しとしと雨
雨の空
いつものスタバで編物検定の勉強をしている
カフェには色々な時間が混じり合う
ふらりとどこへでも一人で入る事が多い
ふぅうっと痛みが出てきた体を休ませたり、勉強をしたり、編み物をしたり、本を読んだりしている
当たり前だが、カフェはそこにいるみんなの場所である
一人で行くことが多いので、会話が耳に入る事が多い
会話を興味深く聞くことはしたくはないが、隣にいると嫌でも耳に入ってくる
イヤホンを耳に、YouTubeの音楽を聴きながらなるべく人の会話の内容が耳に入らないような工夫はしているものの、カフェで会話をすると皆興奮するのだろう
カフェの音楽が聞こえなくなるくらいのざわめきになることもしばしばで、
会話の集まり=騒音
になることも時間帯によってはよくある事だ
そういう状況は苦手ではあるが、ここは皆の場所なので仕方が無いと思うようにしている
今日も突然隣からふとこんな声が飛んできた
「ばかじゃないの」
「○○すりゃあいいべさ」
違和感を感じて顔を上げて、声のする方向に目を向けてしまう
さっきから隣にいる、綺麗な出で立ちのお姉さん達だ
その汚い言葉と綺麗な出で立ちの違和感に驚く
気を取り直して、勉強に気を向ける
反対側ではおばさん三人の会話がエキサイトしている
大きな声でボロボロの下着をつけていることの自慢をしている
救急車で運ばれた時にボロボロの下着だと恥ずかしいとかなんとか言っているのが耳に入るが、
───死にかけている時に、下着どころじゃないからそんな心配はいらないよ
それに・・・
大丈夫、きっと救急車で運ばれる様な事はないと思うよ・・・────
と、ボリューム感たっぷりの元気ハツラツそうなおばさんの体をみて心の中でそう思う
そのあと隣にきた3人の家族連れは、程よいボリュームの声で会話を楽しんでいる
微笑ましいなと思いながら、自分の世界を満喫していた
トイレにいき戻ってきたら、隣にはふたりのおじさんと一人のおばさんの三人組に変わっていた
今日は連休中日だからかお客様の回転がいいなぁ・・・・さぁ、そろそろ治療院へ向かおうかとコーヒーをすする
おじさんふたりとおばさん一人だと思っていた三人組が、会話からおじさん三人組だと判明した
自分の勘違いに可笑しくなってしまった
しかもおじさん三人の皆が、揃ってフラペチーノを飲んでいるのが可愛らしく、可笑しさに拍車をかける
ぼそぼそと静かに話す内容が、年金のこと、家のこと、給料のこと───
誰を批判する事もない内容にホッとする
職場の誰かの批判を大声でカフェの中で延々とのたまう人が隣にいたとき、その人の顔を悲しい気持ちで見たが
このおじさんたちはそうでない
本当に平和な世の中になるって、こういうところからなんじゃないか・・・
となんとなく思う
言霊の力は必ずある
批判、不平不満ばかり発している人からは黒っぽいモヤモヤしたオーラを感じる
キラキラしている顔の人からは、キラキラした言葉がでるし、キラキラと明るいオーラが見える
こういう事を実感する事が多くなった
周りがどうであれ、まずは自分が平和な気持ちでいれる事に感謝したい
さぁ、編物検定の勉強に戻ろう