2017/7/27 子宮全摘術後の闘い131 エラーおじいちゃんとオリンピックおばさん | pinocoのブログ

pinocoのブログ

巨大子宮筋腫、乳がんetc·····
何があっても自分らしく生きる七転び八起きの精神でユーモアを忘れず生きています。

今日はお腹の痛みもほとんどなく平和な朝を迎えた

 
 
 
 
昨日、また右下腹部の痛みで病院に駆け込んだ
 
 
昨日の夜から全身の関節が痛み出した
 
なんだろう?
 
と思いながらも眠いのであっち向きこっち向きして、痛みを紛らそうとドタバタと夜中中布団の上で動いていた
 
痛みの原因に身に覚えがないので、
気のせい、気のせいと、脳に言い聞かせるがやはり痛い
 
それでもうとうとと少しは眠れたと思う
 
しかし、朝起きたらやはり体中の関節が痛い
 
 
 
痛みは気のせいではないと確信したので、どうにか起き上がってカロナール500を飲み、またバタリと横になり薬が効くのをしばし待つ
 
 
一時間ほどで薬が効いたようで、ぴのの世話を終わらせ朝食をとる
 
 
痛みは治まったかのように思えていたが、関節の痛みと共に右下腹部も痛い事にまた気付く
 
 
11時過ぎまで横になり様子をみていたが、痛みは益々酷くなり、こりゃあダメだ、と思った自分は2日前に行ったばかりの旭川循環器クリニックに向かうことにした
 
このクリニックはこの日は午後休診だったので、このタイミングを逃したら翌日まで待たなければいけない
痛みがつらい自分は必死に運転をしてどうにかクリニックにたどりついた
 
 
無理に動いたせいか、病院に着いてホッとしたのか、さらに体中の関節と右下腹部が痛む
 
 
いつもの看護師に症状を伝え、順番がくるのをジッと待つ
 
痛みで本を読む余裕すらないが、患者さん達の様子はなぜか印象的で覚えている
 
 
待合室には
「血圧計がエラーになってしまうんだ・・・」と訴えている人の良さそうなおじいちゃんがいる
ひとりの看護師がつきっきりで対応しているのだが、その看護師が計るとエラーにならないらしいことが会話でわかる
 
そのおじいちゃんの脈が飛んでいるか、血圧計が触れないくらい脈が弱いのだろうということでおじいちゃんを検査する事になったらしい
 
自分はしんどい痛みを我慢しながらも、
 
「エラーなのは血圧計じゃなくておじいちゃんだったか・・・」
 
と、くだらないことを考えていた
 
 
 
一方、診察室からは元気そうなおばさんの声が聞こえてくる
 
足が浮腫むことを訴えているが、先生は病的なものではないことをやんわりと答えている
 
 
そのおばさんは納得いかないようで、歩くと息切れがする事も先生に訴える
 
先生が何分くらい歩いたら息切れするのかを聞く
 
自分は体中の痛さと右下腹部の痛さではやく診て欲しかったのもあり、元気そうな声のおばさんになんとなく集中してしまった
 
「20分です」
 
20分も歩いたら大抵はそうなりますって、と心の中でそのおばさんにツッコミをいれた
 
先生は流石の対応力で、そうか、そうかと聞き流してる
 
 
おばさんはさらに不調を訴える
 
「45年来の○○が(知人?)、入院したんですが、実は私は彼女と同じ症状が無いんです・・・」
 
自分は痛みのあまり、一瞬耳か頭がおかしくなったかと思ったが、そのあとの先生の対応で体中の痛みと裏腹にものすごい可笑しい気持ちになった
 
「入院した人と同じ症状が・・・ないのかい?」
 
と、そのおばさんが言い間違えていないことを確認をして、先生の声から若干困ったぞオーラが出ているのもわかる
 
患者はまだ何人も待っている
 
しかも自分は真っ直ぐ立っていられない位の状態だ
 
それでもひとりひとりの患者としっかり向き合う先生だ、決して邪険にはしない
 
 
 
