読書6月 コンサルティング会社完全サバイバルマニュアル | 読書日記

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自分用の読書備忘録。
なので、よほどのことが無い限り画像とか一切無いです。
そしてアップはけっこう遅延しがち。

6月に読んだ本は8冊(購入1冊、図書館本7冊)でした。
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<満足度> ★★★ オススメ ★★ 面白い ★ 収穫少なめ 


<お気に入り順>

本『コンサルティング会社完全サバイバルマニュアル』メン獄(文藝春秋 2023.3)
【満足度】★★★

【概要・所感】本書は元々、著者の12年勤務した外資系コンサル会社で最後の部下となったスタッフへ向けて書いたものだそうです。コンサルが書いた本にしては小難しくないどころか読み物っぽく、スッと伝わってきました。個人的には第Ⅰ部のアナリスト編が面白かったのですが、と言ってもコンサル会社の若手向けの内容では決してなく、特に社会へ出て日が浅い人などは仕事の仕方が大いに参考になると思います。今年読んだ本の良書ランキング上位候補。
【ポイント】

*仕事の速度の本質は、物理的な作業スピードもさることながら、次に何が起こるかを予測

 して仕事を行う“先読み”にこそある(p.34)

 ⇒ボールが飛んでくる所を予測し、予め体をその場所に移動させてボールをキャッチする

*「何のミスを減らしたいのか」という目的から、どうしたら減らせるのかの具体的な方法・

 手順を考え、それを自動的・機械的に適用することが品質担保には必要(p.53)

 

クリップ『任せるコツ』山本 渉(すばる舎 2023/7/7)
【満足度】★★

【概要・所感】効果的な「丸投げ」、つまり仕事を依頼された側に満足感や達成感を与えるお願いとは何か?をまとめている本ですが、内容は決して「丸投げ」ではないです。主に管理職が部下に仕事の依頼するときのノウハウで、全体的にオーソドックスな話と思います。

【ポイント】

*同じことを伝えるにしても、情報の順番で大きく左右する(p.19)

 学生キャバクラ理論(キャバ嬢が昼に大学で勉強⇔大学生が夜キャバクラで働いている)

*意欲の創出(p.20)

 感謝される・褒められる・自分しかできない特別感を入れてやってみようと思わせる

*「丸投げ後のフォロー」(p.78)

 ⇒フィードバック・感謝・評価(ピーク・エンドの法則・・・最後の印象が全体の印象)

*マクドナルド理論(p.165)

 ご飯を食べに行こうとしてお店の候補が出てこないとき「マクドナルド」に行こうと言うと、

 急に案が出てくる

*カニンガムの法則(p.165)

 「教えてください」と言うより、間違ったほうがアドバイスをもらえる

 

本『岩田さん』ほぼ日イトイ新聞・編(ほぼ日 2019.7)
【満足度】★★

【概要・所感】 任天堂の社長を務めた岩田聡氏。2015年に55歳で亡くなっています。生前、メディアで語ることをせず、著書を出す意志もなかったらしく、本書は貴重な岩田氏のことばを日刊イトイ新聞や任天堂公式サイトから抜粋・編集した内容となっています。巻末には任天堂伝説的クリエイターの宮本茂社長と糸井重里氏の岩田さんについてのインタビューもあり、全編通して岩田氏の人柄がよくわかる1冊です。個人的には、任天堂の社長になった経緯もまだよくわかっていませんが、今まで開発者としての名前くらいしか知らなかったのが勿体なかったくらいです。
【ポイント】

*わたしが面談でどのくらい時間をかけているかというのは、つまり「相手がすっきりしたら

 やめている」ということなんです。(p.32)

*人間って、自分の得意なことと他人の不得意な言葉を比べて、「自分は正当に評価されて

 いない、不公平だ」って(p.44)

*仕事って、かならず「ボトルネック」といわれるいちばん狭い場所ができてしまって、そこが

 全体を決めちゃう(p.48)

 ⇒目の前のことで手を動かすのではなく、いちばん問題になっていることは何か?が

  わかってから行動すべき

*成功を体験した集団を、現状否定して改革すべきではない(p.50)

 ⇒善意と誠実な熱意でやってきたアウトプットに対して現状否定してはいけない

*自分ですべてできるなら自分でやればいいんですけど、そんなことをしていたら、ひとりの

 時間とエネルギーの限界ですべてが決まってしまう(p.60)

*ある人が間違っていることがわかっていたとしても、そのことを、その人が受けとって理解

 して共感できるように伝えないと、いくらただしくても意味がないわけです。(p.79)

*制約はクリエイティブの母(p.165)

 

