3年ぶりの自己ベスト更新を狙って意気込んだ勝田マラソン

スタート前から天気予報がとても気になっていた。
ぼくの理想とする「曇り、最高気温一桁、風は無風」とは大きくかけ離れ、
晴れ、最高気温14℃、西の風5m/秒という予報。
ウェアは夏用のランシャツにして、サングラスを着用

。ネックウォーマー、手袋、アームウォマー、腹巻などの防寒グッズはいっさい着けずにスタートラインに立つ。
待っている間は背中からの日差しが温かく、暑さとのたたかいになるな、と思った。
今回のペースはキロ4以内で行けるところまでいき、あわよくば2時間50分切り、後半失速しても2時間53分台の自己ベスト更新を狙うという設定だ。
Bブロックからのスタートだったので、ネットタイムで勝負!と割り切っていたけれど、出来る限りロスは少なくしたいというのが正直なところ。
号砲が鳴ってから、スタートラインを通過するまで10秒ほどかかった。
渋滞の中を無理して抜くことはせず、自然な流れに乗って走る。
入りの1㎞は3分57秒。
予定どおりだけれど、心拍数がすでに166と異常なほど高い。
緊張からなのか、調子が悪いのか判断がつかないが、そのまま行くことにする。
5㎞を19分56秒で通過、この間の平均心拍数164。しかし、すでに168~169あたりで推移していたので、絶好調ではないことを自覚する。
心拍数が高い日は、気にしないのが一番。以後無視することにした。
だんだんとランナー同士の間隔が空いてきて走りやすくなってくる。
脚どりは軽いけれど、日差しが少々気になる。
給水はしっかりとって、V字カーブを曲がって国道245号線を北上すると、強い風を受け少々面を食らう

キロ4ペースの集団についていき風をしのぐようにして走って、10㎞を19分52秒のラップで通過。
強い風は、向かい風というより西からの横風のようで、高めの気温を涼しくしてくれる扇風機、と思うようにした。
やがて前半の山場というより谷間、急な下りとその後の上りにさしかかる。
得意な下りでペースを上げ集団から抜け出すも、苦手な上りで集団に追いつかれ、次々と抜かれる。
でもこれは想定内。あとで追いつけばいい

15㎞のラップは20分21秒。体感では同じペースで走っているのにラップが落ちているのは風のせいか、それとも上り坂のためか?
コースは、左折して西に向かう。
ここはモロに向かい風。しんぼうのしどころだ。
先行するキロ4の集団に追いつこうとするけれど、ジリジリと差が開いていく。
1㎞毎のラップが4分6~7となり、2時間50分切りは諦め、53分台の自己ベスト更新に下方修正

やがて、コースは左に折れて南下となり向かい風からは解放されたが、20㎞手前の上り坂。これがけっこうきつかった

この間のラップは20分34秒。その先の中間点は1時間25分28秒。
その直後、どっちの足だったかは覚えていないが、ふくらはぎがけいれんした

これにはかなりの精神的ダメージを受ける。
本番中にふくらはぎがけいれんしたのは、これで3回目。
中間地点でのけいれんは、2011年11月の第6回湘南国際マラソン以来だ。
この時は大撃沈の惨敗レースだった。“あの時の悪夢の再来か?”と一気に不安が大きくなる。
コースは左折し、東へと向かう。
追い風だから、ペースを上げようと思うが、ふくらはぎ、ハム、臀部、とすでに下半身全体に疲れがきていることを自覚。
けいれんの間隔は徐々に短くなってくる。
25㎞のラップは20分58秒。
後半の失速を加味して、やむなく目標をサブスリーに再度下方修正する

