私の娘、紅梨(クリ)は脊髄小脳変性症の

DRPLA(歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症)

という病気を患っています。

 

脳が萎縮していく病気で、遺伝性・進行性・治療法はありません。

現在は寝たきりの状態です。

 

夫、千秋さんは6年前に、クリに薬が間に合う事だけを祈りながら亡くなりました。

 

現在はキュアDRPLAという団体で

治療法開発活動をしています。

またFacebook内で

患者家族会を立ち上げました。

 

どうか、DRPLAの治療法が

見つかりますように

自己紹介の最初からはこちら

 

上手く書けるかどうか

分からないけれど

今の内に自分の気持ちを

残しておきます。

 

 

 

 

このブログを書き始めた頃

まだクリは話をしていました。

歩いたり走ったりすることもできました。

 

千秋さんも

人格変化はあったけれど

仕事もしていました。

 

それから

本当に

本当に

色々な事があり

 

その度に涙して

二人の病気は進行していきました。

 

 

 

病気がわかった時

千秋さんと

「絶対にクリを救おう」

と決めたけれど

現実は容赦なく

二人の身体や心を

蝕んでいきました。

 

 

7年前のあの晩

『今クリは死ぬかもしれない』

という時

私は自分の身体中の細胞

全てで

『クリを助けてください』

と祈りました。

 

あの体験は

一生忘れることはないでしょう。

 

 

その後

千秋さんを見送り

バーブ(母)を見送りました。

 

 

 

私の周りの人には

私が何かに取り憑かれているんじゃないかと

見えたかもしれません。

 

 

昼も夜もなく

介護と治療法開発に

全部の時間を注いできました。

 

 

「そこまでしなくても」

と思われるかもしれませんが

私はどうしても

大切な家族を奪うDRPLAが

許せなかったんです。

 

 

 

実際に私の行動が

DRPLA治療法の進展に

影響を与えています。

 

名声が欲しいとか

そんな次元じゃありません。

 

ただただ

目の前の大切な人を

守りたいんです。

 

 

そうやって

15年が過ぎました。

 

 

 

今年に入って

大きく状況が変わりました。

 

とうとう

治療法が見えてきました。

 

ありがたいです。

 

でもね。

この15年間で

 

いえ、今までの人生で

学んだんです。

 

 

大きな望みを得る前には

必ず大きなのりこえなければならない壁が

ある事を。

 

 

今日はペインドクター(Dr.P)と

オンライン診察がありました。

 

クリが臨床試験を受けるためには

脊髄注射が必要です。

 

拘縮が進んだクリに

うつ伏せの状態で注射を打てるか。

 

Dr.Pから色々説明を受けました。

 

*病気の進行したクリに

薬が効くかどうか

誰も分からない事。

*クリは痛みを伝えることも

できない事

*拘縮のある身体に脊髄注射をするので

リスクが高い事。

 

詳細は書きませんが

辛い内容も沢山ありました。

 

 

そして午後からは

「日本行き」に

また心配が出てきました。

 

*まだクリを施設に預ける為の書類が

できていない事

*いくつかの薬が

薬局に届くか分からない事

 

 

責任を問いただしても

しょうがありません。

 

担当者は謝っているんです。

それにクリの場合

手続きが膨大なんです。

 

ハワイの人は

ゆっくりのんびりで

ミスも多いけれど

クリを思って

一生懸命動いてくれている事は

知っています。

 

 

私は

夕方クリを預ける施設

クラナマラマの担当者に

メールをしました。

(クリを預けるのは23日です)

 

*日本で大きな学会があり

そこでDRPLAを啓蒙する事。

*多くの患者家族に影響する事

*1年前から準備をして

すでに膨大な費用がかかっている事。

*私が行かれなかったら

多くの人に迷惑がかかる事。

 

*もし書類が揃わなかったら

費用は自分で負担するから

どうかクリを預かってほしい、、と。

 

 

さっき

クラナマラマの担当者から

返事が来ました。

 

「きっと何か手はあるよ。

僕らもうまく行く様に協力するから」と。

 

また涙が出てきました。

 

 

 

 

これからも

そうなんだろうな。

 

沢山怖い事があって

沢山心配して

 

あんまり心配しすぎると

「もうクリには無理なのかな」

とも

思ってしまいます。

 

 

だけど

7年前のあの時、戻ってきたのはクリ。

クリは生きたがっていると

信じます。

 

ここまで来たんだから。

 

どんなに心配でも

どんなに怖くても

 

顔を上げよう。

 

最後まで読んでくださり

ありがとうございました。

 

明日うまくいきます様に。

 

いい日になります様に。

 

 

 

『私はもう死んでいるんだよ』

 

そうだ。

私はここから這い上がってきたんだ。

まだできる事は

絶対にある。

 

 

 

今日のハワイウェブTV

 

『インターナショナルマーケットプレイス』

 

アーカイブで

オープニングの様子を

紹介しています。

この時からも

もう7年も経つんだ。。