だが、いつもの優しい口調で、
 
「あんまり心配し過ぎないように」
 
とそのおばさんに声をかけている
 
 
するとおばさんは突然こう話しだす
 
「実は私・・・」
 
 
なんだろう・・・と続く言葉についつい耳がダンボになる
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「東京オリンピックまで元気で生きていたいんです」
 
と、急にこんな事を言い出した
 
 
内心、可笑しくてしょうが無かった
 
そしてなんて可愛らしい素敵なおばさんだとも思った
 
 
 
 
そして、さらにこれはまるで傾聴だとも思った
 
自分は時々老人施設に傾聴のボランティアに行っているが、人の心の奥底にある想いは、普段のその方からは想像もつかない内容だったりする事が多々ある
 
色々な傾聴があるが、
老人施設の傾聴ボランティアは
相手の話すことの全てを受け入れて、ひたすら聴き倒し、相手が心残りのないようにスッキリと悔いの残らない人生の終わりを迎えていただく為のものである
 
 
先生はこのオリンピックおばさんに対し、しっかり傾聴しているのだ
 
 
医師は、この患者の健康的なものに心配はないと判断したようだが、ここまで聴いてこう言った
 
「しばらく検査してないから次来たときに検査しとこうか。次に来た時ね検査しようね」
 
 
そのおばさんは納得した様子で診察から出てきた
 
自分は痛みで今にも崩れ落ちそうだったが、かろうじて待合の椅子に座っていることができていた
 
診察から出て来たおばさんは、見た目もハツラツとした健康的なおばさんだった
 
そのおばさんを遠くから眺めて、こう心の中でそっと声をかけた
 
「大丈夫、きっと元気いっぱいで東京オリンピックを観ることが出来ますよ」
 
 
 
 
去年長く入院したときに耳にした言葉だが
 
「ちょっと変だって大騒ぎして、仕事休んでまで病院にかかる人の事をあり得ないって思っていたけれど、結局それが正しい事なのかもね────」
 
 
 
本当にそうだと思う
 
自分の身を守る事が出来るのは自分しかいないのだ
自分もこのおばさんのガッツを見習わなければいけない
 
 
さて、その後何人か目で診察に呼ばれた
 
お腹を触診されると痛くてたまらない
 
どこを触られても右下腹部の一カ所に響く
 
 
その場で痛み止めの漢方薬を飲まされて、簡易ベッドも用意された
 
座薬の指示もあったが、痛いのを我慢し過ぎてふらふらだったので看護師さんに入れる事をお願いして待っている間に、先生が薬でのアレルギー症状が気になったようで、座薬は中止となる
横になり安静にしていると、痛みが少しずつ和らいでいく
 
念のため、採血もしてくれる
 
 
 
横になり安静にしていると、ついたての向こう側で、血圧計がエラーになるおじいちゃんが検査を終えて、また血圧計がエラーになることを看護師と話しているのが聞こえてくる
 
 
遠くに聞こえてくるおじいちゃんと先生の会話が微笑ましいもので、ポッと心が温かくなった気がしていた
 
 
そのエラーおじいちゃんは検査をしたのに会計をする事をうっかり忘れて帰ってしまいそうになっていて、看護師と受付の慌てっぷりがまた微笑ましいものだった
 
 
そんな吞気な状態じゃないハズの自分は
30分ほど横になっていた
 
まだ体の痛みはあるものの、運転はできそうだ
 
 
家に着いたらすぐに持っている小児用の座薬を入れる事を指示され、会計を終わらせ家に戻った
 
 
家に戻り、座薬を入れそのまま横になった
 
ぴののケージの横でいつの間にか眠ってしまっていたようで、目が覚めたら16時だった
 
あの体中の関節の痛みはきれいになくなっていた
右下腹部のチクチクする痛みと全身の倦怠感はあるが、関節の痛みが和らいだ事でとても楽になっていた
 
 
リハビリ訓練の日だったが、もうそんな体力はどこにもなかったので、電話をしてキャンセル
をした
 
 
 
 
右下腹部が時々強烈に痛む理由はなんだろう
これも更年期障害のひとつなのだろうか
 
 
一夜明けた今日は水下痢が酷い1日だったが、関節やお腹の痛みはなく、平和に終わった
 
 
悪いものが出てしまえばきっと良くなるだろう