使わないと黴が生える(20/9/20) | 石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

日常で気になったことや、長い物書き志望歴で思ったことをランダムに綴ります。

最近バイトに出かけることが激減した。ほぼテレワークになったからなのだが、それでも月に1~2回は出社する。そのときにつくづく思うのは、「忘れている」ということ。

 

出かけるために必要な段取りがうまくできない。日常でなくなったため、忘れているのだ。


お弁当やコーヒーを作って、ついでに晩御飯の仕込みをしておいて、日傘や消毒グッズなどを荷物に詰め込んで、気候に合った服装を決め、着替えて化粧して、家中の窓の鍵を閉めガスの元栓、冷蔵庫の扉を確認。


以前は息をするようにやっていたその流れが、要領よくできない。何かを飛ばして二度手間になったりとか、出かけてしまってから会社の入館証を忘れたことに気付いたりとか。

 

何より電車の乗り方を忘れている。

パスモのチャージ不足で改札に引っ掛かる。

どの辺の扉が空いてたんだっけ? 

乗り継ぎは早足じゃないと間に合わないんだった! 

一本遅れたら急行待ちで10分以上ロスするんだったわ……とかとか。

 

こういう「生活の動き」みたいなのも脳が記憶するのか、使わないと格段に衰えると思い知った次第。

 

そういえばその昔、ワープロという機器が世の中に現れたときも似たような感覚があった。


漢字が書けなくなった。

それよりもっと大昔の小学生時代、漢字ノートに何ページも、書き順から留めはねからひとつひとつ注意深く書き綴って、頭に叩き込むというよりは手の感覚で覚え込んだはずなのに。

 

うろ覚え。

何となくこんな感じだったかなという、似て非なるものしか出てこなくなった。

書いていないから。

自分の手で筆記具で紙に記すことがなくなると、手が忘れてしまうのだと痛切に感じたのだった。

 

近々、訳あってしばらく無人だった家屋の掃除をしに行く。まだそう古くもなく、いつもきれいで明るい家だった。けれど空けること数か月で黴だらけになってしまったらしいのだ。


使わないとそうなる。頻度は少なくてもせめて風を通すくらいしておけば、そこまでひどくはならなかったかも。

 

こんな世の中で人と会ったり話したりの機会もぐっと減った。

飲みに行ったり旅行したりもほとんどなくなり。

そういう、人との直接的な繋がり方についても、黴が生えて忘れてしまったりしないだろうか。不安になる。

 

差し当って、ちょっとした訳ありでしばらく自粛していた車の運転……を、黴が生える前に思い出しておきたいのだけれど。

大丈夫かなあ。悩ましい。

 

(了)

 
 
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