その名も”宝剣山荘”。
お気づきでしょうか、わたくしダウンを着ております。
ここまで来るともう息も白い、「しっかり寒い」レベルです。
受付では山を降りるまでの行程も書き込みます。
遭難時の対策ですね。
2階の部屋に荷物を置きに行きましょ。
部屋の前の廊下。ああ、THE山小屋。
小学校の学童でよくこんなところにキャンプに来たな~ワクワクします。
お部屋は、
ちゃんと綺麗な布団が用意されていました。狭いけど快適です。
もちろん相部屋、上品な登山好きのご夫婦と一緒になりました。
夕方5時に晩ごはん、9時には消灯です。山の夜は早い。
思ったよりもちゃんとした温かいお食事が食べられました。
同席の人たちともおしゃべり。山に来る人たちはみんな気さくです。
自然にかえるとみんなただの人、
日常生活では重要視される社会的背景も年齢も関係なくみんな平等、そんな感じがします。
食後、チュッチュはご機嫌で缶ビール片手にストーブの前で晩酌。
夕方6時、山小屋の外に出てみると、ああ霧が出てきた~、雲も分厚い。
この夜、もっとも楽しみにしていた綺麗な星空観賞も怪しくなってきたな・・・・(涙)
スタッフの人が、消灯後がとてもきれいだよ。
と教えてくれました。
どうしても星空が見たいわたしは、9時消灯までねばることに。
酔っ払いチュッチュは、ご機嫌で部屋に帰っていきすでに夢の中です。
わたしは読書コーナーで消灯待ち、
ここぞとばかりに、「岳」という登山マンガに読みふけりました。
数年前に映画にもなった有名な漫画で、知ってはいたけど読んだことはありませんでした。
「せっかく山にいるんだし。山気分でも盛り上げよう~♪」
・・・・・・・間違いでした。
日本アルプスを舞台にした、山岳救助ボランティアの登山家の人間ドラマなんですが、
遭難・滑落・雪崩の事故、人がたくさん死ぬ話・・・・・・・
あかん。だんだん怖くなってきた(涙)
でもストーリーには引き込まれる、やめられない。もう泪目!でもやめられない~!!
アホです。
結局9時になるまで、だいぶ読み進めてしまいました。
もう私の心は山に対する恐怖心でいっぱい。
あす早朝、真っ暗な中を登らなならんのに・・・いけるか私?
不安な気持ちは綺麗な星空で癒すことにしました。
消灯後の屋外は、本当の真っ暗闇です。何も見えません。
夜空を見上げると・・・・・満点の星!
やった!晴れた。
まさに天空プラネタリウムです。
感動!!
同じ部屋のご夫婦が出てきて、星について色々と教えてもらいました。
「あれが白鳥座ね、それから、アルタイル、ベガ、デネブ。」
真上には、星屑を集めた大きく流れるミルキーウェイ。こんなに綺麗なのは初めて見ました。
星の瞬きが煌びやかで、あまりに明るいのでライトかと思うくらい。
上空を飛ぶ飛行機と見紛うほどです。
ダイヤモンドを散りばめたかのような夜空を、流れ星が行き交います。
願うのは、
「あした、無事に帰れますように・・・」
恐怖心、払拭されず(涙)
1時間ほど星空観賞を楽しんだあと、10時半。眠りにつきました。
さ、明日はいよいよ駒ケ岳山頂からご来光を拝みます。
夜中3時半の出発まで、おやすみなさい。