乳腺外科の受付を終わらせ
あっさりと5分もせずに呼ばれる
笑わないアイドルみたいな女医は
相変わらず可愛い顔をしてクールな雰囲気を醸し出している
身体の異常なしんどさを訴える
自分は薬に対する反応が敏感で
今までも色々な薬で大変な目にあっている
なのでおそらく
乳がんの餌になる女性ホルモンを止める役割のホルモン剤でそうなっていると思われる
そのしんどさに対する漢方薬を出そうと思うと言ってくれるが
漢方薬ももう沢山飲んでいる
自分は漢方薬にもかなりの反応をしてしまう
漢方は柔らかな効き目とよくいうが
とんでもない
合わないモノには一回でこっぴどい反応が出てしまう
今飲んでいる漢方薬と併用しても良いのかと聞くと
『あれ、入院中も飲んでた?』
と聞かれ
ずっと飲んでいるという事をいうと
それならカルテに有るからとみてくれる
女医が出そうとしていた漢方と成分が被るモノは内科で処方されている
8年前のお腹の手術のあと
癒着の為腸の動きが悪くなってしまっている
それでお腹を温め動かす漢方薬をずっと飲んでいる
当時、色々試した結果
今の薬に落ち着いたのだった
笑わない女医は
漢方薬に関しては、内科で調整してもらった方が良いかなと言ってくれる
それが良いと自分も思うと答え
次は前回の血液検査の結果を聞くと
『あれ、説明済みでした·····よね』
という
『いいえ、まだです
あまりにも酷い結果だったら連絡しますって言ってくれていて
連絡が来なかったから大丈夫だったなと思っていました』
と、答えると
少し慌てた様子で血液検査の結果を見せてくれる
そして肝心の癌の検査だが
術後半年でやると言っていたのに
もうとっくに半年は過ぎている
CTとマンモを8月にやろうと思うけれど····
と、女医がいうが
自分が手術したのは昨年7月20日
しっかり1年後だ
大学病院の都合という背景も有るのだろう
何せ身体がしんどいので
あれこれ言う気力もない
ただずっと気になっていた事があり聞いてみた
手術の前の外来で
教授に
『反対側の乳房にも何かあるけれど
ま、いいか』
と言われていたことが気になっていた事を言うと
笑わないアイドル女医は
慌ててカルテを覗き術前の検査の画像をみる
『あー確かにあるけれど、検査の医師のコメントでは良性となっているからきっと大丈夫』
もう身体がしんど過ぎて
これ以上の確認をする気力もない
あの教授が
ま、良いかと言ったのだから良いのだろう
気になっていたことを言えただけで良い