小川=チイカワと呼ばれている、ロッテの内野手がいる。
ロッテファンなら今、このチイカワさんを好きにならずにはいられない。
去年以前は、ほぼ代走か守備固め。
元々内野手だけど外野にも積極的にチャレンジ、といった、自分の立ち位置を探しているような選手に思えた。
守備は堅くて足も速いけど、バッティングはイマイチ。
それが一般的評価だったように思う。
でも割に控えめで大人し気なロッテ選手の中で、必死さを前面に出す、「俺はどんなことをしても試合に出るんだ!」みたいな、ガツガツ感があるように見えた。
うん、そういうの、嫌いじゃない。
それが実りを迎えたのか、今年は出場機会がぐっと増えた。
相変わらず守備は上手いし、バッティングもいいところで打つようになり。
目立つのが三塁線に転がす絶妙なセーフティバント。
相手の守備が大体お手玉するか、取ってもどこにも投げられない、というのを決める。
ここぞというところで。
7/30はその総決算というか、9回2アウト満塁でそれを決め、サヨナラ勝ち。
何て小気味いい。
実は、その2つ前の試合で。
雨に濡れたグラウンドのせいか、得意の守備で2度のトンネルをした。
その試合は負けずに済んだが、勝って喜ぶベンチの中で、一人下を向き、多分涙していた。
観ているこちらも胸が痛むような凹み具合。
それまで本当に一生懸命さがにじみ出て、セーフティを決めるのもすごい練習の成果で、必死で自分の役割をこなして、というのが観客にも切々と伝わってきていたわけで。
逆にファインプレーで投手を救ったことも何度もあったわけで。
だから、その日のエラー2つは多分誰も責めていない。
私も、悔しいだろうけど反省や涙は今日だけにして、明日からは忘れてまた頑張ってほしい、トラウマにはなってほしくない、と心底思った。(過去に凡フライを落としてから守備がガタガタになった選手も幾人かいたし……)
そして、7/30のサヨナラセーフティである。
もう泣きそうでしたよ。
よかったねえ。得意技で克服したね。
なんて感無量で。
チイカワさん、これからも頑張って。
(了)
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