映画「バッテリー」(2006)(22/9/4) | 石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

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千葉ロッテファンの私からすると、今年のホットニュースの一つが20歳の佐々木朗希くんの完全試合。そしてそれをリードした高卒ルーキーキャッチャーの松川虎生くんに大注目。

(そのときに興奮して書いた記事がこちら→ 朗希くんの完全試合 )

 

朗希くんの160キロ超え連発と、松川くんの味なリード。とってもフレッシュないいバッテリーで、どんどん伸びていくだろう今後も本当に楽しみ。

 

そんな中で、タイミングよくNHKBSで最近放送された「バッテリー」を観た。

 

以前観たのは公開当時(2006年)、原作(著:あさのあつこ)も読んだ後に映画館で。

当時の感想で覚えているのは、この話の要であるキャッチャー役の山田健太くんが、原作から抜け出したかのような柔らかく温かい雰囲気を持っていたこと。

 

ストーリーをかいつまむと、天才ピッチャー原田巧が、その才能やとんがった性格や家庭の事情などで孤独だった中、永倉豪というキャッチャーと出会い、信頼や心の落ち着きを得ていく物語。

 

この原田巧の孤高の天才ぶりが強烈だったのが、当時新人だった林遣都くん。オーディションで合格したらしいけれど、その後の活躍は誰もが知る通り。

 

で、その孤独な心をほどいていくキャッチャー永倉豪役が山田健太くん。その笑顔にとにかく安心感と頼り甲斐があって、巧の弟の青波への接し方もとっても優しくて、いやあ観ているこっちも心が癒されたわ。

 

このキャッチャーなら自分の剛速球も、周りとうまくいかない自分の性格も、全部受け止めてくれる。巧がそう思える器の大きさが感じられてとてもよかった。

 

でも、天才の巧が努力を積み、成長期も重なって、その球威は急速に増す。それを、野球的には恐らく凡人の豪は、捕球できなくなっていく……。

 

どんなにすごい球を投げる才能があってもキャッチャーが捕れなければ試合では勝てない。それに気づいてしまった巧は、豪が捕れるレベルの球速に抑えて投げる。そうして滅多打ちを喰らってしまう……。

 

ああ、泣きそうだった。

巧が気持ちの上では全幅の信頼をおける唯一の相手。でも技術が追いつかなくて投げるときに信じきることができない。信じろと言いながら手が震えてしまう豪。二人とも可哀相で。

 

出演者全て野球経験者(という売りだったと思う……今検索してもヒットしないのだが)で、キャッチャー装備をした山田くんも、林くんの剛腕ぶりも、とても様になっている。

天才選手という役柄なのにバット一振りでダメじゃんこれ、みたいなドラマや映画がたくさんあった中、野球ファンとしてはとっても満足。

 

そして、松川虎生くんをこの永倉豪に重ねて見てしまった私。天才ピッチャーを臆することなくリードする、安心感の持てる落ち着いた雰囲気のキャッチャー。朗希くんも全幅の信頼を持って投げ込んでいるのがわかる。

 

プロだから技術的に映画「バッテリー」のような煩悶はないだろうし、今後の楽しみしかないリアルバッテリーです。

 

(了)

 

 

↓「あの日の約束」がお題の短編書きました。14分で読めます。最近封印していたタイムリープもの。

プロミスアゲイン

 

 

 

 

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