近年、歌手や俳優の区別がつかない。これ、典型的な老いの証拠では……。
今は「歌手」ではなく「アーティスト」と呼ぶべきなのか、とにかくそれらが誰が何だか、歌のタイトルなんだかグループ名なのか……今どきの人だとMrs.GREEN APPLEくらいしかわからない……。
バラエティやアナウンサーの高い声や笑い声が、うるさくわざとらしく感じることが増えた。
体力が弱ったのか、これを長時間聞いていると疲弊してしまう。若かった頃、親世代がなぜNHKばかり見るのか不思議だったけど、比較的静かなトーンで語られるからなのかな、と思ったり。
物欲が激減。
これはあまり出かけなくなったせいもあるけど、「似たの持ってたな」とか「絶対着ないな」とか思ってしまい、値段が安くても「安かろう悪かろうだな」と買わずに終わってしまったりする。押入れがぎゅうぎゅうなので、買うならまず片付けて場所を確保しなくては、と思うと面倒にもなる。で、あまり買わなくなった。
面倒なのは片付けだけじゃなく、あれもこれも。
日々のルーティンをこなすのさえ疲れる、それ以外のイレギュラーな作業なんて、とてつもなく高い壁。
面倒くさがり病はどんどん進み、やることなすことざっくりの適当に。目が衰えてよく見えないのもこれに拍車。こんなもんだろう、と適当に終えてしまう。
好きなことでも、集中力がせいぜい1時間、頑張っても2時間程度しか続かない。
例えば映画や野球を観るのでも、野球場や映画館なら頑張るけど、家だと途中で寝てしまったりちょっと別のことに手をつけてみたり。つまらないと思ったら途中で切ってしまうことも増えた。
物がよくなくなる。
無意識に適当に置いてしまうらしく、ものすごく妙なところからものすごく妙なタイミングで発見される。
家の鍵がいつもの場所に見当たらなくて探しに探した挙句、ゴミ箱から出て来た時には冷汗をかいた。おそらく意識せずその辺に乗せ、何かの拍子に側にあったゴミ箱に落ちたのだろう。回収に出す前で本当によかった。
手がガサガサで、スーパーの袋の口が開かない、睡眠が浅くなった、本を切りの良いところまで読む前に寝落ち、などもあるあるなんだろうな。
ただ、嫌なことばかりでもないのかな、と思うのは、以前、とある野球選手が言っていたこと。
若い選手をライバルと見るより「頑張れ」と思ってしまうようになり、引退を決めた、という。
そう、場合にもよるが、若かったり新米だったりで躓き落ち込んでいる人を、素直に頑張れ、と思えることも増えて来たかも、と感じるのは悪くない。
(了)
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