11の魔法で子ども指導  -13ページ目

11の魔法で子ども指導 

池上正さんの「サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法」という本を教科書に、

フットボール指導から学んだノウハウを活かして、

戦術的ピリオダイゼーション理論をベースとした『複雑系の指導』を追求中!!


11の魔法で子ども指導


今日の内容は、決して自慢話ではないことを事前に断っておきます。




以前副担任の様に指導していた小学校2年生のクラスは、僕が職員室待機に指導ポジションが変わり、元の学級崩壊の状態に戻りました。

担任一人では子ども達を完全にコントロールできなくなっており、担任はこのまま終わりまで耐え抜こうという、最悪な結末へ向かおうとしています。

クラス(子ども達)の状態がどうであろうとも、子ども達は勝手に進級するわけですからね。

担任の指導責任は有耶無耶にされたまま、次に向かうことができるわけです。

ある意味学校の先生って、ぬるい仕事ですよね。




実は先日、担任の先生が午前中休みということで、午前中から掃除時間まで僕が担任をやりました。

久々に数時間クラスに入り指導したのですが、学級崩壊 しているのでどうなるかなぁ・・・と若干心配していました。

しかしながら、ここで僕が子ども達を見事にコントロールし指導できていれば、何が子ども達を荒れさせているのか原因がはっきりするわけです。



指導者次第で子ども達は変わると。




先に結論から申し上げます・・・


朝から子ども達は静かに勉強していました。

一昨日まで、全く揃っていなかった「6年生を送る会」の発表の練習は、たった20分で完成しました。(しかも本番並みの緊張感付き!)

残りの25分は、ご褒美にグラウンドでクラス全員で遊びましたよ。


ティームティーチングの補助に、元校長のベテラン先生に付いて頂きましたが、それは朝の1時間のみ。

いつも時間のかかる給食や掃除は、時間通りに終わることができました。

いつも学級崩壊の原因である子が・・・

「先生!なんか知らんけど、今日みんな頑張ってんな!!」だって(笑)


職員室にいる先生達の顔が、半笑いでした(笑)

明らかに皆のテンションは上がっており、僕を中心にそのクラスに関わる指導者達がシンクロしていました。

ベテラン先生は僕の指導力向上のために、学級運営の分析資料まで作成して下さり、

教務主任の先生は、様子をデジカメで撮っていた始末です。



午前中という短い時間の間、子どもも大人もみんな笑顔でした。ハッピーでした。

そんな集団の中心にいれたこと、心から幸せに思います。


僕は夕方からフットサルスクールの指導があるので、5時間目開始頃には帰りましたが・・・

担任が戻った5時間目は・・・

大荒れだったそうですよ(笑)




なんかこの書き方だと・・・

僕の指導ってすごいだろ!!

って自慢している様に捉えた方もいるかもしれません。


別に結構です。

でも、心の中では「ざまぁみろ!」です。

僕は結果で証明しました。学級崩壊の要因を。

この経験は、僕の指導経験の中で一つの自信になりました。


しかしながら、そんな午前中でも僕はたくさんの失敗をしています。

ベテラン先生からの学級運営の分析資料は、本当に勉強になることばかりでした。

このことにより、僕は必ず成長できる環境にいるわけです。

本当に僕は恵まれた環境にいるんだな、周りの人達に生かされているんだなと感じています。

前回の記事 では、僕の指導ポジションが変わるだけで思わぬ効果が発揮され、ある子どもに対して驚く程指導が入る様になったとお話しました。

一見良かったかの様に感じますが、逆にデメリットも発生しました。

それ以外の子ども達がやりたい放題になり、クラスのルールや秩序は崩れ去っていました。

学級崩壊に逆戻りしたわけです。


なぜ秩序は崩れ去ってしまったのでしょうか?