本『貯金はこれでつくれます』節約オタクふゆこ(アスコム 2024.1 )
【満足度】★★
【概要・所感】著者は元々、貯金なし・浪費癖・借金ありのYouTuber「節約オタクふゆこ」です。彼女がいかにして資産を作れるようになったか、そのコツを公開。それはズバリ、貯金=メンタルが9割。まさに共感するところですが、その話が本書の半分くらい割かれていました。コスト削減=貧乏くさいイメージかもしれませんが、要するにあれこれ使うのをやめて、自分の譲れない本当に必要なものに絞ってお金を使う(そこは値段が張ってもOK)ことが本当のコスト削減です、プラス、定番の固定費・変動費の見直しなど、小さな節約の積み重ねが大きな成果になります。意外と投資の話が少なくて残念(投資歴が短いからかな?)。親近感を感じる文章で読みやすく、貯金がしたくてもできない人はご一読を。

 

本『替えがきかない人材になるための専門性の身につけ方』国分 峰樹(フォレスト出版 2023.8)
【満足度】★★
【概要・所感】著者は電通(部長職)に勤務し、その傍ら大学の非常勤講師も務めています。これからの時代、一定のレベルさえ満たしていれば、その中で一番コストが安い人だけが求められるため、平均点のビジネスマンはまず淘汰されます。ですので、専門性が大事となってくる訳ですが、専門性は自ら学ぶことが大切とはいえ、自己啓発本などでインスタントにはなかなか身につきません。また、そもそも専門性の身につけ方とは何なのかを考える必要もあります。本書ではそれらを解説していますが、自分の価値を高めるためには「余人をもって代えがたい」状態を目指すことが必要です。
【ポイント】

*勤務した時間ではなく、自分の能力とそれによって生み出した成果が、プロとしての価値と

 考えるのが、「プロ意識」(p.4)

*専門性とは、すでに存在する専門知識を「インプット」することではなく、新たな専門知識を

 「アウトプット」できることを意味します。(p.6)

*会社が成長を求められているということは、そこで働くビジネスパーソンも、現状維持では

 なく、より専門性の高い人材を目指すことが要求されている(p.27)

*ルールや条件はすべて誰かがつくったものであって、あっけなく壊れたりそのまま続いて

 いかないことを前提に、あらゆる変化が想定外ではなくなるような視座をもつのが大切(p.92)

*好きでやっている人には勝てない(p.118)

*ある情報が、既存の情報や知識と結びついて、ある状況を解釈するための体系的な仕組みと

 なったとき、はじめて知識の一部となります。(p.132)

 ⇒知識を身につける&習得する⇔情報を受け取る&渡す このニュアンスの違い

*問いを「狭く小さく、自分らしく」する意識が、成否を分ける(p.185)

 ⇒答えが出ない問い、手がかりも研究方法もない問いは避ける

*狭く深く掘れることのほうが専門性としての価値が高い(p.188)

 ⇒医学全般の知識があるという医者と、心臓外科医ならどちらに命を預けたいか?

 

本『「なりたい自分」になるシンプルなルール』福田 萌子(幻冬舎 2022.8)
【満足度】★
【概要・所感】著者はAmazonプライムビデオで配信中のバチェロレッテのシーズン1に出演のモデル。彼女と同世代の女性が好きそうな自己啓発本です。自分を好きになること・人との付き合い方・自然からパワーをもらうなどの彼女なりの「楽しく生きるコツ」や「スローな生き方」が参考になります。自己肯定感が低い人には良書です。

【ポイント】

*日常の所作を大事にする(p.152)

 ⇒歩き方、姿勢、話し方など立ち居振る舞いを整えることで自分の人生を心地いいものにする

 

本『いかなる時代環境でも利益を出す仕組み』大山 健太郎 (日経BP 2020.9)
【満足度】★
【概要・所感】アイリスオーヤマの社長の著書。「日経トップリーダー」の連載記事を加筆修正し、まとめた内容です。仕組みが大事なのはわかりますが、それを強力に推し進めることのできるアイリスオーヤマは大山氏のワンマン企業という感覚を強く持ちました。自社社員向けの本なのかもしれません。商品や営業(有名なプレゼン会議)の話題がほとんどで、中小企業の経営者は参考になる点も多い気はします。

【ポイント】

知識だけでは仕事はできない。知識と能力は反比例しませんが、比例もしていない。だから、

 知識をいかに知恵に変えていけるかを重視します。(p.164)

 

メモ『共感されるリーダーの声かけ言い換え図鑑』吉田 幸弘(ぱる出版 2023.7)
【満足度】★
【概要・所感】リーダーとして失敗した経験云々により、例によって今、コンサルという著者が伝え方の言い換え例が2ページ・ワンセットとして紹介しています。この手の類書と変わらずで、新任リーダー向けの内容です。ボキャブラリーを増やすために読むのは良いとして、この例だけでマネジメントするのは正直、厳しい・・・。