技術的なものだったり、撮り方のノウハウは他にもたくさん出ている中で、私は「写真」とは何か?「表現」とか何か?について基本から始めていきたいと思います。
シャッターチャンスと捉え方
剣道などで言われている、剣術の極意に「先先の先」という言葉があります。
先のその先のさらに先を読んで、次の行動に備える。
ちょっと強引な言い方にありますが、シャッターチャンスとはこの事ではないでしょうか?
次に起こるだろうという事を、予想し推理する。そんなに難しい事では無いと思います。
例えば、瞬きをした次の瞬間すぐにまた、瞬きをする人はほとんどいないはずです。
単純な事を言えば、瞬きを待って、次の瞬間にシャッターを押せば良い。こんな簡単な事で目をつむった写真を撮らなくて良くなる。
カメラを扱う操作上の事を言えば、まず自分のカメラの扱いを熟知することが肝心ですが、シャッターを切って次のシャッターチャンスの準備をしたり、またファインダーの中の一部分だけを凝視するのでなく、全体を見る癖をつけることもコツです。
連写は確かに便利で素早く多くのカットを写すことはできますが、機械に頼りすぎても良くない。
コマとコマの間で素晴らしいシャッターチャンスが逃げていく事も良くあります。
スポーツカメラマンとしてラグビーや、野球などの撮影をしていた事もありますが、連写だとほんの一瞬でチャンスを逃してしまいます。
常に頭の中では、想像と連想そして予想を繰り返してきっとこの辺りで何かが起きるだろうと思って構え、ジッと待つ。そんな事もしていました。
なので、私は連写はあまりしません。野球のバッターがちょうどバットにボールが当った瞬間にシャッターを切る為には、連写が簡単で楽なものだと思いますが、瞬きや筋肉の動きなどが一瞬でマッチしない事もあります。
自分自身を信じて、猛烈な一枚に挑戦するのも決して悪くないでしょう。
もちろん、猛烈な一枚を撮って満足したら、あとは惰性で連写を使い、パラパラ漫画を作ってあげてもいいと思います。
大事なのは、その一枚にどれだけの集中力を使うかが大事という事です。