決して「分析」 してはいけませんよ。

複雑系 集団社会は「洞察」 するんです。




複雑系の経営―「複雑系の知」から経営者への七つのメッセージ に、この様な素晴らしい言葉があります。




「個の自発性」が「全体の秩序」を生み出す



要するに、「個」が一定の法則にもとづいて「自発的」に活動するだけで、「全体」が自然に秩序や構造を形成するということです。

いわゆる経営者から自立し、「自己組織化」するわけです。



もし経営者(教師・指導者)が要素還元論 的に分析してしまった場合、「全体」を望むべき姿にするために詳細な設計図を用意してしまいます。

「設計」し、それを「組立」て、「制御」「管理」することにより秩序を作り出そうとし、「全体」は完成するが、それが機能するかは別問題です。

更にその設計図に合わせて「個」を無理矢理当てはめようとするので、その「個」は少なからずストレスを持つことになるでしょう。

経営者も、自分で「設計」「組立「制御」「管理」をしないといけないので、ストレスを溜めますよね。

これによって、「個」は摩擦を起こし問題を発生させてしまうのです。

よく学校の先生が口うるさく、「●●しろぉ!!」「なんでこうできないの!?」「何回同じこと言わせるんや!!」というのが、まさしく典型的な例ですよね。

結果的に「全体」が経営者の発想を越えることなく経営者の中に依存しており、結局は未知なる壁を乗り越えることができずに崩壊してしまうのです。



複雑系 社会である学級を経営するには,「自己組織化」 が不可欠になってきます。

「組織」の望ましい構造をトップダウン 的に示しますが、設計するのではなく、組織内の情報共有や意思決定、協働作業などにより、望ましいプロセスを促進するのです。

そうすることにより、ボトムアップ 的に組織を変えていけることができるのです。

こうやって構築された組織には、誰もがストレスの溜めない秩序が生まれ、未知なる壁を乗り越えることができる、自発的かつオリジナリティな「全体」を手にすることができるでしょう。




設計・管理するな、自己組織化を促せ

今日ほど、指導の奥深さを身に染みて感じた日はありませんでした。



実は今週入りまして、副担任の様に指導していたポジションから、生徒指導担当のポジションに変わりました。

前回お話しました通り、守秘義務上詳しくはお話できませんが、どこかのクラスでびったり指導するということはなくなりました。

ましてや、上司から命令されることなく、僕の好きな時に好きな様に好きなクラスに指導に入ることができます。

そのポジションのせいか、問題行動の前後を直接観ているわけではないので、子どもを指導する際には状況把握から始めないといけません。

僕自身も変な先入観なく、子ども達とコミュニケーションを取れる様になりました。



すると、以前から手の焼いていたある子に対して、驚く程指導が入る様になったんです。

以前は何を話しても、大人を挑発する様な言動を取り、暴力をふってくる程でした。

それが今週は、どんな荒れている状態であろうとも、僕には素直に話をしてくれ指導が入る様になったのです。


副担任をしている時から、彼は僕としか信頼関係はありませんでした。

なのでいつの間にか、彼の専属担当は僕になっていたのですが、実際のところ上手く指導は入りませんでした。

しかし、今回僕のポジションを変えることによって指導が入る様になったのです。




これはなぜなのでしょうか?


詳しくお話すると、守秘義務を怠ることになるので、詳細にお話できないのが辛いですが・・・

結論を先に言うと、彼の言動は僕の鏡だったんです。




副担任の時であっても、生徒指導担当の今であっても、彼の情報やアプローチ方法は変わっていません。

問題行動の原因は理解していましたし、改善するための専門的な知識を持っていました。

もちろん他の先生方とも組織を組み、問題に対して取り組んでいました。

しかしながら、唯一信頼関係が構築されているのは僕だけであり、現実問題メスを入れるのは僕しかいませんでした。


それが、今回僕のポジションが変わっただけで、彼の僕に対する挑発的な言動は治まり、僕のみですが指導が入る様になっています。

以前教室では授業中に暴れたりしていましたが、今では僕がそっと廊下から教室を観ているだけで・・・

僕の姿を観ると、「やばっ!」と言わんばかりに座ります。

別室での取り出し指導でも、その時は頑張って勉強もするのです。



う・・・ん。何が彼を変えたのでしょうか?


要素還元論 的に「分析」しても、確信的な要因は断定できません。

人間社会は複雑系であり、カオスであるのだから、「分析」はできません。


しかし「洞察」してみると・・・

僕のポジションが変わり、情報が無い状態から指導に入りますから、変な先入観による、変な感情の高ぶりもなので、非常にニュートラルに指導できているんですよね。

それがどの様に、どう効果的に効いているのかは具体的には説明できません。

人間社会は複雑系 であり、カオス であるからです。




いやぁ・・・本当に非常勤講師で良かったと思いました。

担任なんかしていたら、学級運営に思考を奪われ、子ども一人一人に対する指導の奥深さまで学べませんでした。

人の指導を長期に渡り客観的に観ることはできませんし、一人一人に対して深くは指導できませんからね。


学校教育界に参入する時から、担任は後からいくらでも出来るし勉強できるんだから、まずは一人一人をしっかり指導できるところから始めよう!と取り組んできたことが、ようやく実を結ぼうとしています。

4月からは担任をするつもりなので、この培ってきた経験を活かしていきたいなと思っています。




ん・・・

指導ってやっぱりおもしろい!

奥深いですねぇ(笑)