とにかく足がつらないように、それでいて失速を最小限に食い止めようと、懸命に腕を振る。
けれども、追い風区間にも関わらずペースは落ちるばかり。
30㎞の通過は2時間4分ちょうど。ラップは22分8秒。
まだ貯金はあるものの、後半のアップダウンの連続を考えると、サブスリーがかなり際どい。
ふくらはぎのけいれんは両足となり、いつつってもおかしくない状態。
気温が下がって寒くなってきた。
連続するアップダウンで後方からと次々と抜かれ、その都度ついていこうとするが、20mともたない。
もうレースをあきらめ、ペースを落として楽になりたい、という弱気の虫がだんだんと大きくなる。
35㎞のラップは23分42秒。このまま失速すると3時間5分くらいかな、と考えていたところ、
「加川さん、がんばりましょう

」とうしろから声をかけられた。
その茨城訛りの声の主は、赤いうまい棒。
大会前、うまい棒を着てサブスリーを狙うと公言していたM氏さんが、ここで追いついてきた。
ぼくもうまい棒軍団のはしくれだ。
これは付いていかなきゃ

残り7㎞。弱気の虫は吹っ飛び、攻める気持ちが蘇ってきた

意外なほど脚が動く。
けれども、両足のけいれんの間隔はますます短く、ハムまでつりそうになってくる。
ペースがどのくらいなのか、計算する余裕など全くない。
本来2時間41分台のベストを持つ彼でも、強風をモロに受けるうまい棒走はかなりの消耗度らしく、とても苦しそうだ。
沿道からは、「うまい棒!がんばれー」の声援が飛ぶ。
必死になってうまい棒と並走する。
残り、5㎞、4㎞、3㎞と表示が目に飛び込んでくる。
はたしてサブスリーは間に合うのか

40㎞を2時間49分34秒で通過。この間のラップは21分52秒。
あと10分。このペースを維持すれば、3時間は切れる。
けれども、脚はもう限界で、10秒ごとにいろんなところがけいれんし、いつつってもおかしくない状態。
つったらアウトだ

沿道からは家族の応援があり、息子たちが並走してくれる。
大きく腕を振ってただただ前進するのみ。
ゴールゲートのある会場の石川運動公園が見えてきたところで、強いけいれんが襲ってきた。
「あっ!」と思わずさけび、バランスをくずしたけれど、まだつっていない。
うまい棒は5mほど前を走っている。
「パパー、うまい棒に負けるな!」
と息子たちから声援を受け、公園に入る。
のこり200m。
最後の力を振り絞ってスパート。
ゴール前でうまい棒をかわし、両手を広げてフィニッシュ。
タイムは2時間59分28秒(ネットは2時間59分18秒)。
35㎞であきらめていた撃沈惨敗レースを、うまい棒が救ってくれた。
まさに救いの神、うまい棒様様だ。後半気温が下がったことも幸いした。
あれだけペースが落ちていたのに、気持ちの持ち方次第で挽回できる、ということも分かった。と同時にキャリアが長くなると、変にレースの全体像がイメージできてしまって、なかなか追い込むことが難しくなっているのは困ったもんだ。
2011年1月に2時間54分の自己ベストを更新以来、シーズンベストは55、56、そして今回の59と年々下降線となっている。
記録だけ見ると年齢的な限界に見えるけれど、今シーズンの練習内容からすると、自分にはまだまだ自己ベストを更新できるチャンスは残っている、と思いたい。
12月中旬から1月中旬までのイケイケ絶頂期はその象徴で、自己ベスト更新のチャンスと大いに意気込んで臨んだ大会だったが、結果としてピークがずれてしまったようだ。
2時間59分はタイム的には不本意だけれど、なにはともあれ、9回目のサブスリー達成で、少なくとも湘南国際の惨敗のリベンジは出来たので、良しとしよう

次は4月のチャンレジ富士五湖でウルトラマラソン100kmデビュー。
マラソン、まだまだやめるわけにはいかない。
Start 00:11
5K 20:07 19:56 164
10K 39:59 19:52 169
15K 1:00:20 20:21 169
20K 1:20:54 20:34 168
Half 1:25:28
25K 1:41:52 20:58 168
30K 2:04:00 22:08 167
35K 2:27:42 23:42 165
40K 2:49:34 21:52 169
Finish 2:59:28 9:54 171
Net 2:59:18
平均心拍数167 Max 179
