています。


「考える力は科目の勉強でつきます!」とか言う人がいますが、それとこれとは話が違う。抽象的思考とかそういうものは身に付きます。科目の勉強が意味ないと言いたいわけではなくて、


結局、やるべきことを決められた中での考える力なんですよね。サラリーマン的思考。


しかも『答え探し』ですよ。


答えが予め決まっている中での答えを探し求める力。


人生には答えなんてない。仕事にも答えなんてない。答え探しの力だけをつけたって役に立たないばかりか、有害ですらある。


そんなのを「考える力」と真剣に言っている。やばい。てか、そういう指導者ばかりですけれど。


塾とか予備校とかの先生って、自分のやっていることを肯定したいんですよ。


だから、自分が教えている科目の勉強で「考える力がつく!」とか言わざるを得ないんですよね。だってそう言わないと自分が否定されちゃうから。


でも結局は「答え探しの枠の中」での考える力に過ぎない。そんな力はもう時代遅れも甚だしい。そんなことを真剣に信じている指導者に教わったら、時代に取り残されます。


私が言っているのは「目標を達成するための考える力」。ここに答えはない。


サラリーマンが悪いわけではないですが、サラリーマン的思考はまずい。


全部決めてもらった上でしか物事を考えられない。それは結構まずい。権威ある人の命令を聞いて、従順にその命令を「頭を使って」遂行する人が生まれるだけです。


受験で身につけるべき力って何なのかということを考えたときに、やはり一番大きいのは「問題解決能力」じゃないかと思うわけです。論理力とかも当然ありますが、それも結局は問題解決能力につながっていくわけで。


自分が抱えた課題を情報を集め、アドバイスももらいながら最終的には自分で考え解決していく力。


科目の知識がそれ自体役に立たないのは誰でも知っていることですし、受験制度変革の動きがあることからもそれは明らか。


じゃあ何を身につけるのかって、問題解決能力。課題を乗り越えていく力。じゃないかと思うんですね。


でも、その力をつける機会は奪われる一方。「これやりなさい!黙って!自分で考えなくていいから!」と。


で行き詰まったら「せんせー!どうしたらいいですかあ?」。


「こうしなさい」


「はい、分かりました」


ロボットのように言われたことをやっていく。何も自分の頭で考えない。


結局それが成績向上すら妨げている現実もある。だって、自分の頭で考えないと「自分の課題」「自分に必要なこと」は見えてこないから。


かなり長く熱くなりました。


今日はこのへんにしておこうと思います。


大事なのは、ゴールと現状のギャップを認識し、その「自分のギャップ」を埋めるために「自分にとって必要なこと」を実行することです。