「近い」(18/2/11) | 石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

石の上にも○○年~物書き志望女のひとりごと

日常で気になったことや、長い物書き志望歴で思ったことをランダムに綴ります。

 昨今、CMやドラマでよく出てくるこのセリフが、あまり好きではない。

 近付きすぎ、ということで笑いを取りたいらしいが、何が笑えるのかよくわからないのだ。そっちが思うほどこっちは親しく思ってないぞ、というすれ違いを笑おうとしている感じが、どうも上から目線な気がして嫌なのかも知れない。

 

 これ、「パーソナルスペース」の違いということなのだろう、と思う他者に侵入されると不快や緊張を生じる空間――要するに、これ以上近くに寄らないで、と思う距離。

 

 これは知り合いか見知らぬ人か、男性女性か、等で変わってくるという。個人的な感覚として、年齢や地域性もありそうに思う。上手く使えば、営業とかナンパとかに役立ちそうである(気がする)。

 

 有名なのは京都の鴨川土手に座るカップル。ちょうど同じくらいの距離を空けて座っている様子が不思議だと話題になったことがあった。知らない者同士、ある程度の距離を空けたい結果、というわけだ。

 

 そう言えば。スーパーのレジに並んでいる時。

 後ろのオバサンが妙にくっついてくることがある。そんなに寄りたくないなと思って無理に前に詰めると、その分あっちも詰めてくる。結果自分は妙に狭い中でバランスを崩しかねない体勢になって辛い。ああこの人、自分よりパーソナルスペースが狭いんだな、と思ったりする。

 

 電車の席でも。

 こんなにガラガラ空いているのに、なぜ隣に座ってくるのか? という方がいらっしゃる。もしかしてコックリコックリしてしまったら迷惑かけるかも、とか、この季節、コートがかさばるから少し広々座りたい、とかあるので、かなり困惑する。

 

 温泉施設でも出会った。

 広い洗い場、あっちもこっちも選び放題じゃないか、という状態で、どうしてか隣で洗い始めるのだ。シャンプーしたりシャワーで洗い流したりの、雫や石鹸がまるで飛んでこない位置取りをすればいいものを、どうしてそこ?

 

直径1メートルほどの範囲で泡の出ているお風呂の真ん中にオバサンがいて、自分がちょっと避けて端っこにいたら、「泡のある場所へいらっしゃい」と親切に声をかけてくれたこともある。けど、1メートルの中に裸で隣り合うって、……ちょっと勇気が要ったので、丁重にお断りした。

 

 駐車場でも。

 どうして隣に、と入ってくる車がいる。まあバックするのに目印があった方がいい、という理由だと勝手に思うことにしたが、……そんなに寄ってきてガリとかやらないでね、なんて念じたりして。

 

 一応自分は女子なので経験はないが、オットによると男性トイレでもよくあるそうである。ガラガラに空いているのに、なぜか隣にきて用を足すオッサンが。

 

「近い……」とは、こういったときに使うのか。でも、CMとかドラマみたいに、相手に直接言う勇気は……ないなあ。

 

(了)

 

 

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